自己投資をケチると取り返しのつかないことに

持続可能,河野英太郎
(画像=THE21オンライン)

人生100年時代――。読者の皆さんも、100歳以上まで生きる可能性は十分にあります。

その場合、気になるのは「お金」の問題です。

60歳で定年退職したとしても、その先は40年もあります。年金が今よりも減ることを考えれば、40年間食べていくには、60歳以降も年金以外の収入を得ることが重要になってきます。

食いっぱぐれないためには、「稼ぎ続けられる自分」になれるよう、現役時代から自分に投資をすることが大切です。

60代でも70代でも稼ぐことができれば、年金が減額しようが、怖くない。仮にインフレが来て、貯金が目減りしたとしても、新たにお金を稼げれば、なんら問題はありません。

ただ、今持っている経験やスキルだけでは、数十年後も稼ぎ続けるのは難しいでしょう。

新たな経験を積んだり、スキルを身につけたりするためには、自分に対する投資が必要です。これをケチっていると、老後に取り返しのつかない差になって表れる、と私は考えています。

最終回では、具体的にどんな自己投資をすべきかについて、お話ししましょう

コツ1 3年ごとに環境を変える

60代でも70代でも稼げる自分になるために、最も必要な自己投資とはなんでしょうか。

私は、「3年ごとに、自分のいる環境を変えること」だと考えています。

なぜなら、同じ環境に3年以上いると、「コンフォートゾーン」に入ってしまうからです。

コンフォートゾーンとは、「自分にとって居心地の良い環境」のこと。職場で言えば、仕事に慣れて、ほとんどの仕事ができるようになり、上司や同僚とも気心が知れている状態です。

こうした環境にいると、ノルマなどのプレッシャーはあっても、先行きが見えない不安感はなく、コンスタントに良い成績が出せるようになります。精神的にはかなりラクな状態です。

しかし、人が最も成長するのは、居心地が悪く、不安やストレスのある「ストレッチゾーン」にいるとき。新たなチャレンジをして、そうした環境に身を置かないと、成長がストップしてしまいます。

コンフォートゾーンにいると自覚したら、意識的に、自分の身をストレッチゾーンに置くチャレンジをしましょう。

もっとも、環境を変えるといっても、転職しなければいけないわけではありません。社内で新規事業にチャレンジしたり、部署を異動したりするのもいいですし、社外で学習する機会を作るのもいいでしょう。副業を始めるのも一つの手です。