コツ2 情報が早い人とつきあう

いつまでもビジネスの最前線で働くためには、最新のITツールや話題のビジネス書などに惜しみなく投資をすることも重要です。常に新しい情報を取り続けていないと、ビジネストレンドの変化についていけません。

ITツール一つとっても、アップルウォッチのようなスマートウォッチやSlackのようなチャットツール、Zoomのようなテレビ電話ツールなどが次々と現れ、当たり前のように使われています。これらは、自分で使うことで、初めてその長所や短所がわかるものです。

ところが、人は、歳を取るほど、保守的になります。新しいツールが出てきても、拒否反応を示し、かたくなに古いやり方にこだわり続けます。そういう姿勢でいると、「あの人は今の仕事のやり方についていけない」と思われて、居場所を失いかねません。

実は私も、どちらかというと保守的な人間です。そこで実践しているのが、「情報が早い人とつきあう」ことです。

イノベーティブな製品やサービスを比較的早い段階で取り入れる「アーリーアダプター」がたくさんいるコミュニティに身を置くと、自分から探さなくても、最新のビジネストレンドや便利なITツールなどの情報が次々と入ってきます。

そうした最新情報に触れたら、聞き流すのではなく、トレンドの元になっている書籍を実際に読んだり、ツールを使ったりしてみましょう。

これらを心がければ、時代に取り残されずに済むはずです。

コツ3 教養で思考の軸を作る

社会人になると、読書といえば自分の専門分野の本かビジネス書に偏りがちですが、より成長するために、「教養をつけるための読書」も意識的に行ないましょう。

状況が目まぐるしく変わり、正解がよくわからない今の時代にあって、答えを出すためには、自分の思考の中になんらかの軸を持つことが必要です。その軸を作るのに役立つのが、教養です。

哲学や宗教、『論語』や『老子』のような中国古典……。時代を超えても生き残ってきた先人の考え方の中には、普遍的な真理があります。それらに触れれば、難解な問題の答えやヒントが見つかります。また、自分の生き方も見つめ直せます。

ただ、いきなり哲学書などを読もうとしても、とっつきにくいので、長続きしません。とっかかりとしては、司馬遼太郎作品や塩野七生作品など、歴史作家の本がお勧めです。これらを読んでいると、古典や哲学書などを読むための基礎知識が身につきます。

例えば、私は少し前にマルクス・アウレリウスの『自省録』を読んだのですが、抵抗なく読めたのは、『ローマ人の物語』(塩野七生著)でマルクス・アウレリウスについて読んでいたからです。

古典や歴史小説などを読んでいると、一目置かれて、人間関係が広がることにもつながります。

コツ4 身体に投資を惜しまない

自分への投資を考えたとき、頭脳への投資と同じぐらい重要なのが、身体への投資です。

人生100年時代といっても、不摂生をしていては寿命が縮まります。また、体調が悪いと、ベストなパフォーマンスを安定して出せません。

では、身体にはどんな投資をするべきでしょうか。

「ジムに通う」「サプリを飲む」など、色々と考えられますが、私が最もお金をかけるべきだと思うのは、健康診断です。

欠かさずに健康診断をしておけば、危険な兆候を察知できますし、大病にかかったとしても早期に発見でき、リタイアを防げます。私は、健康診断を毎年受けるのはもちろん、つけられるオプションはすべてつけるようにしています。

その他にも、「睡眠時間をたっぷり取る」「適度な運動をする」というのも、立派な自己投資です。私は必ず12時までに寝て6時間睡眠を確保していますし、週1回、プールで2000mは泳ぎます。それに加えて、スクワットと腕立てふせを毎日100回するようにしています。