3.ローンは慎重に

不動産投資をする際に多くの人がお世話になるものがローン、つまり金融機関からの融資です。投資ローンというと銀行をイメージする方が多いと思いますが、銀行以外にも信販会社等ノンバンクも投資用不動産のローンを扱っています。多くの場合、不動産会社と提携しており、物件を探してくれた不動産会社がローンの斡旋までしてくれます。ローンを組むことができれば、少ないお金で投資物件を購入することができます。そのため、金融機関の審査に通るかどうかが不動産投資の分かれ道と言えますが、ローンを組むことができるからと言って、安易に借りられる金額目一杯を借りようとするのは控えましょう。ローンを組んでレバレッジを大きくすればするほど、その分、運用効率は上がりますが、毎月の返済額も増え、リスクも高まります。十分な手元資金がなければ、多少の期間、空室になったことでキャッシュが回らず、ローン返済のために泣く泣く保有物件を手放さなければならないという状況も生じます。ローンは先々のことも考えて計画的に組みましょう。


それでも不動産投資をする理由

今回は不動産投資のリスクとして「流動性が低いこと」「地震リスク」「ローンリスク」を見てきました。いろいろなリスクはあるものの、「流動性が低いこと」については『投資エリアの厳選』、「地震リスク」に対しては『新耐震法施行以降の物件を選ぶ』、「ローンリスク」については『借りすぎない』、とそれに対処すべき方策もきちんとあります。うまくリスクを回避すれば、安定的な収入を得ることができる確度は高まります。年金などの社会保障が当てにならない昨今において、自分で安定的な収入を確保しておくことはとても重要なことです。また、政府がインフレターゲットを設定している以上、インフレーションに対応する資産を保有することはリスク回避とも言えます。今回取り上げたリスク以外にも、リスクは考えられますが、あらかじめチェックリストなどを作り、投資物件を慌てずにじっくり選べば、不動産投資における成功はぐっと近いものになり得ます。

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