住宅ローン


1.住宅ローンの金利について

読者の皆様の中には、一定水準以上の収入を得るようになり、住宅購入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?またその際に、住宅ローンをこれから利用しようと検討中の方もいらっしゃるのではないかと思います。但しその場合、住宅ローンの金利についてどの程度理解していますでしょうか?ただ家賃代わりに払えばいい、と感覚的にとらえるか、または大きな金額を借りるということに、漠然とした恐怖を感じていらっしゃる方もいるかもしれません。

結論から言いますと、感覚的だとか、漠然とした恐怖も、必要ありません。掲題の通り、住宅ローンは金利の発生する「主に家屋を担保とした」ローンなのです。だからこそ、金利の仕組みについて知っておくことが必要になります。金利自体はいつでも公表されています。A銀行でローンを利用しているなら、そこのホームページで見られます。必要以上に難しいもののように感じさせているのは、「特約」と呼ばれるいわゆるオプションのせいなのです。

住宅ローンの基本は変動金利型と固定金利型です。これだけだと分かりやすいですね。金利が変わっていくローンか、金利が固定されて変わらないローンのことです。変動金利型と固定金利型であれば、現在の経済状況では変動金利型の方が安くなります。現在、主流なのは「変動金利に割引をした固定金利期間を設ける」という商品です。この方法は、「毎月の金額を大体同じにすることで家賃感覚でローンを返せる」という借りる側にわかりやすい点がありました。ただし、固定期間(というオプション)が効果を失った時どうなるのかという不安は残ります。なお、これまでの変動金利の推移については検索してみると驚きの結果が出ますのでぜひ。


2.景気変動により見えてきた問題点

長らく預金の金利が低いままだったこともあり、我々は金利というものは上がらないのでは、と思いがちです。ですが、預ける事とは違って、こちらがローンを利用する側になった時、金利というものは意外に高いと気づくのです。お金を貸す側からすれば、様々なリスク、経費を換算したものが貸し出しの金利だからです。そこで、景気変動、特に景気上昇局面にて取り沙汰されるのが変動金利の上昇です。

なぜ景気が良くなれば金利が上がるのか。それは、お金を借りる人や会社が増えることによって、お金の需要と供給のバランスが変わってしまうからです。「金利は本来、景気の上昇に伴いあがっていくもの」というのは、単純化すればそういった理由で上がるのです。ですが、変わらぬ低金利に慣れた借りる側にとってこれは大変な問題でした。変動金利で安いままお金を借りていた方に、「これから金利が上がったら毎月の返済額も上がってしまう」という、極めて生活にかかわる問題です。