日本におとす巨額な消費額
国土交通省観光庁が7月に発表した「訪日外国人消費動向調査 平成26年4-6月期」によると国籍・地域別の旅行消費額で、中国は1125億円(構成比23.1%)とトップです。2位の台湾が931億円(同19.1%)、3位の韓国が454億円(同9.3%)、4位の米国416億円となっています。そして、一人当たりでは平均21万1784円となります。世界一裕福な米国でも16万4093円なのですから、この額がいかに大きいかがわかります。
決してうまくはいっていない日中関係
一方、日中両国の関係は微妙なものがあります。日中戦争に関する日本の負の遺産に対する中国の反日感情は戦後69年たった今でも根強いものがあります。この反日感情に加え、尖閣列島問題や慰安婦問題など様々な問題が日中間には横たわっています。特に、尖閣列島の問題は両国の戦闘機がスクランブル発進を繰り返すなど非常に緊迫したものとなっています。
また、先日も中国は南京大虐殺に関する歴史資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録申請しました。これに対し、菅官房長官は「日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調しようとしていることは極めて遺憾だ」とコメントしています。さらに、度重なる食品問題で我々日本人の中国に対する不信感が高まっています。このように、日本と中国の関係は決して良好ではありません。
日中関係の未来は?
この先、日中関係がどうなっていくかは予測がつきません。しかし、中国人はビジネスの相手としては反日感情を持っている人は少ないようです。ビジネス面から見れば経済大国日本は非常に魅力的なのでしょう。一方、日本政府でも中国を含む海外の富裕層を対象にした優遇措置を検討しています。もともと、日本と中国は地理的にも近く、歴史的にも経済的にも切っても切れない間柄です。お互い歩み寄っていくほかありません。
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