1999年に設立され、おりからのITブームに乗り、ネット証券の大手にまで成長したのがマネックス証券だ。同社のNISAは、豊富なラインナップや独自のサービスが魅力で、人気を博している。マネックス証券のNISAは、どのような内容なのだろうか。その人気の秘密を探ってみる。

マネックス証券のNISAのメリットは取扱商品の豊富さ

マネックス証券,NISA
(画像=Hayati Kayhan/Shutterstock.com)

マネックス証券でNISAを行うメリットの一つに、商品の豊富なラインナップが挙げられる。

国内株式はもちろんのこと、海外株式も数多く取り扱っている。米国株だけでも3,300銘柄以上を取り扱っており、中国株に関しては2,000銘柄以上で、香港市場に上場するほぼ全銘柄を売買できる。これは、国内の主要証券会社でも有数の銘柄数だ。

また同社で取り扱っている投資信託は1,000本以上あり、投資家のニーズに合わせた商品を選ぶことができる。IPO(Initial Public Offering/新規公開株)の取引ができるのも魅力の一つだろう。マネックス証券は、2018年に50社のIPOを取り扱っている。値上がり期待が持てるIPO投資では、NISAの節税効果も大きくなるだろう。

マネックス証券のNISAの手数料 国内&外国株式の買付手数料が実質0円

手数料が安いこともメリットの一つだ。マネックス証券は国内の証券会社では唯一、国内株式と外国株式(米国株・中国株)の買付手数料が実質0円である。

マネックス証券のNISAの手数料は、以下のとおりだ。

項目 売買手数料
国内株式 0円
海外株式 買付手数料実質0円
売却手数料は必要
投資信託 銘柄によって
0%~3.78%(税込)
投信つみたて 実質0円

※公式サイトを元に筆者作成

NISA口座における国内株式売買手数料は0円だ。ただし単元未満株の場合は、約定金額の0.5%(最低手数料48円/税抜)の手数料を支払う。米国株・中国株の買付時の国内取引手数料は、全額キャッシュバックされるため実質0円だ。

ただし、売却時の手数料や現地手数料は必要だ。売却時は米国株で約定代金の0.45%(0.1米ドル~20米ドル)、中国株で約定代金の0.25%(45香港ドル~450香港ドル)が手数料となる (いずれも税抜)。

投資信託の買付手数料はNISAでも通常の口座でも同じで、投資信託によって0%~3.78%(税込)が必要だ。また、買付手数料の他に信託報酬などの手数料もかかる。

ただし、投資信託を積立(投信つみたて)で購入した場合は、買付手数料が全額キャッシュバックされるため実質0円だ。

マネックス証券のNISAで初心者が銘柄を選ぶポイントは手数料と分散投資

投資初心者がマネックス証券のNISAで銘柄を選ぶとき、どのようなポイントがあるだろうか。

まず大切なのが、手数料の安い銘柄を選ぶことだ。国内株式は売買手数料が無料だが、投資信託では買付手数料が比較的高い銘柄もあるので、しっかりチェックしよう。投信つみたてなら手数料が全額キャッシュバックされるので、ぜひ検討してほしい。

商品選びの際は分散投資できるかどうかも大切なポイントだ。国内株式ばかりを購入するのではなく、ETF(Exchange Traded Funds/上場投資信託)や投資信託、外国株などバランスよく様々な金融商品に投資することが好ましい。

マネックスのNISA口座開設には最大2週間必要

マネックス証券でNISAを始めたいと思っている人は、同社に口座を持つ必要がある。手続きには、どのくらい時間がかかるのだろうか。

同社でNISAを始めるには、証券総合取引口座を開設する必要がある。口座開設後にNISAを申し込みことになるが、申込書提出後に税務署による確認が入るため、1~2週間程度かかる。

マネックス証券でNISAを利用したいが、すでに他社でNISAを利用している場合は、現在NISAを利用している金融機関に「金融商品取引業者等変更届出書」を提出しなければならない。

提出後に「非課税口座廃止通知書」または「勘定廃止通知書」が発行され、その書類をNISA申込用紙に添付してマネックス証券に送る。

現在利用している金融機関によって手続きにかかる時間は変わるが、ある程度時間がかかることが予想されるため、NISAの金融機関変更を検討している人は早めに手続きをしておこう。

投資初心者は迷わずマネックス証券

マネックス証券は国内株式手数料無料に加え、海外株式の買付時国内手数料が無料などユーザーにうれしいサービスを提供している。これは投資上級者だけでなく、リスクを抑えたい初心者には何よりもありがたいメリットだろう。

NISAに興味がある人、特に投資初心者は、マネックス証券での口座開設を検討してみてほしい。

文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)/MONEY TIMES

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