【目次】
①浜木綿IPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【10/17更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【9/30更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社浜木綿
- コード
- 7682
- 市場
- JASDAQスタンダード
- 業種
- 小売業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 林 永芳 /1948年生
- 本店所在地
- 愛知県名古屋市昭和区山手通三丁目13番地の1
- 設立年
- 1968年
- 従業員数
- 230人 (2019/08/31現在)(平均36.8歳、年収451.2万円)
- 事業内容
- 「浜木綿(はまゆう)」を主要ブランドとする中国料理専門店の運営
- URL
- http://www.hamayuu.co.jp/
- 株主数
- 28人 (目論見書より)
- 資本金
- 284,160,000円 (2019/09/11現在)
- 上場時発行済み株数
- 1,002,000株
- 公開株数
- 538,200株(公募310,000株、売り出し158,000株、オーバーアロットメント70,200株)
- 調達資金使途
- セントラルキッチン用地の取得、「中国料理 浜木綿」の新規出店
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/09/27→2,020~2,120円に決定
- ブックビルディング期間:2019/10/01 - 10/07
- 公開価格決定:2019/10/08→2,120円に決定
- 申込期間:2019/10/09 - 10/15
- 払込期日:2019/10/17
- 上場日:2019/10/18→初値2,950円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:野村證券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:東海東京証券
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:丸三証券
- 引受証券:安藤証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:静銀ティーエム証券
- 大株主
- (有)AMcosmos 210,000株 30.35%
- 林永芳 137,000株 19.80%
- SB・A外食育成投資事業有限責任組合 60,000株 8.67%
- 武藤まなみ 40,000株 5.78%
- 林あづみ 40,000株 5.78%
- 従業員持ち株会 37,200株 5.38%
- (株)昭和 24,000株 3.47%
- (株)マルト水谷 24,000株 3.47%
- 林禮子 21,600株 3.12%
- あいぎん未来創造ファンド2号投資事業有限責任組合 20,000株 2.89%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2017/7 単独実績 4,679 231 236 152
- 2018/7 単独実績 4,857 238 244 42
- 2019/7 単独見込 5,229 303 307 183
- ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年1月15日または上場後180日目の2020年4月14日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 11億4098万4000円(538,200株×2,120円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- なし
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 浜木綿<7682:はまゆう>は愛知県を中心に、主に「浜木綿」ブランドで中国料理専門店を運営する外食チェーン店である。
「浜木綿」、「桃李蹊」、「四季亭」の3ブランドの店舗を運営しており、国内で直営41店舗を展開している。
■事業内容について
同社は下記3ブランドの中国料理専門店を運営している。
・浜木綿(はまゆう)
・桃李蹊(とうりみち)
・四季亭(しきてい)
「浜木綿」は同社の主力ブランドである。家族の集いに重きを置いた中国料理専門店で、個室や座敷、円卓開店テーブル等の設備も充実している。全国で30店舗を運営中。
「桃李蹊」は地域密着型の小型中国料理専門店である。夫婦や少人数での利用を意識し、2名席を充実させ、カフェのような空間で料理を堪能できる。愛知県内のみで8店舗を運営中。
「四季亭」は晴れの日やイベントのための個室で楽しむことができる中国料理専門店である。席は全席個室タイプであり、気兼ねのない空間でくつろぎながらの食事が可能。愛知県内のみで3店舗を運営中。
尚、店舗戦略としては、広い駐車スペースが確保できる幹線道路のロードサイドなど、家族が利用しやすい立地への出店を基本としている。
●セグメント別売上
2018年7月期のセグメント別売上高は下記である。
・浜木綿 40億円(比率82%)
・桃李蹊 4.1億円(同8.5%)
・四季亭 4.0億円(同8.2%)
主力ブランドの「浜木綿」が8割以上の売上高を占めている。
また全41店舗のうち、29店舗が所在する愛知県内の売上が7割以上である。
■ビジネスモデルについて
同社店舗は全て直営店舗となっている。(2018年7月に最後のFC店である「浜木綿鈴鹿店」を直営化)
また名古屋市内にセントラルキッチンを有しており、セントラルキッチンの活用による調理効率化を図っている。目論見書提出時点でセントラルキッチンによる調理割合は仕入金額ベースで32%程度である。
■今後の成長について
今回のIPOによる調達資金にてセントラルキッチンの新設(愛知県稲沢市)及び新規出店(三重県津市、愛知県津島市他)を行う計画である。新設のセントラルキッチンは、調理の一部を実施するのみならず、新メニューや調理法の開発、現場のオペレーション改善などにも活用を予定している。
また今後の出店は主力業態である「浜木綿」を中心に行う。長期的には全国の主要都市への展開を予定しており、首都圏対応の高客単価・高回転率型の業態や、低客単価の一方で高回転率が見込めるコンセプト型の業態開発も検討予定である。
■業績推移
2016年7月期 売上高44億円、経常利益2.7億円、当期純利益1.6億円
2017年7月期 売上高47億円、経常利益2.4億円、当期純利益1.5億円
2018年7月期 売上高49億円、経常利益2.4億円、当期純利益0.4億円
2019年7月期(実績) 売上高52億円、経常利益3.0億円、当期純利益1.8億円
2020年7月期(予想) 売上高55億円、経常利益3.0億円、当期純利益1.9億円
着実な増収を続けており、2019年7月期は売上高50億円を突破。ただし2018年7月期は損益がマイナスの5店舗について、減損損失を2.0億円計上しており、当期純利益は減益となった。
2020年7月期は増収を見込むが、ほぼ前期並みの利益水準を予想している。
尚、7月決算会社で公開申請決算期は2018年7月期のため、期越え決算での上場である。
■財務状況
2018年7月期末時点で資産合計35億円に対し、純資産合計8.1億円、自己資本比率23%となっている。
借入金16億円の一方で現預金11億円を保有。また店舗建物等の有形固定資産14億円を有している。
直営店のみでの出店であり、銀行からの借入金による店舗建物等の負担があるものの、財務上特段の問題はない。
尚、営業活動によるキャッシュ・フローは2017年7月期+3.1億円、2018年7月期+3.9億円であり、安定的に推移している。
■資金使途
IPOにより7.0億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・新設のセントラルキッチン用地(愛知県稲沢市)の取得資金 2.9億円
・「浜木綿」の新規出店資金 1.5億円
調達資金は新設のセントラルキッチン及び出店資金に充当される。
■株主状況
筆頭株主(株主シェア30%)の有限会社AMcosmosは林社長の資産管理会社。また林社長は個人で第2位株主(同20%)。林社長の関連で50%以上の株式を保有している。
第3位株主はサッポロビール系のファンドであるSB・A外食育成投資事業有限責任組合(同8.7%)。
他の外部株主として、あいぎん未来創造ファンド2号投資事業有限責任組合(同2.9%:愛知銀行系ファンド)、大垣共立銀行(同1.5%)、OKBキャピタル(同1.5%:大垣共立銀行系)が存在している。
■まとめ