チャリティ・ガラ・パーティーとは「社会貢献+セレブパーティー」を組み合わせた企画のことです。欧米ではセレブ層に浸透していますが、最近日本でも急速に広がっています。その中でもとくに注目度の高いイベントを紹介します。

参加費は1人5万円(一例)、数百人規模の催しも

富裕層,ニューリッチ層,チャリティ・ガラ・パーティー
(写真=BorisK9/Shutterstock.com)

これまで日本で社会貢献というと、募金・ボランティア活動が主でした。最近広がっている「チャリティ・ガラ・パーティー」は、支持者自身が食事や交流をきらびやかな装いを楽しむことで社会貢献するものです。さまざまな人道支援団体などがチャリティ・ガラ・パーティーを主催し、規模的に数百名を超えるものも出てきています。

参加費の設定はパーティーごとに違いますが、一例としては1人5万円、仲間や団体ごとに集えるテーブルごとで40万円などです。この参加費の他にオークションなどでも寄付金が集められ、世界中の災害・紛争・貧困・差別などに苦しむ人々の支援に役立てられています。もちろん正式なパーティーなのでドレスコードは必須です。

男性は燕尾服やタキシード、女性はイブニングドレスやきものなどの着用を義務づけられることがほとんどでしょう。芸能人や著名人はもとより、各国の要人までゲスト参加することもしばしばです。日本国内で開催されている注目度の高いチャリティ・ガラ・パーティーを紹介します。

アミチエジャポン主催パーティー:国内最大級、ロイヤルゲストも招かれる

日本最大級といわれるチャリティ・ガラ・パーティーが、一般社団法人アミチエジャポンが主催する「Amitie Charity Gala Party」。2019年2月開催で4回目となるパーティーは、グランドプリンスホテル新高輪 「飛天」で約 800人のセレブを集めて盛大に開催されました。アミチエジャポンは、モナコ公国に拠点のある人道支援組織ASFIの日本支部です。

グローバルのネットワークを持つ団体のパーティーだけにロイヤルゲストも登場。2019年はプリンス・オブ・ユーゴスラビアや各国の在駐日大使も招かれました。企画としてはグローバルで活躍する振付師のバレエステージやオペラ歌手のエンターテインメントが披露されました。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ主催:団体活動を発表、その場で寄付を決済

影響力のある国際人権団体のチャリティ・ガラ・パーティー。2019年4月に開催されたパーティーへの参加者は約300人で、財界の大物や芸能人に加え、ニューリッチ層も数多く参加したようです。このチャリティ・ガラ・パーティーではNPO関係者などが登壇し、自身の活動について発表。その場で寄付を募ります。支援を表明した人は、その場でクレジット決済を行うシーンも見られます。

合わせて、希少価値の高いアイテムのオークションも開催。フランスの宝飾ブランド店舗での貸し切りパーティーの権利、注目アーティストの絵画、有名テニスプレイヤーとのテニス体験など、ここでしか入手できない品々が落札されたようです。

NPO法人子供地球基金:アートをテーマにオークションを実施

ワークショップを通じて、心の傷を負った子どもたちへの支援活動を行う団体のチャリティ・ガラ・パーティー。毎年、東京(約500名規模)、京都(約200名規模)で開催されています。アートをテーマにしたワークショップを展開している支援団体ということで、現代絵画や子どもたちの絵があしらわれたアイテムなどを通じてオークションが行われています。

2019年5月に開催された京都のパーティーでは「一晩で数千万円の寄付を集めた」と日経新聞(2019年6月30日付)では報じています。

同じ想いの人々とつながる幸福感が参加のモチベーション?

このようなチャリティ・ガラ・パーティーが盛んになってきた背景については、さまざまな分析があります。一説によると「お金で高級品を買う体験を通り越した方が、より有意義な体験を求めている」「社会に役立ちたいという同じ想いの人々とリアルにつながる幸福感」などがモチベーションではないかとされます。

チャリティ・ガラ・パーティーの広まりは、まじめ、地味といったイメージの強かった日本の社会貢献を大きく変える転換点になりそうです。(提供:Incomepress

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