つみたてNISAを始めたいけれど運用商品の選び方がわからない、あるいは選んでみたもののこれで良いのかと不安に思う方は多いものです。そこで、つみたてNISAの商品選びのポイントとおすすめ商品を紹介します。

つみたてNISAの始め方

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(画像=PIXTA)

つみたてNISAを始めるには、まずは口座開設が必要です。銀行や証券会社で口座を開設できますから、つみたてNISAをはじめる金融機関を決めましょう。口座開設はネットで完結できる金融機関も多く、早いところだと2〜3日で口座が開設されます。

口座が開設されたら、次は毎月の積立額を決めましょう。つみたてNISAで積み立てができる上限金額は年間40万円です。1ヵ月あたり3万3,000円ですから、その金額を上限として毎月の積立額を決めます。

積立額を決めたら、次は投資信託選びです。金融機関によって取り扱う投資信託の本数は全く異なります。ネット証券会社の方が、取り扱い本数が多い傾向にあり、100本以上取り扱っている会社もあります。投資信託選びは、最も悩む部分ですので、次項で選ぶ際のポイントをお伝えしましょう。

つみたてNISAの商品選び 3つのポイント

投資対象を分散する

投資信託の投資先は株式、債券、不動産など様々です。また、国も日本だけでなく、先進国、新興国なども投資対象となります。どこに投資するのが良いか正解はありませんが、ポイントはバランスよく投資することです。

食事はバランスよくといいます。それは食材が持つそれぞれの栄養素をバランス良く体に取り入れることで健康な体を保てるからです。資産運用も同じで、投資対象をバランス良く分散させることで、それぞれの投資信託が持つ強い分野が集まり、弱い分野は補完しあう関係になります。

重要なのはこうした補完しあう関係を作ることです。どれか1つがうまくいかなかったとしても、他の投資信託で補完できれば、投資で大怪我をすることはなくなるのです。

投資先をチェックする

投資信託には目論見書という投資信託の取り扱い説明書があります。目論見書には聞き慣れない言葉がたくさんあるので、理解しづらいかもしれません。しかし、判断材料がたくさん詰まっていますから、目を通してみることをお勧めします。

たとえば、株式に投資する投資信託であれば、目論見書には下記のように投資先の企業名が掲載されています。投資信託を購入するということは、これらの会社の株主になるということです。

A

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(参照:三井住友DSアセットマネジメント 交付目論見書)

B

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(参照:ひふみ投信 交付目論見書)

AとBどちらのグループの株主になりたいでしょうか。もう少しわかりやすく言うと、どちらのグループの会社に期待しますか?あるいは応援したいですか?

少しずつ投資信託のイメージができてきたと思います。では、次のポイントにいきましょう。

実績をチェックする

実績はあくまでも過去のものなので、今後も同じ結果であるとは限りません。しかし、過去の実績から、複数の投資信託を比較することが可能です。ただし、注意していただきたいのは年数が浅い実績は、あてにならないということです。

過去6ヵ月や1年などのリターンが掲載されていますが、つみたてNISAは長期運用を前提とした制度ですし、短期間のリターンは今後大きく変わる可能性があります。少なくとも実績を見るときは5年以上を見るようにしましょう。

つみたてNISAの初心者向け商品5選

1.楽天・全世界株式インデックスファンド

この投資信託1本で世界中に分散投資が行えます。世界47カ国約8,000銘柄で構成される指数を目標として運用されているため、先進国から新興国まで全世界の株式市場に投資ができます。

2.ニッセイ 外国株式インデックスファンド

外国株式と名前がついていますが、投資対象の6割をアメリカの企業が占めています。マイクロソフトやアップル、フェイスブックなど日本でも有名な企業が投資先として組み入れられています。このような世界的に有名な企業は世界経済を引っ張っていく企業です。信託報酬も低く、おすすめの投資信託です。

3.eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

日本を含む世界中の株式、債券、不動産投資信託証券に投資をする投資信託です。8資産とは日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、国内不動産、先進国不動産のことを言い、これらに均等に投資をします。信託報酬も低く、バランスの良い分散投資ができます。

4.三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

TOPIXに連動することを目指した運用が行われます。投資先は、トヨタやソニー、ソフトバンクなどです。身近な企業に投資を行うので、わかりやすく、なじみやすいという点と信託報酬が低いという点でおすすめです。

5.セゾン資産形成の達人

投資先は主に日本を含む先進国や新興国の株式市場です。2007年に1万円から始まったこの投資信託は、2017年に2万円を超え、2019年9月末現在、価格上昇率は約111%となっています。これは、あくまでも過去の実績ですが、つみたてNISAで取り扱われている商品は、設定されてまだ年数が浅いものが多い中、この投資信託は10年以上の実績があり、おすすめの投資信託といえるでしょう。

自分に合った投資信託を見つけよう

投資信託を選ぶときには、まずは商品一覧を目にしますが、一覧を見ても簡単に判断できるものではありません。投資信託の内容や目論見書を見ることが大切です。最初は難しいかもしれませんが、構成内容はどれも同じですし、いくつか見ていると慣れてくるでしょう。1つに絞る必要はありませんから、いろいろな投資信託を見てみましょう。

文・前田菜緒(1級ファイナンシャルプランナー、FPオフィス And Asset)/fuelle

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