短期の語学留学先は費用だけで選んでいい?
当社は年間1万2,000人ほどの留学相談者をサポートしていますが、その半数以上が短期の語学留学です。夏休みや春休みを利用する人が多いです。
留学先として最も人気なのは、カナダです。留学生の受け入れに積極的なうえに、治安や交通の便も良く、清潔であるなど、日本人が抱いているイメージが良いからでしょう。国内にフランス語圏があることから、きれいな英語を教育することにこだわってきた国でもあります。
カナダへの短期留学は1カ月で約30万~40万円。半分は生活費です。
豪州やニュージーランドも人気ですが、これらの国だと、1カ月で約30万円台。
米国の場合は、マンハッタンなどの一等地にある学校に留学すると、1カ月で57万円ほどもかかります。
短期の語学留学の場合、カリキュラムの内容よりも、学校の場所によって、学費も生活費も大きく違ってきます。同じ費用で少しでも長く留学したいのなら、費用の安い国を選ぶといいでしょう。
欧州に留学したい場合、英国だと1カ月40万円台と少し高いのですが、アイルランドだと30万円台で済みます。
ただ、語学留学とはいえ、得られるものは語学力だけではありません。語学だけなら、留学をしなくても、英会話教室やオンライン英会話を使って、日本にいながら質の高い勉強ができます。
留学ならではのメリットは、留学先の文化も学べることでしょう。米国や英国の文化に触れるために、多少学費が高くても、米国や英国に留学させるという考え方もあります。
《取材・構成:桃山 透》
《『THE21』2019年9月号より》
早本吉宏(はやもと・よしひろ)
〔株〕留学ジャーナル東京本店支店長
1米国・フェアリーディキンソン大学卒業後、1999年に〔株〕留学ジャーナルに入社。米国への語学留学と大学留学、中国への語学留学の経験を持つ。2012年より現職。(『THE21オンライン』2019年09月26日 公開)
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