会社は「学びの宝庫」!使い倒してから独立しよう
先日、政府が企業に対して、70歳までの雇用延長を要請し始めた。しかし雇用を延長した企業がこの先もあり続けるとは限らない。キャリアに行き詰まらないために、「独立」という選択もあるのではないだろうか。だが、会社員として働き続け、独立にあたって何をすればいいのかわからない方も多いはず。そこで、自身の失敗から退職前に準備すべきことを、41歳で独立した経営者の前川孝雄氏にうかがった。
独立しなくても、独立を意識して働こう
「いざというとき、会社に頼れない」「キャリアは自分でなんとかする」。40代以下の世代は、就職氷河期やリーマンショックを経験したことから、キャリアへの危機感が強いでしょう。
そのような危機感を持つ人は、まず転職を考えるはずです。しかし、希望通りの転職が実現するとは限りません。激しい環境変化のなか、企業がいつまで存続するかも保障はありません。
フリーランスや起業をキャリアの選択肢に入れてもいいはずですが、独立を選ぶ人は少ない。「家庭があるから」「独立するアイデアがない」などの事情はわかります。
それでも私は、誰もが一度は独立を意識すべきだと考えます。それによって、今の働き方が変わり、いざというときに生き残る可能性が高まるからです。
今の会社を辞めて、また組織で働くことになっても、求められる人材になっているでしょう。その理由は、あとで説明します。
「若い頃ならまだしも、今さら独立なんてできるのか?」という不安もあるでしょう。遅くても大丈夫。私自身、41歳で起業しました。時期については後悔していません。
ただし、サラリーマン時代に「これをやっておけばよかった」という後悔はあります。
では、何をしておけばよかったのか。私の体験を振り返りながら、「独立前に準備すべきこと」を考えたいと思います。