目指すべきは小さな稼げるビジネス
組織、個人のどちらにも大事なのは、変化を前提に未来を考えること。「今のままでなんとかなるだろう」という考え方はもはや通用しません。ただ、これから起こる変化を恐れたり、マイナスに捉えたりする必要はありません。これだけの大きな変化は、チャンスでもあるからです。
今後は間違いなく、高齢者向けのサービスや商品のマーケットが拡大します。そのニーズに応える新たなビジネスを立ち上げれば、時代が変化しても利益を上げられる組織を作れます。
しかも人口減少の時代には、大きなビジネスを目指す必要はありません。長らく日本企業の成功パターンであった大量生産・大量販売モデルは、人口増加の時代だから成立しました。
今後は国内市場が縮小するのだから、スモールビジネスを目指せばいいのです。全体の売上高や利益は小さくても、社員一人当たりの数字では大企業を上回ることができれば、「成長するビジネス」として十分やっていけます。
そもそも人口が減れば、多くの企業は現状維持できなくなり、働く人たちも、職場の仕組みや環境の変化を前提に将来の人生設計を描くことが求められます。若い世代が減る中で一定の労働力を確保するため、定年制を廃止する会社も増えるでしょう。