名刺を死蔵しないためには?

やりたいことを全部やれる人の仕事術,岡田充弘
(画像=THE21オンライン)

謎解きイベントの企画会社・クロネコキューブの経営の他、社外の企業顧問や起業家支援、ビジネス書の執筆、講演活動など、100を超えるプロジェクトを回しながら、年間10回ほどトライアスロンやマラソンの大会にも参加している岡田充弘氏は、「本当の幸せは、出世やお金を追い求めることではなく、『時間的余裕』や『心身の健康』、『豊かな人間関係』の上に成り立っている」と言う。やりたいことを全部やって、幸せな人になる方法とは?

※本稿は、岡田充弘著『やりたいことを全部やれる人の仕事術』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

価値観が合う人と何かしてみる

参加した勉強会や交流会で出会って名刺交換した人たちと、その後連絡を取り合うこともなく、そのまま浅い付き合いで終わってしまった経験は誰しもあると思います。もちろん私にもあります。「名刺の数だけが増えていき、後からその名刺を見ても何も思い出せない」といったことは恐らく珍しいことではないでしょう。

出会ってすぐの頃にある程度の関係が築けていないと、時間が経ってから再び関係を温め直すのは、ある種の気恥ずかしさや気まずさが生じてしまうものです。友人どころか、知人とも言えない相手から突然「よぉ、久しぶり」と親しげに言われても、「俺たちそんな仲だっけ?」と思ってしまうのが人というものでしょう。

多くの場合で、出会ってすぐの頃に、もう一歩だけ踏み込んで付き合っておけば、そのうちの何人かとは本物の関係が築けていた可能性があります。誰と本物の関係を築けるかは、出会った瞬間にはなかなか分からないものです。

直感的に価値観が合いそうだと感じた人とは、小さなことでもいいからとにかく何かを一緒にやってみることです。コラボ(共同作業)を通じて、相手の価値観や能力を知ることができます。コラボにはその人自身が投影されるので、適当そうに見えて実は几帳面であったり、思っていた以上に努力家であったり、といった相手の新しい面を発見することもあるでしょう。