マネージャーのゴールは部下に自分を超えさせること
私自身が考えるマネージャーのゴールは、自分を乗り超える部下を育てること。自分以上の人材にメンバーを育て上げたとき、私の使命は終わります。
自分を尊敬の目で見ていた部下の目が、急に冷ややかになる。「なんだ、この程度の能力しかない人間だったのか」と見下すような態度を見せる部下もいます。そんなとき、「生意気になった」と怒るようでは本当のマネージャーではありません。
自分自身を振り返っても、部下だった自分が上司を乗り超える瞬間を何度も経験しています。
そういうとき、もし自分が部下の立場だったら、「この程度の上司だったのか」とバカにするのではなく「この上司は自分を超える存在に育ててくれたのだ」と感謝するのが筋でしょう。そういう部下を育てられたら、マネージャーとしても本望です。
チーム全体を飛躍的に伸ばすマネージャーは、究極、部下に乗り超えられるマネージャー。そのパラドックスに耐えられるかどうかが、本物のマネージャーとそうではない人の分かれ目ではないでしょうか。
『THE21』2019年12月号
八木昌実 ㈱エイトウッズ代表取締役社長
(『THE21オンライン』2020年02月19日 公開)
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