「1メール1用件」にして用件がわかる件名を

件名のつけ方は、内容が具体的にわかるものにしましょう。「お世話になっております」「○○社の○○です」などでは不親切です。

また、相手が他にどんなメールを受け取っているかを想像することも大切です。例えば、様々な人から原稿を受け取る編集者に対して、「原稿をお送りします」という件名では情報不足。「○○の原稿をお送りします」と、他のメールと差別化できる件名をつけましょう。

本文に関しては、とにもかくにも簡潔さが第一。相手が画面をスクロールする手間をできる限り減らしましょう。

挨拶のあとは、すぐに用件へ。それも、「経緯→結論」ではなく、「まず結論」。「○○をご依頼いたしたく、ご連絡いたしました」などとまず書いて、詳細をそのあとに続けるとよいでしょう。

そして、1通のメールに複数の用件を書くのは、混乱のもとになるので避けること。特に、「プロジェクトの中間報告」と「今月の経費精算」のように、タイムスパンが違う用件は一緒にしないようにしましょう。

すると、同じ相手に立て続けに2通のメールを送る場面も出てくると思います。その場合は、2通目の冒頭に「連続で失礼いたします」というようなひと言を添えれば問題ありません。

やり取りが続いて、件名に「Re:」が増えていくと、いつしか件名と内容が合わなくなることもあります。内容が変わってきたと気づいたら、件名を変えましょう。

件名でメールの内容が判別できれば、お互いの手間が省けます。

アドレスは個人情報。CCをつける際は慎重に

メールは「信書」(特定の受取人に差出人の意思を伝達する文書)であり、メールアドレスは個人情報である、という原則も忘れてはいけません。

CC欄に互いに面識のない人のアドレスを並べるのは、個人情報保護の観点から、ルール違反です。

Aさんから受け取ったメールを、Aさんと面識のないBさんに転送する場合にも、BさんにAさんのアドレスが知られないように注意しましょう。

また、そもそもAさんからあなたに送られたメールは、あなた宛の信書であって、Bさんが読むことを想定していませんから、Bさんへの転送はAさんの了承を取ってからにするべきです。

転送の了承を得たとしても、念のため、Bさんを不快にさせる文言がないかをチェックしてから送るのがいいでしょう。

さらに言えば、基本的に、ビジネスメールには悪口やグチの類は書かないほうが安全です。信書とはいえ、オフィスで読めば、誰の目に触れるかわかりません。後ろを通りかかった同僚の視界に画面が入ることもあり得ます。