新型コロナ対策も本格化

AI,医療
(画像=Thinkstock/Getty Images)

AI(人工知能)を新型コロナウイルス対策に活用する動きが本格化しつつある。NEC(6701)は新型コロナの遺伝子解析に成功し、FRONTEO(2158・M)は治療薬候補を抽出する技術を開発した。また、感染拡大を防ぐための行動分析からネット上のデマ情報の発見まで、活躍の場は広い。

NECは先月から、がんのワクチン開発用のAI技術を転用し、新型コロナの遺伝子情報の解析に取り組んでいた。今月23日には早くも、患者の免疫機能を高める抗体をつくる可能性がある複数の抗原を特定できたと発表した。FRONTEは17日に研究を開始し、短期間で治療薬候補の選定に有効なメカニズムの解析に成功した。AIは研究にかかる手間を劇的に削減し、従来では考えられないスピードで研究開発を進める。

コロナ対策にAIが使われるのは、これが初めてではない。AIによる画像認識技術で感染を判定するほか、CTスキャン画像で発症を確認するなど医療現場でも普及しつつある。感染拡大につながる3密(密閉、密集、密接)を避けるため、人間の行動ビッグデータ解析にも有効で、クラスター(感染者の集団)の発見にも貢献する。

新型コロナに関する市民からの問い合わせに対応するチャットボットのほか、外出自粛に伴うテレワークなどにも浸透し、AIは日常的な存在になりつつある。FRONTEはこの日、前日比80円ストップ高の363円まで買われた。

臨床試験での画像判定のAI化を進めるフォーカスシステムズ(4662)も動意づいており、コロナ・ショックからの戻り歩調が力強さを増す。教育分野でのAI導入に向けたシステム開発にも着手した。証拠保全や調査を行う「デジタル・フォレンジック」を中心にサイバーセキュリティーにも強い。

フォーカスの株価は3月13日の583円、4月6日の602円の両安値をボトムとする二番底を確認した。勢いに乗れば、株価4ケタの復帰も遠くない。ディープラーニング(深層学習)のPKSHA Technology(3993)は、ノーリツ鋼機(7744)の子会社に医療向け画像診断技術を提供するほか、メドピア(6095・M)と医療相談の自動化を目指す。

このほか、ビッグデータの統合管理、分析などを手掛けるALBERT(3906・M)は、動物を対象とした病気の画像診断と遠隔対応に取り組む。細胞の自動分別も手掛け、基礎研究の現場でも活躍が期待される。行動予測では、オプティム(3694)がAI監視カメラサービスによる画像解析を展開。手書き書類を自動でデータ化するAI inside(=AIインサイ、4488・M)は画像認識技術に強みを持つ。医療機関の事務の効率化に使われており、今後も利用が広がりそうだ。(4月27日株式新聞掲載記事)

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