「米国ETF(アメリカETF)」はリスク分散しながら、米国株取引のメリットも享受できる外国株取引初心者が挑戦しやすい商品だ。ここでは米国ETFをトータルリターンや純資産総額などの観点からランキング!各銘柄の利回りや売買代金などの基本情報も紹介しよう。

目次
1,米国(アメリカ)ETFが人気の4つの理由
2,トータルリターンランキングTOP10――第1位はテクノロジー株ブル3倍
3,純資産総額ランキングTOP10――第1位はプロ御用達のSPDR S&P500ETF
4,米国ETFの買い方のコツ――ETFの投資対象に応じてポートフォリオを調整する
5,自分の投資方針にピッタリの米国ETFをチョイスしよう

1,米国(アメリカ)ETFが人気の4つの理由

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(画像=PIXTA)

投資信託の手軽さと上場株式の透明性をあわせもったETFは、投資初心者にとって魅力のある投資商品だ。

多くの投資家の注目を集める米国ETFが人気の4つの理由を、わかりやすく説明しよう。

理由1,米国ETF1銘柄で世界中のあらゆる資産に分散投資できる

ETFは投資信託同様に、1銘柄で多数の銘柄に投資するためリスク分散効果がある。さらに、米国ETFは、米国だけでなく世界中の国々やあらゆる資産を対象にポートフォリオを組んでいるのが特徴だ。

米国だけでなく、ヨーロッパ、アジア、新興国などの国々をカバーするETF、株式や債券、不動産、原油または天然ガス、金や貴金属などのコモディティの指数と連動するETFなど、米国ETFの投資対象はさまざま。

日頃多忙でたくさんの個別銘柄を分析する時間がない人や、投資初心者でどのように銘柄選び、ポートフォリオを構成したらよいのかわからない人は、米国ETFを1本購入するとリスク分散しながら投資できる。

理由2,運用コストの安い銘柄が多い

米国ETFには運用コスト(経費率)の安い銘柄が多く、これも人気の大きな理由になっている。

米国ETFを運用するのにかかる費用の中心は、保有している限りかかる信託報酬である。それ以外にも、運用報告書や会計監査などの費用、信託銀行で資金を管理する管理費用なども発生する。

一般的な投資信託と違って、米国ETFは指数の値動きに連動するように運用されるため、個別の銘柄選別のための調査や手間にかかる費用が不要だ。これが、運用コスト低減につながっている。

さらに、米国ETFには純資産総額の大きな銘柄が多いため、純資産総額に占める全費用の割合、つまり経費率も必然的に低くなる。

経費率が低く、信託報酬をはじめとした運用コストが安くすむならば、米国ETFを長期間にわたって保有する際にコストを圧縮できるので大きなメリットになる。

理由3,少額でも投資できる

米国ETFは1口からでも購入できる。1口は10米ドルからせいぜい300米ドル程度なので、数千円から4万円程度の日本円の資金があれば、米国ETFを1口購入可能。

手元資金に余裕のない人でも始めやすいのも、米国ETFの利点だといえるだろう。

理由4,わかりやすい売買価格

ETFとは上場投資信託のこと。そのため上場株式同様に、米国ETFも取引所で売買される価格を画面で逐一確認しながら投資判断を下し、時価で取引できる安心感がある。価格が時々刻々と変わるため、立会時間中の株価の暴落などにも迅速に対応して、損失が出る前に売り抜けたり、適切に損切りしたりすることもできる。

投資信託のように一律の基準価格での取引ではなく、成行価格や指値価格での取引に加えて、逆指値価格などでリスク管理できるのも上場投資信託である米国ETFのメリットだ。

2,トータルリターンランキングTOP10――第1位はテクノロジー株ブル3倍

トータルリターンとは、本来投資信託の運用成績を表す指標のこと。米国ETF設定時から現在に至る、分配金再投資後の基準価額の騰落率を年率で表しており、設定来騰落率とも呼ばれる。

米国ETFは右肩上がりの米国株価指標に連動する投資効果を目標としているため、現在の基準価額が設定時基準価額から大幅に上昇した銘柄も多い。ここでは、設定時から現在までのトータルリターンが大きい米国ETFランキングを確認しながら、代表的な米国ETF銘柄の実際のトータルリターンを見てみよう。

トータルリターンランキングTOP10(2020/5/6現在)

順位 ティッカー 銘柄名 設定来騰落率 設定日 分配利回り 基準価額
1米ドル=
106円で円換算
1 TECL Direxion
デイリー
テクノロジー株
ブル3倍ETF
5,418.82% 2008/
12/17
0.22% 171.02米ドル
1万8,128円
2 SOXL Direxion
デイリー
半導体株
ブル3倍ETF
1,230.80% 2010/
3/11
0.68% 127.84米ドル
1万3,551円
3 SPY SPDR S&
P500 ETF
989.07% 1993/
1/22
2.04% 284.3米ドル
3万136円
4 SPXL Direxion
デイリー
S&P500
ブル3倍ETF
890.49% 2008/
11/5
1.60% 34.66米ドル
3,674円
5 VGT バンガード
米国情報
技術セクターETF
453.73% 2004/
1/26
1.22% 243.46米ドル
2万5,807円
6 IYR iシェアーズ
米国不動産ETF
402.21% 2000/
6/12
3.92% 72.33米ドル
7,667円
7 QQQ インベスコQQQ
トラスト
シリーズ1ET
390.73% 1999/
3/10
0.74% 219.01米ドル
2万3,215円
8 IJH iシェアーズ・
コアS&P
中型株ETF
345.76% 2000/
5/22
2.17% 159.06米ドル
1万6,860円
9 XLU 公益事業
セレクト・
セクター
SPDRファンド
286.09% 1998/
12/16
3.56% 54.82米ドル
5,811円
10 GLD SPDR
ゴールドシェア
259.85% 2004/
11/18
0% 160.23米ドル
1万6,984円

米国ETFの運用会社としては、「iシェアーズ」ブランドを掲げるブラックロック、低経費率が特徴的なバンガード、「SPDR」や「スパイダー」ブランドを抱えるステートストリートの3大運用会社が有名だ。

それ以外にも、「インベスコ」ブランドのパワーシェアーズや、レバレッジ型とインバース型ETF商品を提供しており、「Direxionブル3倍」と「Direxionベア3倍」が有名なディレクションなどがある。

上記のトータルリターンランキング上位10銘柄は、ブラックロック、バンガード、ステートストリート、パワーシェアーズ、そしてディレクションの5社が運用する銘柄が占めている。基準価額の上昇が反映されるトータルリターンでは、通常の株価変動幅の何倍もの値動きをするレバレッジ型ETF3銘柄が上位にランクインしている。

次からは、ランクインしたETFがどういったものか基本的な情報を解説していこう。

第1位,Direxionデイリーテクノロジー株ブル3倍ETF……テクノロジーセクターの値動きの3倍の投資成果を目指す

  米国株価上昇を牽引するテクノロジーセクター銘柄で構成される、テクノロジー・セレクト・セクター指数の値動きの3倍の投資成果を目指す運用を行っている。設定から12年弱で、5,418.82%という驚異的なトータルリターンを叩き出している。

レバレッジ(ブル)型とインバース(ベア)型ETFを運用するディレクションの代表的な商品の1つだ。

第2位,Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF……半導体関連の指数の値動きの3倍の投資成果を目指す

好調な半導体関連企業の銘柄で構成されるPHLXセミコンダクター・セクター指数の値動きの3倍の投資成果を目指す運用を行っている。トータルリターンはTECLに次いで高い、1,230.80%。TECLと同様に、ディレクションが運用するインバース型ETFの人気銘柄だ。

米国ETFの中では、レバレッジ型あるいはインバース型ETFは、他のETFに比べると経費率が高めに設定されている。トータルリターンランキング第1位のTECLと後述する第4位のSPXLの経費率は0.95%、SOXLの経費率は0.93%だ。

第3位,SPDR S&P500 ETF……S&P500に連動する米国最古のETF

ステートストリートのブランド「SPDR」の代表的なETF銘柄。設定日は1993年1月22日であり、米国ETFの第1号でもある。S&P500に連動する投資成果を目指すETFとして27年もの歴史がある、S&P500連動ETFの元祖。

S&P500指数は、現在までの30年間で15倍に上昇している。この長期的な上昇基調に乗って、SPYをはじめとするS&P500連動型ETFも長期的に上昇している。

経費率は0.09%であり、低めに設定されている。

第4位,DirexionデイリーS&P500ブル3倍ETF……S&P500の値動きの3倍の成果を目指す

第1位のVGTと第2位のSOXLと同じように、ディレクションが運用する米国ETF。S&P500指数の値動きの3倍のパフォーマンスを目指している。米国ETFの中では、SPXLやVGT、SOXLのようなレバレッジ型、またはインバース型ETFは比較的新しいETFである。

第5位,バンガード米国情報技術セクターETF……幅広い情報技術セクターが対象

米国の主要ETF運用会社の一つであるバンガードが運用するETF。

米国のソフトウェアやハードウェア、半導体関連機器メーカーなどで構成される情報技術セクターの、大型株から小型株までを幅広く対象としている。MSCI USインベスタブル・インデックス・マーケット情報技術25/50指数に連動する投資効果を目指している。

経費率は2020年4月30日時点で0.10%と、若干高めだ。

第6位,iシェアーズ米国不動産ETF……不動産関連企業からREITまでカバー

米国の大手ETF運用会社ブラックロックが運用するETF。

対象はダウ・ジョーンズ米国不動産指数であり、不動産所有や開発を手掛ける企業から、不動産投資信託(REIT)までを投資対象としている。

経費率は、米国ETFとしては高めの0.42%となっている。

第7位,インベスコQQQトラストシリーズ1ET……ナスダック100の構成銘柄が対象

通称QQQは、米国の運用会社であるインベスコがナスダック100指数に連動するパフォーマンスを目指して運用している。ナスダック100を構成する全銘柄が投資対象だ。

米国では安定した人気を誇るETFである。

第8位,iシェアーズ・コアS&P中型株ETF……S&Pの中型株400種に連動

ブラックロックが運用する、S&P中型株400種指数を対象指数とするETF。

S&P中型株400種指数は、金融機関、工業、情報技術会社など、広範な業種に属する中型株式資本会社で構成されており、同指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。

第9位、公益事業セレクト・セクターSPDRファンド……電力やガスなどの公益株で構成

ステートストリートが運用するSPDRブランドのこのファンドは、S&Pユーティリティーズ・セレクト・セクター指数に連動したパフォーマンスを目指すETFである。

本指数は米国の「公益株」と呼ばれる電力、ガス、水道、通信、電話などの公益事業銘柄によって構成されており、相場が下落局面にある時でも強く、倒産リスクも非常に低いことで知られる。

第10位,SPDRゴールドシェア……金地金価格に連動する

金地金価格に連動する投資効果を目指すETFであり、ステートストリートが運用する。

金は価値が普遍で、「インフレに強い」あるいは「有事の金」と言われており、資産のリスクヘッジとして安定した人気がある。

3,純資産総額ランキングTOP10――第1位はプロ御用達のSPDR S&P500ETF

ETFのファンド自体の規模や人気度を測る指標になる純資産総額は、ファンドの基準価額と、投資家が保有する口数を掛けて算出されるファンドの時価総額のことを指す。

投資家の保有口数が増えると時価総額も大きくなるため、ファンドの人気度を単純に比較するのに便利だ。米国ETFの純資産総額から見た人気ETFランキングは以下のとおりである。

純資産総額ランキングTOP10

順位 ティッカー 銘柄名 純資産総額
(2020/4/30現在)
基準価額
(米ドル)
(2020/5/6現在)
1米ドル=106円で
日本円換算
1米ドル=
106円で換算
1 SPY SPDR S&
P500 ETF
2,617億4,826万米ドル 284.3米ドル
27兆7,453億1,556億円 3万136円
2 VTI バンガード
トータル
ストック
マーケットETF
1,326億4,750万米ドル 142.82米ドル
14兆606億3,500万円 1万5,139円
3 VOO バンガード
S&P500ETF
1,325億3,885万米ドル 261.27米ドル
14兆491憶1,810万円 2万7,695円
4 QQQ インベスコ
QQQトラスト
シリーズ1ET
994億3,784万米ドル 219.01米ドル
10兆5,404億1,104万円 2万3,215万円
5 AGG iシェアーズ・コア
米国総合債券市場ETF
711億3,418米ドル 116.31米ドル
7兆5.402億2,304万円 1万2,329万円
6 GLD SPDRゴールドシェア 578億2,014万米ドル 160.23米ドル
6兆1,289億3,484万円 1万6,984円
7 VWO バンガード
FTSEエマージング・
マーケッツETF
520億4,799万米ドル 35.68米ドル
5兆5,170億8,694万円 3,782円
8 BND バンガード米国
トータル債券市場ETF
512億8,627万米ドル 86.88米ドル
5兆4,363億4,462万円 9,209円
9 VTV バンガード
米国バリューETF
479億6,552万米ドル 94.65米ドル
5兆843億4,512万円 1万33円
10 IJH iシェアーズ・コア
S&P中型株ETF
401億6,618万米ドル 159.06米ドル
4兆2,576億1,508万円 1万6,860円

ここからは、純資産総額ランキングTOP10のETFの基本情報を紹介していく。

第1位,SPDR S&P500 ETF……トータルリターンでは第3位

米国ETF、そしてS&P500指数連動型ETFの草分け。1993年1月のファンド設立以来、順調な基準価額の上昇と不動の人気を誇る。

純資産総額は2020年4月30日現在で2,617億4,826万米ドル、日本円にしておよそ28兆円(1米ドル=106円による概算)という巨大ファンドである。

トレーダーが米国株の比率を高めたい場合に大口で取引されることの多い銘柄であり、出来高や純資産総額が大きくなりやすい。

第2位,バンガードトータルストックマーケットETF……米国株全体をカバー

対象指数はCRSP USトータル・マーケット指数。グロース株からバリュー株まで、さらに大型株、中型株、小型株にも投資対象を分散させており、実質的に米国株式市場の投資可能範囲を100%カバーできる。

米国株式市場全体に分散投資するイメージのETFと言える。

第3位,バンガードS&P500ETF……S&P500連動の中でも新しい

ファンド設立は2010年9月で、比較的新しいS&P500指数連動ETFである。もともと経費率が低いバンガードが運用するETFだが、ファンドの経費率は第2位のVTIとともに年率0.03%と最低水準に設定されているため、人気がある。

第4位,インベスコQQQトラストシリーズ1ET……トータルリターンでは第7位

ナスダック100指数の価格と利回り実績に連動する投資成果を目指すETF。運用会社はインベスコ。ナスダック100指数を構成する全銘柄を投資対象としている。

もともとナスダック100は、米国ナスダック市場に上場する金融株を除いた時価総額上位100銘柄、つまり世界レベルの大型株だけで構成されている指数である。世界市場を牽引する大型ハイテク銘柄の割合も高い。

投資対象が100銘柄に限定されているので、投資対象銘柄の多いファンドに比べて、値動きが大きい傾向がある。トレーディングに適した銘柄として人気がある。

第5位,iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF……債券が投資対象

ブラックロックが運用するiシェアーズシリーズの債券だけを投資対象とするETFである。ブルームバーグ・バークレイズ米国総合債券指数の値動きと連動する投資成果を上げることを投資目標としている。

同指数は、米国で公募発行される投資適格米国国債や社債、資産担保証券など、米国の投資適格債券市場全体を反映している。分配金回数は年12回だ。

第6位,SPDRゴールドシェア……トータルリターンでは第10位

ステートストリートが運用する金地金価格に連動するパフォーマンスを目指したETF。

2020年4月現在の分配利回りは0%であり、インカムゲインは期待できない。その反面、価格は世界経済や地政学的リスクなどの外的要因に左右されにくく、また価値がゼロにならないことから、資産のリスク分散手段として人気がある。

第7位,バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF……新興国全体への投資なら

FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ指数に連動するパフォーマンスを目指している。

ブラジル、ロシア、中国、インド、台湾、南アフリカなど、全世界の新興国市場を対象としており、大型株、中型株、小型株に幅広く投資する。そのため本ファンドを購入すると、世界の新興国全体に分散投資をすることになる。

第8位,バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF……投資債券市場全体が対象

ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整指数と連動する投資成果を目指す。

米国の残存期間1年超の、米国債、社債、米国以外の米ドル建て債券などの投資適格債券市場全体を投資対象としている。

分配金回数は年12回で、0.04%の低い経費率、分配利回り2.5%前後と、純資産総額ランキング第5位のAGGと条件が似通っている。

第9位,バンガード米国バリューETF……米国大型株の中の割安株が対象

対象指標はCRSP米国大型バリュー指数であり、本指数に連動した投資成果が出るように運営されている。米国の大型株の中でも、割安株を投資対象にしている。

0.04%という低い経費率で、3.20%という好分配利回りを上げていることも特徴と言える。

第10位,iシェアーズ・コアS&P中型株ETF……中型株資本セクターと連動

S&P中型株400種指数を対象指標とするETFである。同ファンドは、米国株式市場の中型株資本セクターのパフォーマンスと連動した投資成果を目指す。

ETF運用会社はブラックロック、経費率は0.07%である。

4,米国ETFの買い方のコツ――ETFの投資対象に応じてポートフォリオを調整する

これまでランキングを見てきたが、実際に米国ETFを購入する際にはどのようなポイントに注目すればよいのだろうか。

選ぶポイント1,ETFの構成対象を把握する

米国ETFは投資対象によって大きく2つのタイプに分けられる。

一つが、米国を代表するS&P500指数やナスダック100のような主要株価指数に連動した値動きをするETFである。もう一方は、「セクター別ETF」、「債券対象ETF」、「コモディティ対象ETF」、「新興国対象ETF」のように、投資対象を限定したETFだ。

主要株価指数連動型ETFは、米国株式市場など広い範囲を投資対象にするため、リスク分散効果が高く、経費率も比較的低い。そのためこうした米国ETFを中心に、ポートフォリオを組むのもよい方法だ。

投資対象限定型ETFは、トータルリターンが高い、あるいは分配利回りが高い、株価暴落時のリスクヘッジになるなど、それぞれメリットはあるが、1銘柄では十分なリスク分散効果が得られない。投資対象限定型ETFは、あくまでポートフォリオの一部として組み込むようにしたい。

選ぶポイント2,経費率と出来高に注目する

米国ETFを選ぶ際に、投資初心者の人が気を付けたいもうひとつのポイントは、同じ株価指数を投資対象とするETFが複数ある場合、経費率が低く、出来高の多い銘柄を選ぶことだ。

トータルリターンの高さや分配利回りの高さをチェックするのも大切であるが、米国ETFを長期間保有する際に発生する経費は固定費であるため、可能な限り抑えられているほうがよい。

さらに、希望する価格でいつでも売却できるように、流動性の高い銘柄であることも重要だ。

5,自分の投資方針に合った米国ETFをチョイスするのが重要

米国ETFの種類は多彩で、基準価額も投資対象もさまざまだ。自分の予算や投資方針、ポートフォリオの内訳など、各自の事情に適した、投資効果の高い銘柄を吟味することをおすすめしたい。

文・近藤真理(フリーライター)/MONEY TIMES

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