高配当かつ1株単位で取引でき、今後の成長も見込める米国株に投資するなら、証券会社に外国株取引口座を作らなくてはならない。数ある証券会社の中でも取引手数料が安いネット証券は口座開設の有力候補。米国株の取り扱いが豊富なSBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMMの4社を比較して、手数料や銘柄数、投資スタイル別のおすすめなどを徹底解説する。

目次
1,米国株取引の4つの特徴
2,米国株投資におすすめの証券会社
3,米国株投資スタイル別!おすすめネット証券
4,米国株売買で発生する費用
5,SBI証券、楽天証券、マネックス証券の取扱銘柄数の比較
6,米国株の取引手数料・為替スプレッドの比較
7,SBI証券、楽天証券、マネックス証券 米国株取引の共通点
8,SBI証券、楽天証券、マネックス証券 米国株投資サービスの違い
9,SBI、楽天、マネックスの米国株売買代金ランキングTOP10
10,米国株取引の際のネット証券の選び方

1,米国株取引の4つの特徴  1株単位の取引可能、高配当利回り、値幅制限なしetc.

米国株,アメリカ株,おすすめ,証券会社
(画像=TheaDesign/Shutterstock.com)

米国株は米国の証券取引所ルールにのっとって取引されるため、日本株取引とは異なる点がある。米国株への投資を始めるにあたって、まずは最初に米国株投資の特徴や日本株投資との違いを理解しておきたい。

特徴1 取引単位は売買しやすい1株単位

米国株の取引単位は全銘柄1株以上、1株単位である。国内株式の取引単位は基本的に単元株(100株)なので、国内株式に比べると少額投資がしやすい。米国株の一種である米国ETFの売買も1口単位になっている。

ただし、1注文の上限数量や上限金額は取り扱いネット証券や取次先によって異なる。

特徴2 好配当利回り銘柄が多い

米国企業は株主還元意識が高い。その上、日本企業のように株主優待制度を設けておらず、株主還元策が配当金の分配だけで実施されていることから、日本株に比べて配当利回りが高い傾向にある。

配当金の分配についても、日本企業の配当金分配が年1回もしくは年2回であるのに対し、多くの米国企業では年4回と頻度が高いのも特徴だ。

プロクター・アンド・ギャンブル やエマソン・エレクトリック 〈EMR〉、スリーエム など、50年以上連続増配を続けている企業もある。その他にも配当利回りが10%超のシードリル 、配当利回りが6%超のPDLバイオファーマ のように高配当利回り銘柄も多く見られる。(2019年8月13日現在)

高配当利回り狙いで米国株に投資するのも一つの投資スタイルだと言えよう。

特徴3 1日の値幅制限がない

日本の株式市場には1日の値幅制限があり、ストップ高とストップ安のルールがある。しかし、米国株にはこうした1日の値幅制限がないため、相場によっては株価が暴騰・暴落する可能性がある。

特徴4 取引時間は日本時間の夜間

米国市場の立会時間にあわせて、米国株の取引時間は日本時間の23:30~翌6:00(サマータイム期間は22:30~翌5:00)である。日中多忙なビジネスパーソンでも、夜間なら落ち着いて取引できる。

以上の4点が、日本株取引との大きな違いだ。米国株式市場は世界的に知名度の高い企業が多く上場しているだけでなく、人口増加や技術革新、効率経営など、企業が成長する要素が豊富にある魅力的な市場。そのため長期投資にも適していると言えるだろう。

2,米国株投資におすすめの証券会社

米国株を取り扱っている証券会社の中で、おすすめのネット証券3社を紹介しよう。

手数料ではSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社は並んでいるが、取扱銘柄数や各種サービスでそれぞれ特徴が異なる。

次章では各証券会社の米国株投資における特徴を紹介していこう。

3,米国株投資スタイル別!おすすめネット証券を紹介

米国株を取り扱うSBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券 株の4社は、米国株取引手数料や為替スプレッドの適用に若干の違いがある。注文方法や取引ツール、スマホアプリ、入金方法などのスペックは証券会社ごとに特色があって優劣はつけられない。

米国株を取引するネット証券を選ぶ際には、各社の特長を見極めた上で、各自の投資スタイルと照らし合わせて、最適なネット証券を選ぶことが重要になる。

マネックス証券が向いている人――低コストでさまざまな企業に分散投資

マネックス証券の魅力は、世界的に有名な米国の大型株から中小型株まで、広範に多数の銘柄を取り揃えていること。そのため、銘柄の選び方次第でリスク分散効果が高くなる。

また多くの銘柄に分散投資するのに役立つのがマネックス証券の各種手数料軽減サービスだ。2020年9月の次回見直し予定まで、米ドル買付時為替スプレッドは無料。さらに、NISA口座を使えば、すべての米国株の買付時手数料が全額キャッシュバックされる。

コストを最小限に抑えながら、バラエティに富んだ米国株に投資したい人にピッタリな環境がマネックス証券には用意されている。

・銘柄数国内証券会社No.1
・手数料軽減サービスが充実
・キャンペーンも魅力的

SBI証券が向いている人――米ドル入金で為替振替コストを軽減したい人など

今後、米国株のポートフォリオを組んで、長期的に安定的な配当収入を得たいと考えている人にはSBI証券がおすすめだ。SBI証券で米国株取引をしながら、米国株貸株サービス「kastock」を利用すると資金効率が良くなるからだ。SBI証券は米国株の取扱銘柄数が豊富なので、リスク分散に適したさまざまな銘柄でポートフォリオを組むことができる。

さらに、日本円入金による為替振替コストを軽減したい人は、口座連携した住信SBIネット銀行からSBI証券への外貨入出金手数料無料で、圧倒的なコストダウンを図ることもできる。例えば、海外旅行で残った米ドルがあれば、住信SBIネット銀行の外貨普通預金口座に預けておく。あるいは、4銭という格安の為替手数料を提示している住信SBIネット銀行で、円高の時に自分で米ドルを購入しておく。

外貨普通預金口座にある米ドルを、米国株購入にあわせてSBI証券に手数料無料で入金すれば、為替手数料も外貨送金手数料も節約可能だ。

・為替コストを軽減したい人
・米国株以外にも外国株に興味がある人
・貸株サービスなどを利用する中級者

楽天証券が向いている人――ポイントを貯めながら、安定志向の米国株投資

楽天証券の特徴はポイントプログラムにある。

新規口座開設の際には、口座開設+取引でたくさんのポイントがプレゼントされる。米国株取引でも取引手数料の1%もしくは2%の楽天スーパーポイントが貯まる。どんどんポイントが貯められるので、楽天ポイント会員にとっては、楽天証券を利用するメリットは大きい。

楽天証券が取り扱う米国ETFは、3社のうち最多の339銘柄。この豊富な米国ETFを活かした米国株投資も楽天証券ならではだ。米国ETFには米国普通株式と同率の取引手数料が発生するが、楽天証券のNISA口座を利用して米国ETFを購入すれば、買付手数料が全額キャッシュバックされる。ETFなので、1本でもリスク分散効果がある。

手数料を節約しつつ、米国ETFで手間なしリスク分散。これも楽天証券の賢い使い方だろう。

DMM.com証券 株が向いている人――徹底的に低コストで米国株投資

DMM.com証券 株の、米国株に関するコストの安さは圧倒的。米国株の売買手数料は恒久的に無料。NISA口座で米国株を購入しても、買付時と売却時、どちらももちろん手数料は無料だ。それ以外にも、追加費用が発生するサービスはいっさいないので、安心して利用できる。

その反面、米国株の取扱銘柄数が他社に比べて少ない、投資情報が少ない、外貨入出金ができない、リアルタイムで板情報を閲覧できるサービスがもともとないなど、サービスに不十分さ、不便さを感じる場面も多い。

各種サービスの不十分さを感じてもなお、とにかく低コストにこだわりたいという人には、DMM.com証券 株はベストパートナーになるはずだ。

・コストが最優先という人

4,米国株売買で発生する費用の内訳は? 詳細を説明 

証券会社の米国株取引手数料などの比較表(2020年8月11日現在)

  取引手数料(税抜)※ 米ドル為替
スプレッド
(片道/税抜)
利率 最低手数料 上限手数料
SBI証券 約定代金の
0.45%
0米ドル 20米ドル 25銭
楽天証券 約定代金の
0.45%
0米ドル 20米ドル 25銭
マネックス証券 約定代金の
0.45%
0米ドル 20米ドル 買付時0銭 ※3
売却時25銭
DMM.com証券 株 無料 25銭
※1,米国ETFとADRの取引手数料は米国普通株式と同じ。
※2,為替手数料は為替スプレッドに含まれる。
各社の米ドル買付レート=適用為替レート+為替スプレッド
各社の米ドル売付レート=適用為替レート-為替スプレッド
※3,買付時の為替スプレッドは定期的な見直しあり、次回見直しは2020年9月を予定

米国株を売買する際には
・購入時:入金時の振込手数料(不要なことも)+取引手数料(国内のみ)+消費税
・売却時:取引手数料(国内・国外)+消費税(+出金時の振込手数料)+所得税・地方税(譲渡益発生時)

のコストが発生する。さらに外貨両替時には為替スプレッドが、配当金が発生すれば米国内での源泉徴収税などが上乗せされる。

米国株の購入時と売却時、利子や配当金の受取時に分けて、その内訳を解説する。

購入時のコスト

米国株を取り扱っているネット証券3社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)では、外国株式口座に資金を入金する場合、日本円のまま入金してから米ドルに為替振替する、あるいは国内の銀行で外貨に交換してから外貨送金する方法のいずれかを選択できる。

日本円のまま入金すると、「振込手数料」と「取引手数料」、「消費税」に加えて、ネット証券に支払う「為替スプレッド」(実質的に為替取引にかかる手数料)が上乗せされる。

米ドルに両替してから入金すると、国内銀行間の「外貨送金手数料」、そして「取引手数料」と「消費税」が必要になる。

実際にNASDAQ上場のアップル 1株をSBI証券で購入する際に必要になる資金とコストをシミュレーションしてみたい。米ドル/円の現地為替レートが1米ドル=100.0円の時に、株価210.00米ドルを1株約定できた場合を想定しよう。

結論から先に示そう。なお計算過程で生じる端数については、小数点第3位を四捨五入した数値を表示する。

アップル(※1株=210.0米ドル約定、1米ドル=100.0円)を購入するための金額

  消費税10%の場合
円貨決済した場合の必要資金 2万2,820.65円
外貨決済する場合の日本円の必要額 2万3,223.68円

・円貨決済でのフローと発生する手数料など
SBI証券への日本円入金には、通常、銀行所定の振込手数料が発生するが、ここでは住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」を使った資金振替サービスや、提携する銀行の「即時入金」サービスなどを利用した振込手数料無料の場合を想定しよう。

まず米国株を購入するためにかかる費用を簡単に図式化すると、以下のようになる。

SBI証券で米国株購入する際、円貨決済を選択するのであれば、自分で円からドルへの為替取引をする必要はない。日本円で必要額を入金すればすぐに取引でき、約定まで済ますことができる。

その際の必要額(資金拘束される金額)は以下の計算式となっている。 {株価(米ドル)×上乗せレート(%)×株数+取引手数料(米ドル)}×注文時概算為替レート×105%

「上乗せレート」は、株価によって変化する。具体的には、
株価が100ドル未満:110%
株価が100ドル以上:103%
と決められている。

米国株式の取引手数料は約定代金の0.45%(税抜)あるいは0.486%(税込)。2019年10月1日以降は、10%への消費税増税により0.495%(税込)となる。

そして、為替レートは実際には100円だが、SBI証券が提示する為替レート(TTSレート)には為替スプレッドが上乗せされるため、1ドル=100.25円で計算する必要がある。

以上から、日本円入金によるアップル株購入で必要になる資金は、次のように求められる。

・取引手数料:  210.00米ドル×0.495%=1.04米ドル
・必要な日本円資金: (210.00米ドル×1.03×1+1.04米ドル)×100.25円×1.05=22,877.75円
※消費税10%で試算

・外貨(ドル)決済する場合のフローと発生する手数料など
SBI証券で外貨入金に利用できる金融機関は、口座連携する住信SBIネット銀行だけである。送金の手数料は無料だ。さらに、住信SBIネット銀行において米ドル購入時に発生する為替手数料は2019年9月現在で格安の0.04円(4銭)に設定されており、SBI証券同様、提示される為替レートに含まれている。

したがって、住信SBIネット銀行に外貨預金口座を開設し、一定額の米ドルを購入して資金をプールしておけば、インターネット上の入金指示だけで振込手数料無料でSBI証券の外国株式口座への入金が完了する。

米ドル/円の為替レートが1米ドル=100.00円の時、住信SBIネット銀行の米ドル/円TTSレートは1米ドル=100.04円である。さらに、主に土日にする取引であるウィークエンド取引においては、日があいたあとの急激な為替変動に対処するために「注文金額×(TTSレート×110%)」により算出した金額を「出金相当額」として設定している。

米ドルでアップル株を買うのであれば、SBIネット銀行であらかじめ外貨に交換しておく必要がある。このときの必要額は以下のようになる。

・取引手数料: 210.00米ドル×0.495%=1.04米ドル
・日本円の必要額: (210.00米ドル+1.04米ドル)×100.04円=21,112.44円
・出金相当額: 211.04米ドル×(100.04米ドル×110%)=23,223.68円
※消費税10%で試算

なおこれは週末などに取引するウィークエンド取引の例のため、リアルタイム取引であれば「日本円の必要額」にあるように21,112.44円で済む。住信SBIネット銀行を使って、SBI証券への外貨送金手数料を無料にできることでコストを抑えて取引ができる。取引のタイミングなどによって使い分けてもいいだろう。

なお、楽天証券とマネックス証券では、銀行から外国株式取引口座(ネット証券指定の銀行口座)に米ドルを送金する際に、しかるべき外貨送金手数料が発生する。

売却時のコストと利益

米国株を売却した時、約定代金1米ドルにつき0.0000207米ドルの「SEC Fee」(米国証券取引委員会に支払われる現地取引費用)が必要になる。また、購入時と同様にネット証券の取引手数料と消費税が課せられる。

また譲渡益が出れば、日本において「所得税・復興特別所得税15.315%+地方税5.0%」も課税される(譲渡益については米国からの課税はなし)。

売買する際に必要な金額を簡単に図式化してみよう。

SBI証券で、円ドル/円の為替レートが100円、210.00米ドルで購入したアップル1株を、現地の株価214.00米ドルで売却した場合の純利益を計算すると、
・米ドル換算(諸手数料・税込) 22.41米ドル
・円換算(諸手数料・税込) 2,134円(円未満端数切り捨て)
となる。

(※国内課税額の計算にあたっては、取引した証券会社が公表する為替レートでそれぞれ円換算した購入額や売却額、取引手数料、SEC Feeで譲渡益を算出する。次に、算出された譲渡益(円)に税率20.315%を乗じて、国内所得税・住民税額を計算する。)

利子や配当金の受取時のコスト

利子や配当金を受け取る場合、米国内で「源泉徴収税10%」が課税される。加えて差し引かれた金額に対して国内で「所得税・復興特別所得税15.315%+地方税5.0%」が課税される。

つまり米国株の利子や配当金を受け取る際、米国内と日本国内で二重に課税されるのだ。こうした二重課税を調整するため、確定申告によって、税額控除の一種である「外国税額控除」を受けることができる。

ただし、外国税額控除を受けるには、総合課税もしくは申告分離課税を選択して自ら確定申告を行う必要がある。特に、普段は確定申告の必要がない「源泉徴収ありの特定口座」を選択している人も、自分で申告しないと外国税額控除を受けることができないのだ。

さらに、NISA口座を使って米国株を購入して配当を受け取る場合、日本における所得税や住民税は非課税となるが、あくまで日本国内での非課税制度であるので米国では通常通り10%の税率で源泉徴収され、外国税額控除の適用外になることも覚えておきたい。

5,SBI証券、楽天証券、マネックス証券の取扱銘柄数の比較 米国株米国ETF、ADR

SBI証券、楽天証券、マネックス証券のネット証券3社が取り扱う米国株は、大きく分けると

・米国普通株式(個別銘柄)
・米国ETF(上場投資信託)
・米国株式市場に上場するADR(米国預託証券)

の3種類だ。3社で取引できる米国株の取扱銘柄数は以下の通り。(※以下の比較表は全て、SBI証券、楽天証券、マネックス証券のホームページで対象箇所を参照し、執筆者が作成した)

米国株、米国ETF、ADRの取扱銘柄数の比較(2020年8月11日現在)

  米国普通株式 米国ETF ADR
市場 銘柄数
SBI証券 NYSE、NYSE Arca、NYSE American、NASDAQ 3,305銘柄 286銘柄 164銘柄
楽天証券 NYSE、NYSE Arca、NASDAQ 2,893銘柄 339銘柄 189銘柄
マネックス証券 NYSE、NYSE American、NASDAQ 3,493銘柄 303銘柄 176銘柄
DMM.com証券 株 NYSE、NYSE Arca、NASDAQ 844銘柄 88銘柄 114銘柄
※マネックス証券のADR銘柄数は2020年8月6日現在の取扱数である

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券 株の4社が取り扱うのはNYSEとNASDAQといった米国を代表する市場に上場する銘柄だ。2020年5月末現在の上場銘柄数は、NYSEが約3,366社、NASDAQは3,133社となっている。

NYSE(ニューヨーク証券取引所)取扱銘柄の特徴

ウォルト・ディズニー 、マクドナルド 、ボーイング など、世界的に有名な多くの巨大企業が上場する世界最大の株式市場である。

NASDAQ(ナスダック)取扱銘柄の特徴

マイクロソフト 、アップル 、フェイスブック A といったハイテク銘柄を中心とした市場だ。

NYSE Arca(株式等の電子取引所)取扱銘柄の特徴

SBI証券と楽天証券では、NYSEより上場基準を緩和したNYSE Arca(株式等の電子取引所)も対象市場としており、米国ETF銘柄を数多く取り扱っているのも特徴の一つに挙げられる。

バンガード米国中期債券ETF 、SPDR BBバークレイズコンバーチブル債券ETF 、ウィズダムツリー新興国株 高配当ファンド といった米国ETFをとおして、世界中またはさまざまな資産を対象に分散投資することができる。

NYSE American (アメリカン)取引銘柄の特徴

SBI証券とマネックス証券が取り扱うNYSE Americanは小型株向けの株式市場である。

鉱物資源を扱うアルマデン・ミネラルズ や、バイオテクノロジー&メディカルリサーチに特化したアンピオ・ファーマシューティカルズ のように、専門性の高い事業を展開する比較的小規模な企業が上場している。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券の米国株取扱状況

4社のうち、米国株の取扱銘柄数トップはマネックス証券だ。取扱銘柄数は普通株式が3,493銘柄、ETFは303銘柄、そしてADRが176銘柄にものぼる。

2番目は取扱銘柄を積極的に増やしているSBI証券だ。普通株式の取扱数は3,305銘柄、ETF286銘柄、ADR164銘柄になり、マネックス証券の取扱銘柄数に肉薄している。

NYSEとNASDAQに上場する全銘柄が6,499銘柄(2020年5月末現在)であることを考慮すると、マネックス証券とSBI証券であれば、米国株の半数以上を売買できるということになる。

6,米国株の取引手数料や為替スプレッドの比較

国内株式だけでなく、米国株取引でも証券会社選びの基準になるのはやはり手数料だろう。ネット証券4社の米国株取引手数料や為替スプレッドは以下のとおりである。

米国株の取引手数料と為替スプレッドなどの比較(2020年8月11日現在)

  取引手数料(税抜) 米ドル
為替スプレッド
(片道/税抜)
各種キャンペーンなど
利率 最低手数料 上限手数料
SBI証券 約定代金の0.45% 0米ドル 20米ドル 25銭 ※2 Tカード番号登録で
先着2万5千人に100ptプレゼント
(2020/9/30まで)
楽天証券 約定代金の0.45% 0米ドル 20米ドル 25銭 新規口座開設と取引内容に応じて、
ポイントがもらえる
(ポイント数は期間によって異なる)
マネックス
証券
約定代金の0.45% 0米ドル 20米ドル 買付時0銭
売却時25銭
外国株取引口座への
初回入金から20日間、
米国株取引手数料を
全額キャッシュバック
DMM.com証券 株 手数料無料 25銭 新規口座開設と登録完了で、
1カ月間国内取引手数料無料
※米国ETFとADRの取引手数料は米国普通株式と同じ。
※為替手数料は為替スプレッドに含まれる。
※各社の米ドル買付レート=適用為替レート+為替スプレッド
※各社の米ドル売付レート=適用為替レート-為替スプレッド

上記一覧からわかるように、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社の米国株取引手数料は同一だ。原則的には約定代金×0.45%(税抜)、0米ドルの最低手数料と20米ドルの上限手数料が設けられている。それに対して、DMM.com証券 株は、取引手数料が完全無料となっている。

米ドル為替スプレッドにも若干の違いが見られる。片道25銭は4社共通ではあるものの、マネックス証券では、2020年8月11日現在の買付時の為替スプレッドは0銭である。 キャンペーンの内容は各社さまざまなので、ネット証券選びの決定打に欠ける際には、現在実施中のキャンペーンも参考にするとよいだろう。

SBI証券が実施している負担軽減策

SBI証券では、住信SBIネット銀行との外貨入出金サービスで証券口座への入出金手数料が無料となっている。

楽天証券が実施している負担軽減策

楽天証券では米国株の取引手数料に対しても、国内株式同様のポイント付与サービスを常時実施している。1約定ごとに手数料が発生する超割コースでは、米国株取引手数料の1%分の楽天スーパーポイントが、大口優遇なら2%分のポイントが付与される。

マネックス証券が実施している負担軽減策

マネックス証券で実施している手数料負担軽減策は2つ用意されている。

一つ目は、買付時の為替スプレッドが0銭になるサービスだ。マネックス証券では、為替変動などを考慮して、定期的に買付時の為替スプレッドを見直している。次回見直し予定の2020年9月までは0銭のままなので、少なくとも買付時のコストを節約する効果がある。

二つ目は、外国株取引口座への初回入金から20日間の米国株取引手数料を、最大3万円までキャッシュバックするサービスだ。初回入金後の20日間で積極的に米国株を購入すれば、取引手数料と為替スプレッドをダブルで節約できてコスト削減効果が大きくなる。コストが気になる人は、ぜひ2つの負担軽減策を利用してほしい。

DMM.com証券 株が実施している負担軽減策

先に触れたように、DMM.com証券 株は、米国株の取引手数料を完全無料にしている。これは、コスト最優先で米国株投資をしたい人や、まとまった金額の米国株投資を考えている人にとっては、大きなアドバンテージになる。

新規口座開設者には、国内株式の取引手数料を1カ月間無料にするサービスも提供。SBI証券、楽天証券、マネックス証券に比べて、米国株の取扱銘柄数ではかなり劣るものの、取引手数料の無料化で、もっとも効果的にコスト削減できる証券会社だといえるだろう。

7,SBI、楽天、マネックス、DMMは4社とも口座開設手数料・管理手数料は無料

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券 株の4社とも、米国株取引には、証券総合口座を開設していることを前提に、外国株式取引口座の開設が必要になる。証券総合口座を開設していない場合は、証券総合口座と外国株式取引口座を同時に開設することもできる。証券総合口座の開設手数料と管理手数料、もちろん外国株式取引口座の開設手数料と管理手数料も無料だ。

いずれのネット証券でも、米国株取引にも特定口座を利用することができる。利子や配当金の外国税額控除を申請する場合を除いて、特別口座の源泉徴収ありを選べば、確定申告せずに納税を終了することも可能。国内株式などとの損益通算をする場合でも、自分自身で面倒な譲渡損益計算をする必要がなく、簡単に申告可能だ。

各ネット証券で設定された取扱銘柄基準を満たした銘柄だけが販売されていることも、米国株初心者にはうれしいところ。

各社とも、ユーザーからの要望に応じて随時銘柄を追加している。購入してみたい銘柄があっても取り扱われていないような場合は、どんどん要望してみると良いだろう。選定基準を満たしていれば、銘柄のラインナップに追加され、実際に取引が可能になる。

8,SBI、楽天、マネックス、DMMの米国株投資サービスの違い 取引チャネルなど

ネット証券4社の取引チャネルや注文方法など、米国株に関するさまざまなサービスには各社の特色がある。ここでは、2020年8月11日現在における、4社の米国株関連サービスをおおまかに比較してみよう。

米国株の取引ルールの比較

  取引チャネル 注文方法 注文上限数量 注文上限金額 注文期限
SBI証券 WEBサイト ・指値注文
・成行注文
・逆指値注文
25万株 2,000万米ドル
(取次先)
当日中~
90日後まで
楽天証券 ・WEBサイト
・取引ツール
「マーケットスピード」
・スマホアプリ「iSPEED」
・指値注文
・成行注文
25万株 989万
9,999.99米ドル
当日中~
90日後まで
マネックス証券 ・WEBサイト
・スマートフォンアプリ
「トレードステーション
米国株 スマートフォン」
・指値注文
・成行注文
・逆指値注文
・ツイン指値
・連続注文
・OCO注文
・トレール
ストップ注文
・トレール
ストップ注文(%)
特になし 特になし 当日中~
90日後まで
DMM.com証券 株 ・PC用DL版取引ツール
「DMM株PRO+」
・PC用WEB版取引ツール
「DMM株STANDARD」
・スマホアプリ
DMM株かんたんモード
・スマホアプリ
DMM株
スタンダードモード
・指値
・成行
・IFDONE
買付可能額、
または
売却可能額
の範囲内
当日~30日後

注目ポイント1,取引チャネル――楽天とDMM株では、取引ツールとスマホアプリから取引可能

取引チャネルについては、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券 株のいずれもWEBサイトから取引できる点では同じだ。一方、ツールやスマホアプリからの取引可否は証券会社によって異なる。

SBI証券では、2020年8月時点で、取引ツールとスマホアプリのどちらからも米国株を売買することはできない。米国株式専用スマホアプリは現在開発中であり、2020年度中の提供が見込まれている。

楽天証券では情報量と機能性で定評のある「マーケットスピード」と「iSPEED」を、米国株の取引チャネルとしても利用できる。

マネックス証券では、WEBサイト以外に、米国株専用のスマートフォンアプリ「トレードステーション米国株」から取引可能。株価自動更新や高度なチャート分析、チャート発注機能など、ツールに匹敵する取引環境が魅力だ。

DMM.com証券 株は、PC用取引ツールとスマホアプリのどちらでも、国内株式とともに米国株式も取引できる。

米国株投資に力を入れたい人や米国株取引に特化した環境を望む人は、マネックス証券「トレードステーション米国株 スマートフォン」がおすすめだ。国内株式により近い投資環境で米国株を取引したい人には、楽天証券やDMM.com証券 株のツールやアプリが向いている。

注目ポイント2,注文方法――マネックス証券は米国株の注文方法が多彩

注文方法では、マネックス証券の注文方法の豊富さが際立っている。「指値注文」と「成行注文」のみならず、「逆指値注文」、逆指値注文で設定する値幅をリアルタイムで修正する「トレールストップ注文」、「OCO注文」や「連続注文」といった条件付き注文まで、幅広い注文方法でリスク管理できるのが特徴だ。

米国株のNISA口座利用とその他サービスの比較

  NISA口座 リアルタイム
株価サービス:
月額費用(税抜)
米国株
貸株サービス
米ドルでの入金
SBI
証券
利用可 
(米国ETFの
買付手数料は
無料)
「NYSE/NYSE Arca/
NASDAQの株価
及びチャート」
税抜500円/月
申込制「Kastok」
サービスあり 
(金利は銘柄
ごとに設定)
住信SBIネット銀行
との米ドル
入出金は無料
楽天
証券
利用可
(米国ETFの
買付手数料は
全額キャッシュ
バック)
「米国株式
リアルタイム株価」
税抜300円/月※1
なし ・SMBC
信託銀行利用&
楽天証券への
送金登録設定で、
入出金手数料が
1,000円
・三井住友銀行も
振込手数料負担で
利用可
マネックス
証券
利用可
(米国株の
買付時手数料は
全額キャッシュ
バック)
「米国プレミアム
株価情報(LV2)」
500円※2
なし ・1万米ドル以上
であれば、マネックス証券
指定のみずほ銀行口座に入金可
・振込手数料は
投資家負担
DMM.com
証券 株
利用可
(取引手数料無料)
取引ツールと
スマホアプリで、
米国株のリアルタイム
株価を配信(板情報除く)
なし ・円貨による
入出金のみ
※1,過去1カ月に手数料が発生する米国株取引を1回以上行うと無料
※2,外国株式取引口座に米ドル残高または米国株残高がある場合にのみ利用できる。

注目ポイント3,NISA口座利用――NISAでも、DMMは米国株取引手数料が無料

米国株を取引できるネット証券4社では、いずれもNISA口座で米国株を購入することができるが、取引手数料の取り扱いにはやや違いが見られる。

SBI証券と楽天証券は、米国ETF限定で、買付時の取引手数料のみ、全額キャッシュバックされる。それに対して、マネックス証券では、買付時だけではあるが、個別銘柄、ETF、ADRを含む米国株すべての取引手数料が全額キャッシュバックになる。もともと米国株の取引手数料が無料のDMM.com証券 株では、NISA口座で米国株を売買しても手数料は無料だ。

取引手数料で米国株のコストを徹底的に抑えたい場合には、お気に入りの銘柄さえみつかれば、DMM株×NISAの組み合わせは最強だ。

注目ポイント4,その他サービス――SBIの米国株貸株サービスと米ドル入出金手数料無料は魅力

SBI証券独自のサービスとして注目したいのが、米国株の貸株サービス「Kastok」だ。手持ちの米国株をSBI証券に貸し出すと、貸し出した貸株金利を受け取ることができる。配当目的で長期保有している株式を貸し出せば、金利まで手に入るので、お得感が倍になる。

国内株式の貸株サービスはネット証券でも当たり前になっているが、米国株式の貸株サービスはSBI証券だけ。またSBI証券では、本来であれば高額な手数料がかかる外貨入金(米ドルを含む7通貨)に際して、住信SBIネット銀行の口座連携を利用すれば、入出金手数料が無料になる。

外貨入金であれば為替手数料もかからないので、手持ちの外貨があって米国株投資に注力したい人にとって、SBI証券と住信SBIネット銀行の口座連携は力強い味方になるだろう。

9,SBI、楽天、マネックスの米国株売買代金ランキングTOP10

最後に各証券会社で口座を開設した投資家はどんな米国株を取引しているのか、米国株売買代金ランキングを公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社で(DMM.com証券 株は米国株売買代金ランキングを公表していない)、人気の高い米国株の個別銘柄を比較してみよう。

各証券会社内の週間米国株売買代金ランキングTOP10と、各社注目のランキング上位3銘柄の会社概要も紹介する。

SBI証券米国株週間売買代金ランキングTOP10(2020年8月3日~7日)

順位 会社名
<ティッカー>
2020/8/11終値
1米ドル=106円で円換算
1 アップル
437.5000米ドル
4万6,375円
2 アマゾン・ドットコム
3,080.6700米ドル
32万6,551円
3 テスラ
1,374.3900米ドル
14万5,685円
4 リボンゴ・ヘルス
115.4900米ドル
1万2,241円
5 テラドッグ・ヘルス
183.7500米ドル
1万9,477円
6 マイクロソフト
203.3800米ドル
2万1,558円
7 ズーム・ビデオ・
コミュニケーションズ
231.0400米ドル
2万4,490円
8 ファストリーA
74.9600米ドル
7,945円
9 エヌビディア
434.0000米ドル
4万6,004円
10 フェイスブックA
256.1300米ドル
2万7,149円

・第1位,アップル――決算、株価ともに好調
スマートフォンや各種メディアデバイス、パソコン、携帯型音楽プレイヤーの設計、製造、マーケティングを事業とする。ファブレスメーカーの先駆け。「Mac」、「iPhone」、「iPad」、「iPod」、「Apple Watch」ブランドのデバイスと、「iOS」、「OS X」、「Watch OS」といったオペレーティングシステム、「iCloud」や「Apple Pay」などのネットワーキングソリューションを提供している。

2020年4月-6月期の決算が好調であったこと、ならびに2020年8月24日付の1対4の株式分割が発表されて以来、株価は高値を推移している。

・第2位,アマゾン・ドットコム――インターネット通販の世界トップ企業
自社サイトを通じて、ベンダーやサードパーティなどの売り手から再販のために購入した製品や、AWSソリューション、IoTサービス、サーバーレスコンピューティングといったサービスを提供している。

メンバーシッププログラムとして提供している「Amazon Prime」では、無料配送、映画やテレビエピソード、音楽のストリーミングアクセスサービスも行っている。

・第3位,テスラ――シリコンバレーを拠点とする電気自動車メーカー 完全電気自動車とエネルギー貯蔵システムの設計開発や製造販売を手掛けている。完全電気自動車として、現在はモデルSセダンとモデルX SUV、さらに大量市場向けに設計されたセダンのモデル3を製造販売している。

据置型エネルギー貯蔵製品や太陽エネルギーシステムの設計、製造、販売、ならびに太陽エネルギーシステムで発電された電力の販売も行う。

楽天証券米国株週間売買代金ランキングTOP10(2020年8月2日~8日)

順位 会社名
<ティッカー>
2020/8/11終値
1米ドル=106円で円換算
1 アップル
437.5000米ドル
4万6,375円
2 アマゾン・ドットコム
3,080.6700米ドル
32万6,551円
3 マイクロソフト
203,3800米ドル
2万1,558円
4 テスラ
1,374.3900米ドル
14万5,685円
5 リボンゴ・ヘルス
115.4900米ドル
1万2,241円
6 エマージェント・
バイオソリューシ
122.3300米ドル
1万2,966円
7 テラドッグ・ヘルス
183.7500米ドル
1万9,477円
8 モデルナ
68.97米ドル
7,310円
9 ファストリーA
74.9600米ドル
7,945円
10 エヌビディア
434.0000米ドル
4万6,004円

第1位のアップルと第2位のアマゾン・ドットコム、第4位のテスラは、SBI証券の売買ランキングですでに紹介済みであるため、上記3銘柄以外でトップ10上位にランクインした企業の事業内容を紹介してこう。

・第3位,マイクロソフト――世界一有名なソフトウェア・情報処理サービス会社 OSのWindowsやビジネスアプリケーションのOfficeが世界的に有名。現在は、生産性・ビジネスプロセス事業、インテリジェントクラウド事業、その他のパーソナルコンピューティング事業を展開している。

同社製品は、OSやクロスデバイスのアプリケーション、サーバーアプリケーション、ビジネスソリューションアプリケーション、ソフトウェア開発ツール、ゲームなど多岐にわたる。

・第5位,リボンゴ・ヘルス――先端ITで糖尿病を検出し、症状改善を支援する データサイエンスとテクノロジーを融合したプラットフォームを開発し、糖尿病の検出と症状改善を支援するシステムを構築している。糖尿病の他、高血圧などの慢性疾患の改善や体調管理のためのソリューションなども提供している。顧客は雇用主や医療保険会社、労働組合など。主に米国で事業を展開している。

・第5位,エマージェント・バイオソリューションズ――米政府と連携する医薬品メーカー 政府や医療機関に対して、特殊ワクチンや注射機器、抗体治療薬などの公衆衛生製品や医療サービスを提供している医薬品メーカー。米政府と連携して治療薬を市場に投入する事業も行っており、収益の大半は米政府へのワクチン、衛生機器、治療用製品の供給によってまかなわれている。

NYのマウント・サイナイ・ヘルス・システムと協力して、新型コロナウイルスから回復した患者の血漿を使った試験薬の治験を計画している。医療関係者や軍関係者の感染を防ぐための医薬品の早急実用化に向けて、米国防総省から同社の臨床試験には多額の資金が投入されている。

マネックス証券米国株週間売買代金ランキングTOP10(2020年8月3日~7日)

順位 会社名
<ティッカー>
2020/8/11終値
1米ドル=106円で円換算
1 アップル
437.5000米ドル
4万6,375円
2 アマゾン・ドットコム
3,080.6700米ドル
32万6,551円
3 マイクロソフト
203.3800米ドル
2万1,558円
4 モデルナ
68.97米ドル
7,310円
5 バークシャー・ハサウェイ
212.66米ドル
2万2,541円
6 エマージェント・
バイオソリューションズ
122.3300米ドル
1万2,966円
7 テスラ
1,374.3900米ドル
14万5,685円
8 ズーム・ビデオ・
コミュニケーションズ
231.04米ドル
2万4,490米ドル
9 テラドッグ・ヘルス
183.7500米ドル
1万9,477円
10 ファストリーA
74.9600米ドル
7,945円
4万6,004円

マネックス証券の週間売買代金ランキングTOP10にランクインしているアップル、アマゾン・ドットコム、マイクロソフト、エマージェント・バイオ・ソリューションズ、テスラについては、SBI証券と楽天証券の米国株週間売買代金TOP10内で触れているため、ここではそれ以外でTOP10にノミネートした企業を紹介していこう

・第4位,モデルナ――mRNAを基盤とするバイオ医薬品開発企業 mRNA(伝令リボ核酸、メッセンジャーRNA)とは、たんぱく質発現のための遺伝情報を写しとった1本鎖構造のRNAのこと。モデルナでは、免疫系細胞の破壊を最小限に抑えながら、感染症や悪性腫瘍、希少遺伝病を患った標的細胞にmRNAを届けて、細胞内で効力を最大限に発揮するための研究が進められている。

現地時間2020年8月11日には、米政府とモデルナが新型コロナウイルスの1億回分のワクチン供給と最大4億回分の追加オプションの契約が発表された。

・第5位,バークシャー・ハサウェイ―—カリスマ投資家が率いる持株会社 もとは紡績会社であったが、1960年代にウォーレン・バフェットによって買収。その後は損害保険業を中心に、200社超もの多業種企業を傘下に収めるコングロマリットとして、グループを形成し、現在に至っている。米国のカリスマ投資家であるウォーレン・バフェットの投資会社としても機能している。

損害保険の払込金など、運用に回せる資金をフロートとして活用して、上場企業への投資を積極的に行っていることでも有名。

・第8位,ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ――日本でもZoomで一躍有名に クラウドベースの通信プラットフォーム「Zoom」を提供している米国拠点のサービスプロバイダー。Zoomは、ビデオ、音声、チャット、コンテンツの画面共有などをとおして、対面コミュニケーションを可能にするシステムである。

多くのビデオ会議システムと違って、招待者は主催者が提示するURLにアクセスするだけで、簡単にビデオ会議に参加することができる。システムのシンプルさと、コロナ禍によるテレワークや遠隔授業の拡大によって、利用者が急伸した。

10,豊富な銘柄数や低コストなど、投資家各自の投資方針に適したネット証券を選択する

米国の株式市場は世界経済を牽引しており、成長性も見込める魅力的な市場だ。そんな米国株に投資して、インカムゲインとキャピタルゲインを効率的に獲得するには、選択肢の多さと低コスト、豊富な投資情報を提供してくれるSBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券の4社を大いに活用すべきだろう。

4社の中から、自分の投資方針に見合った条件を備えたネット証券を選ぶことが米国株投資への第一歩だ。

執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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