2020年9月4日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日3日(木)の米国株は大幅下落。ハイテク株を中心に利益確定売りが断続的に持ち込まれ、Apple、 Microsoft、 Amazon、Facebookと軒並み急落。S&Pは6月以来約3カ月ぶりの大幅安。ナスダックは5%も急落した。本日4日(金)、日本時間夜の雇用統計を前にリスクオフのセンチメントに変貌。現在、米国株は調整があったとしてもワープスピード作戦の期待がある限り、大崩れはせずというのがマーケットのコンセンサス。ただ昨日3日(木)のナスダックの急落を考えると、米大統領選前に本格的な米国株の調整が始まるのかどうか、本日4日(金)夜の米国株の動向を確認したいところだ。一方、昨日3日(木)の下記、英紙フィナンシャル・タイムズの記事が、ユーロ/米ドルを押し下げ、ユーロ/米ドルは1.2000ドルレベルが重くなって調整局面入りしている。

----ECBはユーロ高が物価押し下げと懸念、Fed新方針も問題視----
欧州中央銀行(ECB)の政策担当者は、ユーロ相場の上昇が続けば、輸出を圧迫すると同時に物価を押し下げ、さらなる金融刺激を求める圧力を増大させかねないと警告した。政策委員会の匿名の複数のメンバーの発言を引用し報じた。 ----

----政策委メンバーらは同紙に対し、米ドルや他の多くの通貨に対するユーロ高は、ユーロ圏の景気回復を妨げる危険があると語った。ECBは来週10日(木)の政策委で金融政策を決定する。同紙によれば、ある政策委メンバーは「過去数週間にわたりユーロは上昇している。ユーロ圏は特に世界で最も開かれた経済圏であり、グローバル需要に大いに依存しているだけに需要が弱い場合は、ユーロ高は常に気掛かりだ」と発言した(出所:ブルームバーグ)。----

現在の為替相場の戦略やスタンス

個人的に使用しているデマーク(オシレーター)の日足では、すでに2週間ほど前からユーロ/米ドル急落の可能性を示唆しており、9月に入ってからのユーロ/米ドルの上値は重い展開が続いている。1.2000ドル超えをストップロスの目処にして、ユーロ/米ドルを戻り売り戦略で臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。