試験の点数を最終目標にしない

星名氏は、勉強を習慣化するために、「ハビットトラッカー」も使っていたという。やることを決めて、それをやったかどうかを毎日チェックするものだ。ノートやアプリなど、様々な形のハビットトラッカーがある。

「ポイントは、勉強を5~10分でできる小さなタスクに分けることです。そして、ちょっとしたスキマ時間に、そのタスクをこなして、ハビットトラッカーにチェックをする。これを繰り返すことで、TOEICで満点を取ることができました」(星名氏)

また、習慣化のためには、意識せずに勉強ができる環境を作ることも大切だという。

「食器を洗っているときやドライヤーをかけているときなど、生活の中には何も考えていない時間があります。そのときに目に入る壁に、勉強する内容を貼るのです。今は英検1級に挑戦しているので、英検1級で出題されるスピーチの短文を、家の中の5カ所に貼っています」(星名氏)

そして、もう一つ重要なのが、試験を目標とせず、通過点にすることだ。

「TOEICで満点を取る前に、3回連続で、もう少しのところで満点を逃したことがありました。そのとき、もうこれで十分じゃないかと思って、勉強をやめそうになりました。けれども、英語コーチとして活動し、自分の学習経験も伝えていくためには、やはり満点を取るべきだと思い直したんです。試験の点数を目標に勉強をされている方は多いと思いますが、そうすると、途中で諦めてしまいやすいのではないでしょうか。試験で点数を取った先で、どんなことをしたいのかをイメージできていると、挫折しにくいと思います」(星名氏)

濱崎潤之輔(大学・企業研修講師)・星名亜紀(英語コーチ)
(『THE21オンライン』2020年07月15日 公開)

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