これからの資産運用を考えた時、外貨預金も一つの選択肢に入るだろう。外貨預金は円預金と同じ預金だが、円預金に比べて金利が高いメリットがある。外貨預金を始めようと思っている場合は、まず金利について理解を深めることが大切だ。
外貨預金を始めるなら知っておきたい金利の知識
外貨預金は、円高の時に預け入れて円安の時に払い戻すことで為替差益が得られる。その一方で、円安の時に預け入れて円高の時に払い戻すと、為替差損が生じるという性質がある。
また、円預金と比較したときの最大のメリットとしては、「金利の高さ」が挙げられるだろう。そのため、最低限の金利の知識を理解しておく必要がある。また、利息・為替差益にはそれぞれ税金がかかることも留意しておくとよいだろう。
●外貨預金にかかる税金
最初に、外貨預金にかかる税金について確認しておこう。税金がかかるのは利益が出た時だ。そのため、円預金でも利息に税金がかかるが、外貨預金では利息と為替差益の2つに税金がかかる。利息にかかる税金は、円預金と同様20.315%だ。為替差益を得た場合は雑所得となり、総合課税の対象となるため確定申告をする必要がある。
ただし、年収2,000万円以下の給与所得者で、為替差益を含めた給与所得以外の所得が年間20万円以下であれば、確定申告は不要だ。また、為替差損が生じた場合も確定申告は不要となる。
●銀行により金利に違いがある
外貨預金について銀行のホームページを見ると、まず、同じ通貨でも銀行により金利に違いがあることがわかる。金利と両替時の為替手数料については、各銀行で自由に決められるためだ。また、同じ銀行でも通貨によって金利はさまざまであり、一般に新興国の通貨の金利は高く、先進国の通貨の金利は低くなっている。
高い金利は魅力的だが、新興国の通貨は金利が高い反面、国内の経済情勢などが不安定になると、為替レートが大きく変動するリスクがある。
外貨預金を始めるなら優遇金利を知ろう
銀行によってはキャンペーンなどで、特定の期間や通貨において定期預金に優遇金利が設定されていることがある。優遇金利の適用には条件があり、円預金から外貨預金を始めると適用される、といったものがある。これから外貨預金を始める人にはうってつけのキャンペーンといえるだろう。では、通常の金利と優遇金利とでは、受け取る利息にどれほどの違いがあるのだろうか。
●受け取る利息の違い
1万米ドルを1ヶ月預けることとし、通常の金利として年0.1%の場合と、優遇金利として年3.0%の場合を想定して、それぞれ計算してみよう。金利が年0.1%の場合は、1ヶ月後の利息は税引き後0.65ドルだ。一方、年3.0%の場合は、税引き後19.64ドルになる。金利が大きく違えば、たとえ1ヶ月という短期間でも、受け取れる利息がずいぶんと違ってくることがわかるだろう。
資産形成・投資をする上で大切なこと
どんな投資でも、手数料は少しでも安いものを選ぶことが、利益を増やすことにつながる。手数料を抑えた上で、もし優遇金利で預金ができれば、元本を大きく増やすことができるかもしれない。円預金より高い金利が魅力の外貨預金、その中でもさらにお得な優遇金利を見つけたら、大切な資産を育てるツールとして利用を考えてみてはいかがだろうか。
また、外貨預金は、預入れた時よりも円安の時に払い戻すこともポイントだ。もし、外貨預金で大きく利益を得たいと思ったら、預入れ時と払い戻し時の円高と円安の差が大きい時を狙うことになる。しかしながら、そのような未来の為替の変動を予想することはとても難しい。ただし、円高の際でも、外貨のまま保有して金利を受け取りながら円安のタイミングを待つことができるので、いつ必要な資金で外貨預金をするかもしっかり考えることが大切だ。
(提供:大和ネクスト銀行)
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