FX口座を開設するときに気になるのが、スプレッドやスワップなどだ。しかし他の投資家がどの会社・業者で口座を開設しているかも、信頼性という観点で参考になる。ここでは、日本国内のFX会社・業者の口座開設数をランキング形式で紹介する。各社の特徴も見ていくので、FX口座選びの参考にしてほしい。

FXの口座開設ランキングTOP10

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(画像=kyo/stock.adobe.com)

FXを始める際に、どのFX会社を選ぶべきかわからないという人もいるだろう。FX会社を選ぶ際の基準の一つが「口座開設数」だ。口座開設数が多いということは、人気があるということだ。ここでは、国内のFX会社・業者の口座開設数ランキングを紹介する。なお、口座開設数を公表していない会社は対象外とした。

順位 会社名 口座開設数 備考
1 DMM FX 80万口座 DMM FXの口座数は
外為ジャパンFXとの合算
2 GMOクリック証券 71万1,700口座
3 インヴァスト証券 56万8,106口座
4 外貨オンライン 56万2,754口座
5 外為どっとコム 56万4,674口座 2021年10月時点
6 トレイダーズ証券 43万5,229口座 みんなのFXと
LIGHTFXの口座数の合算
7 外貨ex byGMO 42万3,754口座
8 マネーパートナーズ 34万2,801口座
9 SBI FXトレード 30万口座
10 ヒロセ通商 28万5,919口座
※公式サイトを基に筆者作成
※FX会社の口座開設数ランキング上位10社(2021年4月末現在)

口座開設数TOP10の特徴を紹介!DMM FX、GMOなど

ここからは、TOP10に入ったFX会社・業者がそれぞれどのような特徴を持っているか見ていこう。

1位,DMM FX――業界トップの80万口座!FX業界で不動のポジション

DMM FXの口座数は外為ジャパンFXとの合計だが、2020年8月に80万口座を突破した。初心者から上級者まで、幅広い層から支持されている業界大手のFX会社である。

低スプレッドと使いやすい取引ツールが特徴。高い信頼性と柔軟なサポート体制あるためが、初心者でも安心して取引できる。

DMM FXには無料のスマホアプリ「スマートフォンアプリ DMMFX」があり、パソコンだけでなくスマートフォンでも取引が可能。売買取引や履歴チェック、チャート分析まで本格的な機能が搭載されているので、いつでもどこでも取引ができる。

LINEでの問い合わせにも対応している。LINEで「友達登録」をするだけで、いつでも問い合わせができる。

DMM FXは資本金や売上規模も大きいので、初めてのFX口座に適しているといえるだろう。

2位,GMOクリック証券――FMM FXと人気を2分するFX会社

2019年11月は64万口座だったが、2020年11月には69万口座まで伸びている「GMOクリック証券」。2012年から8年連続で国内年間取引高1位を誇る。

GMOクリック証券は、低コストでFX投資ができることも特徴。業界最狭水準のスプレッドなので、頻繁にトレードする人やデイトレーダーにもおすすめだ。

3位,インヴァスト証券――国内に置ける自動売買では業界トップのFX会社

インヴァスト証券は、日本国内における自動売買の口座数第1位を誇るシステムトレード「シストレ24」というサービスを提供している。同社のFX口座サービスである「トライオートFX」の口座を開設すれば、誰でも利用できる。

シストレ24では、世界各国のプロ投資家が考案した6,000以上の売買ロジックの中から自分の運用スタイルに合ったストラテジーを選択するだけで、そのロジックどおりに自動で売買が行われるサービス。あらかじめ設定したロジックに基づいて運用される「自動売買セレクト」と、売買ロジックを自分で決める「ビルダー」という方法が用意されている。

どちらの方法も事前にテストを行う機能があるため、検証して成績の良かったほうを採用することも可能だ。

4位,外為オンライン――2006年にサービスを開始した老舗

外為オンラインはFX専門の会社だ。オンラインFX取引の「外為オンライン」を2006年に開始しており、比較的歴史のある会社である。

1,000通貨単位で取引ができ、無料デモトレードや自動売買システム「iサイクル2」があることが人気の理由。マーケットニュースやアナリストレポートも充実している。トレーダーのレベルに合わせた無料セミナーを定期開催しているのも特徴。

自動売買システム「iサイクル2」には、注文内容をランキングから選択する「ランキング方式」と、シミュレーションの結果から選べる「マトリクス方式」が用意されている。

一方で他社と比べるとスプレッドが大きい傾向があるため、短期売買ではコストが高くなってしまうかもしれない。

5位,外為どっとコム――独自の情報力を豊富に持つFX会社

外為どっとコムは「外為どっとコム総研」という独自のFX調査機関を持ち、発信する情報に定評がある。FX会社が独自で外国為替専門の研究機関を持つのは業界初の試みであり、FXに関するさまざまな情報を保有している。その情報力を活かした独自ツールも魅力だ。

「ポジション比率」「売買比率」「外為注文比率」などの情報は、外為どっとコムのツールで確認できる。現在投資家がどのような注文をしているのか、状況を知ることができるだろう。

外為どっとコムは取引単位が1,000通貨(ロシアルーブル/円のみ 10,000 通貨)なので、4,000円あればレバレッジ25倍(※個人取引の場合)でトレードが可能だ(1ドル100円換算)。現実的な資金の目安は2万円程度だが、取引単位が1万通貨のFX会社もある中、1,000通貨単位は良心的といえるだろう。

6位,トレイダーズ証券――スプレッド業界最狭水準宣言を行っているFX会社

「みんなのシリーズ」でお馴染みであり、低スプレッド&高スワップポイントが人気のFX会社だ。

バイナリーオプションを楽しめる「みんなのオプション」や、システムトレード自動売買の入門編ともいえる「みんなのシストレ」などのサービスは、口座開設と同時に利用できる。米ドル/円、ユーロ/円のスプレッドはそれぞれ0.1銭、0.4銭と業界最狭水準であり、プロトレーダーにも人気のFX会社だ。

2015年にはベスト・FXブローカー賞も受賞しており、人気の高さがうかがえる。毎月開催される無料のオンラインセミナーや、スマホアプリの見やすさ・使いやすさにこだわった取引ツールなどもあり、上級者だけでなくFX初心者にもおすすめのFX会社といえるだろう。

7位,外貨ex byGMO―― PayPayなどのお得なキャンペーンとの連携が魅力

外貨ex byGMOはGMOインターネットグループのFX会社。1,000通貨単位の取引が可能で、比較的少額でFXを始められる。スプレッドも米ドル/円が0.2銭と狭く、スワップポイントは年間を通して高い。

YahooIDと連携した、PayPayに関するお得なキャンペーンを頻繁に開催しているのも特徴。取引量に応じてPayPayボーナスライトが付与されるのも、PayPayユーザーにはうれしいだろう。

また、専用アプリの「外貨ex」も人気。チャートが見やすく、ワンタッチクリック防止機能など、初心者に優しい仕様である。

8位,マネーパートナーズ――「約定力」に定評がある

マネーパートナーズは東証一部上場のFX会社。トレーダーのレベルに合わせて1万通貨単位の取引ができる「パートナーズFX」と、100通貨単位の「パートナーズFX nano」がある。

特に注目したいのは約定力。主要FX会社7社を対象としたFXサービスパフォーマンステスト(2019年株式会社矢野経済研究所実施)において、「すべらない約定率」第1位を獲得。2020年にオリコンが実施したFX取引部門の顧客満足度調査でも、第4位という高評価を得ている。

これからFX取引を始めるトレーダーや投資資金が少ないトレーダーは、まず「パートナーズ FX nano」を、取引に慣れた人や本格的に取り組みたい人は「パートナーズFX」を利用するとよいだろう。

9位,SBI FXトレード――最大の特徴は、最小取引通貨単位の圧倒的な低さ

SBI FXトレードは、ネット金融大手のSBIグループが運営するFX会社。同社の最大の特徴は、最小取引通貨単位が圧倒的に小さいことだろう。

多くのFX会社の最小取引通貨単位は1,000通貨単位や1万通貨単位だが、SBI FXトレードは1通貨単位で取引ができる。最大レバレッジ(25倍)であれば、4円程度の証拠金でトレードできるのだ(1ドル100円を想定)。

SBI FXトレードの特徴づけるサービスには、「積立FX」もある。これは「購入通貨」「1ヵ月の購入額」「購入の頻度」「レバレッジ」について自分で設定することで、条件に合う通貨を自動で購入してくれるというもの。

2011年にスタートしたSBI FXトレードは、FX会社としては後発組といえるだろう。しかし上記のような新サービスを打ち出し、現在大手FX会社を追随している。

10位,ヒロセ通商――スキャルピングをOKとする数少ないFX会社

ヒロセ通商は大阪に本社を持つFX専業の会社で、サービス名は「LION FX」。2020年オリコン顧客満足度調査の総合部門でも1位を獲得しており、その人気がうかがえる。

「Lion FX」は、1,000通貨から取引可能だ。

システムに大きな負担がかかるためスキャルピングを禁止しているFX会社が多い中、「Lion FX」ではスキャルピングを公認している。システムに自信があるのだろう。

その他にも「1,000通貨から取引可能」「通貨ペア数が豊富」「ユニークなキャンペーンの実施」など、ヒロセ通商ならではの特徴もある。

ヒロセ通商は2016〜2020年の5年間もオリコン顧客満足度調査で第1位という実績から、高く評価されているFX会社といえる。

口座開設数でFX口座を選ぶ意味は?

FX口座を開設する際はスプレッドやスワップを比較して選ぶのはもちろんだが、口座開設数にも着目したい。口座開設数というのは、ユーザーにどれだけ支持されているかの指標となり、ランキング上位になるほど、FX投資家からの信頼性が高いとも言えるからだ。

はじめてFX口座開設をする人は、ランキングTOP10の口座から、サポート体制やツールの使いやすさなどを比較すると、口座選びもスムーズにいくだろう。

監修者・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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