本記事は、松木正一郎氏の著書『勤務医のためのマンション経営 経営創業30年「正直不動産会社」の社長が語る!』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています。
なぜ「東京都心」なのか
将来も継続して賃貸需要が持続する立地条件は、以下のようなものであるとしています。
- 「都市力」都市の経済力
- 「街力」マンション周辺の生活環境
- 「駅力」企業の集まる中心部へのアクセス
- 「未来力」マンションのある街の将来性
弊社では、「都市力」「街力」「駅力」「未来力」を備えているエリアとして、港区、中央区、千代田区、渋谷区などの物件を中心に扱っています。
というのも、ほとんどの方が、職場がどこにあるかをベースに住居エリアを検討するからです。オフィスは、東京区内に集中しており、人口もその周りの都市に集中しています。つまり、都心の立地条件に恵まれたワンルームマンションであれば、賃貸需要が衰えることがないということです。街の環境や交通アクセス、その街が将来にわたって入居者を確保できるだけの未来性を持っているか、という目線で物件を仕入れています。
東京都心に中古マンションを持つということは、東京が持っているその力に投資するということを意味します。企業や人を惹き付ける「都市力」、人が住みやすい生活環境がある「街力」、中心エリアへのアクセスが良好である「駅力」、その周辺地域に至るまで、都心のもつ可能性は非常に大きいものです。
そして都市開発により生まれ変わり、新駅、新路線、空の交通網である空港路線が誕生する「未来力」。これらすべてが、東京都心の魅力です。
2014年まで人口が減らない都市力2020年(令和2年)3月1日現在、概算値となりますが、日本の総人口は1億2595万人となっています。前年同月に比べ30万人(0.23%)減少です。
日本の人口が減っていくと言われている中、長期で東京都心にマンションを持つことが賢明な判断であるのか、計りかねている方も多いと思います。ですが、東京の将来像を見ていけば、その心配は払しょくされるはずです。
実際のデータで見ていきましょう。2045年までの間で人口が減らない都道府県は、東京都心のみとなっています。
図表5-1は、国立社会保障・人口問題研究所が発表している平成30年推計の「日本の地域別将来推計人口」の都道府県別人口の推移です。
東京は常に1位をキープしています。東京は首都ですから、人が集まるのは当たり前のことだとは思いますが、注目すべきは未来の数字です。2015年、2030年、2045年と、15年おきに見ても東京都以外の都道府県は軒並み減少していることがわかります。
東京都の数字を見ると、僅かながら増減を繰り返していますが、数字自体はあまり変わっていません。つまり、ほかの都道府県とは違い、東京都だけ人口が減っていないのです。
図表5-2は、東京23区の人口推移を表にしたものです。23区の中でも、特に都心で官公庁や大手企業の本社が集中している中央区、港区、千代田区の増加率が20%近くなり、群を抜いています。
東京で3Aと呼ばれる地域があります。青山・麻布・赤坂です。3Aに加え、銀座・六本木・広尾・恵比寿といった地域はブランドエリアで、超高級マンションや高級商業施設が多数あります。海外の人たちの間でも知名度は高いのではないでしょうか。
このエリアの中にもワンルームマンションがあります。賃貸の需要の幅がかなり広く、個人だけではなく、法人や個人経営の方などにも賃貸需要を見込むことができます。また、資産価値が高いのも特徴です。
東京の「都市力」は、他のどの都道府県よりも優れており、人口が減っていく心配からは程遠いことがおわかりいただけたのではないでしょうか。