楽天証券はネット証券ランキングで1位を獲得するなど、近年人気が高まっています。楽天証券で口座開設を検討している方も少なくないでしょう。
本記事では、楽天証券の口コミや概要をご紹介します。「投資を始めてみたい」という方は、ぜひ証券会社選びの参考にしてください。
楽天証券は顧客満足度ネット証券1位 おすすめポイントは?
楽天証券は「オリコン顧客満足度ランキング」において、「おすすめのネット証券会社ランキング(2021年)」部門で1位になりました(対象46社)。
楽天証券が選ばれる理由は、どこにあるのでしょうか。楽天証券の4つのおすすめポイントから、人気の秘密を探ってみましょう。
手数料が安い 1日100万円以下の取引なら手数料0円
楽天証券のおすすめポイントの1つ目は、株式手数料が安いことです。
楽天証券の株式手数料には、「超割コース」と「いちにち定額コース」があります。「いちにち定額コース」では、1日100万円以下の取引なら手数料がかかりません。
手数料無料で株式取引ができることが、楽天証券の主なメリットです。
楽天ポイントが貯まる&楽天ポイントで投資ができる
楽天証券では、取引に応じて「楽天ポイント」が貯まる点もおすすめポイントです。
楽天証券では、投資信託を保有するだけで楽天ポイントが貯まります。また同グループの「楽天銀行」の口座と連携(ハッピープログラム)すると、その他の取引でも楽天ポイントが貯まるようになります。
日常的に楽天ポイントを利用している方にとって、楽天証券で株式取引を始めるメリットは大きいでしょう。
「楽天銀行」と連携すると、普通預金金利が平均の100倍に
楽天銀行口座と連携(マネーブリッジ)すると、楽天銀行の普通預金金利が0.1%に上がります。
日銀によると、全国の銀行の普通預金金利は平均0.001%です(2021年2月10日時点)。平均の100倍もの利息が付くことも、楽天証券のおすすめポイントといえます。
日経新聞を無料で読める
楽天証券で口座を開設すると、無料で「日経新聞」を読めるようになります(朝刊・夕刊)。
日経新聞の朝刊・夕刊セットの購読料は月に4,900円(税込)なので、これが無料になるのはお得ですね。
楽天証券で口座を開設し、楽天証券の取引ツールをダウンロードして、ログインすると利用できます。スマホ版の取引ツールでも利用できるので、通勤中の電車など、場所を選ばず手軽に質の高い経済ニュースにアクセスできます。
日経新聞だけでなく、「日経産業新聞」や「日経MJ」も対象です。これも、楽天証券の大きなメリットといえるでしょう。
楽天証券の口コミ
実際に楽天証券で口座を開設し、利用している人の口コミを紹介します。
楽天経済圏利用の方は魅力満載★★★★
いわゆる“楽天経済圏”で生活している人はポイント還元の点で魅力があると思います。また楽天銀行のマネーブリッジを設定することで、すぐにお金を調達できる点もおすすめです。一方、株の売買にかかる手数料やIPOの当選確率など、改善してほしい点もあります。定期的にセミナーやキャンペーンがあり、利用する投資家を飽きさせない企業努力は評価できます。
40代・男性
ランキング形式の銘柄紹介など分かりやすい★★★★
何より楽天ポイントを利用できるのが最大の強みですね。余ったポイントを無駄なく使えます。初心者でも分かりやすいPCツール、スマホツールは助かります。「どの株を買えばいいのか」という初心者が一番悩まされる点も、ランキング形式で銘柄を紹介するなど、色々工夫された配慮は「さすが楽天」という感じです。
30代・男性
ツールの不具合多し★★
取り扱い銘柄が多く、取引ツールの情報量も多い。取引手数料も安い方で、かつ楽天ポイントのバックもあるので満足できる。しかしとにかく取引ツール、マーケットスピードの不具合が度々起こるのが致命的。タイミングとスピードが命の株取引で、大事なところで不具合が起こり何度利益を逃したことか……。それだけで大幅にマイナス。
50代・男性
取り扱い商品が沢山ある★★★★★
楽天証券の良い所は、取り扱っている金融商品が沢山ある点だと思います。国内株式やFX、投資信託などはもちろん、先物取引や海外取引など幅広い金融商品があります。楽天証券では楽天スーパーポイントを使用して投資信託を購入する事もできるので、楽天関連でポイントを貯めている人にはありがたいです。
20代・男性
オンライン証券取引の第一候補★★★★★
現在メインの証券会社として利用しています。楽天証券は銘柄数の多さや手数料の安さなどネット証券としての基本的な性能も他社より優れていますが、なんと言ってもスゴイのは他の楽天サービスとの連携です。口座を作るだけで市場の買い物のポイントが一倍増し、楽天カードから取引するだけで1%ポイント還元など、ただ口座を使っているだけで利益が出ます。証券取引を始めるなら、まず選ぶべき証券会社と言えるでしょう。
30代・男性
楽天証券の取扱商品・サービス
楽天証券は、以下のような商品やサービスを取り扱っています。
国内株式 | 国内の取引所に上場する株式 |
海外株式 | 海外の取引所に上場する株式 |
債券 | 国債のように利息と元本の安定的な支払いが期待できる商品 |
投資信託 | 株式や債券など、さまざまな資産で運用される商品 運用の成果によって価値が変動する |
FX | 海外の通貨 自己資金より大きな金額で取引できる |
先物・オプション | 世界の株価指数など 自己資金より大きな金額で取引できる |
金・プラチナ | 金やプラチナ、銀 |
一般NISA(ニーサ) つみたてNISA ジュニアNISA |
非課税で投資できる制度 3つのNISAにすべて対応 |
iDeCo(イデコ) | 非課税で投資できる制度 拠出額の全額が所得控除で節税効果が高い |
上記は一部で、他にも豊富な商品を取り扱っています。楽天証券なら、自分にぴったりの金融商品が見つかるでしょう。
楽天証券の国内株式について
楽天証券の取扱商品やサービスのうち、代表的なものを詳しく見てみましょう。まずは「国内株式」です。
取扱銘柄 東証のほか名証の銘柄も
楽天証券では、「東京証券取引所(東証)」と「名古屋証券取引所(名証)」に上場する株式に投資できます。
手数料 「いちにち定額プラン」は100万円以下の取引無料
前述のとおり、楽天証券の株式手数料には以下の2コースがあります。
【楽天証券 2つの株式手数料コース】
〇超割コース:1取引ごとに手数料を計算
〇いちにち定額コース:1日の取引金額で手数料を計算 100万円以下は無料
それぞれの手数料は、以下のとおりです。
【超割コースの手数料】
1回の取引金額 | 手数料(税込) |
---|---|
5万円以下 | 55円 |
10万円以下 | 99円 |
20万円以下 | 115円 |
50万円以下 | 275円 |
100万円以下 | 535円 |
150万円以下 | 640円 |
3,000万円以下 | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
【いちにち定額コースの手数料】
1日の取引金額合計 | 手数料(税込) |
---|---|
100万円以下 | 0円 |
200万円以下 | 2,200円 |
300万円以下 | 3,300円 |
1回の取引金額が大きいなら「超割コース」が、1日100万円以下の取引しかしないなら「いちにち定額コース」がお得です。
取引ツール PC版もアプリ版も無料
楽天証券は、以下の株式取引ツールを提供しています。いずれも利用料は無料です。
【楽天証券 取引ツール】
PC向け:マーケットスピード
スマホ向け:iSPEED
両方のツールをダウンロードしておけば、自宅でも外出中でも、場所を選ばず自由に取引できます。「お気に入り」に登録した銘柄は、すべてのツールで共有されるので便利です。
株式は楽天証券ウェブサイトでも取引できますが、チャート分析やニュースなどの機能が集約されているので、上記の取引ツールの利用をおすすめします。
楽天証券の投資信託について
次に、楽天証券の投資信託について確認しましょう。
手数料 販売手数料はすべて無料
2019年12月16日以降、楽天証券は投資信託の販売手数料をすべて無料にしています。任意のタイミングで購入する「スポット注文」、定期的に購入する「積立注文」のどちらでも販売手数料がかかりません。
投資信託は同一銘柄の場合、どの証券会社で買っても運用成績はまったく同じです。販売手数料は証券会社によって変わるため、購入するなら販売手数料がかからない楽天証券をおすすめします。
取扱銘柄 ラインナップは2,600本以上
楽天証券は2,699本もの投資信託を取り扱っています(2021年2月10日時点)。
投資信託の取扱銘柄は、証券会社によって異なります。中には取り扱いが少ない証券会社もあり、希望する銘柄を購入できないことも考えられます。
楽天証券なら投資信託を豊富に取り扱っているので、自分の希望や相場環境に合わせた銘柄が見つけやすいでしょう。
楽天証券のNISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)
株や投資信託の利益には、20.315%の税金がかかります。しかし、「NISA」や「iDeCo」を利用すると非課税で投資が可能です。
NISAには3種類あります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
利用できる方 | 非課税の期間 | 投資できる商品 | |
---|---|---|---|
一般NISA | 20歳以上 | 5年間 | 国内外の株式、投資信託 |
つみたてNISA | 20歳以上 | 20年間 | 投資信託 ※金融庁認可の銘柄に限る |
ジュニアNISA | 20歳未満 | 20歳まで | 国内外の株式、投資信託 |
iDeCo | 原則60歳未満 | 原則60歳まで | 投資信託、定期預金など |
楽天証券のNISA 3つのNISAすべてに対応
楽天証券は、上記の3つのNISAにすべて対応しています。
また、楽天証券は「一般NISA」と「ジュニアNISA」の国内株式手数料を無料にしています。投資信託はもともと全銘柄無料ですから、有利に投資ができますね。
楽天証券のiDeCo 上乗せ手数料なし
楽天証券のiDeCoには上乗せ手数料がないので、お得に利用できます。
iDeCoでは、国民年金基金連合会(iDeCoの実施機関)に支払う共通の手数料のほか、金融機関が上乗せの手数料を取るケースがあります。
せっかくiDeCoを利用するなら、上乗せ手数料がない楽天証券で始めてみてはいかがでしょうか。
楽天証券と楽天グループの連携特典
楽天証券では、楽天グループ傘下企業のサービスとの連携によって、さまざまな特典があります。例えば、以下のような企業・サービスとの連携が可能です。
【楽天証券 楽天グループ企業との連携の例】
○楽天銀行
○楽天カード
○楽天市場
それぞれの特典の内容を確認しましょう。
楽天銀行 普通預金金利が0.1%まで上昇
前述のとおり、楽天証券では楽天銀行口座と連携するとメリットがあります。
楽天銀行との連携には以下の2種類があり、それぞれに特典があります。
【楽天銀行と楽天証券 2つの連携】
○マネーブリッジ:楽天銀行の普通預金金利が0.1%に
○ハッピープログラム:楽天証券の取引で楽天ポイントが付与される
「マネーブリッジ」は、楽天銀行の普通預金口座と楽天証券を「自動入出金」でつなぐサービスです。
楽天証券に現金を預けていても、利息は付きません。しかし、マネーブリッジを利用すれば自動的に楽天銀行へ出金するので、楽天銀行の普通預金金利が適用されます。
また、マネーブリッジには楽天銀行の普通預金金利が0.1%に上がる特典がありますから、ぜひ利用したいところです。楽天証券で投資する場合は、自動的に楽天銀行から入金されるので、面倒な入金手続きも省けます。
「ハッピープログラム」は楽天銀行のサービスです。会員ランクに応じて振込手数料や楽天ポイントの優遇がありますが、その一環で楽天証券との連携サービスもあります。
楽天銀行と楽天証券をハッピープログラムで連携させると、以下のように楽天ポイントを受け取れます。
【楽天証券 ハッピープログラムによるポイントバックの例】
〇国内株式:月の手数料100円ごとに1ポイント
〇海外株式:月の手数料100円ごとに1ポイント
〇投資信託:月間平均残高10万円ごとに4ポイント
楽天カード 投資信託の購入代金の1%がポイントバック
楽天証券で投資信託を積立投資する際、決済に楽天カードを利用できます。投資金額の1%分の楽天ポイントを受け取れるので、現金で投資するよりお得です。
楽天市場 「SPU」で+1倍
楽天市場で買い物をすると楽天ポイントを受け取れますが、その還元率が上昇する「SPU(スーパーポイントアップ)」プログラムを提供しています。
その一環で、楽天証券で投資信託に「ポイント投資」をすると、楽天市場のポイント還元率が1%分上昇します。条件は以下のとおりです。
【楽天市場のSPU 楽天証券のポイント投資で1%分上昇する条件】
条件1.楽天証券と楽天会員情報を連携させ、「楽天ポイントコース」にする
条件2.楽天ポイントを1ポイント以上使って、1回で500円以上投資信託を買う
楽天証券の注意点
ここまで楽天証券のメリットをお伝えしてきましたが、ここからは楽天証券の注意点について見ていきます。主な注意点は以下の2つです。
1株単位の取引ができない
国内株式は、原則100株単位で取引します。証券会社によっては1株単位で取引できるサービスがありますが、楽天証券では対応していません。
IPOの数は少なめ
「IPO」とは新規上場を指し、上場前に抽選などでこれから上場する株式を購入できることがあります。
IPOの取扱数は、証券会社によって異なります。楽天証券もIPOを取り扱っていますが、他社と比べると少なめです。
楽天証券はネット証券ランキング1位 評判は上々
楽天証券にも弱点はあるものの、無料で取引できたり日経新聞を読めたりするなど、おすすめポイントもたくさんあります。「オリコン顧客満足度ランキング」で1位を獲得したのも納得できます。
証券会社選びで迷っている方や、楽天ポイントを貯めている方は、楽天証券で投資家デビューしてみてはいかがでしょうか。
文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。
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