2021年3月31日9時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週はトルコリラショックというマーケットの撹乱要因があったが、今週は金融機関のアルケゴス関連損失という報道が注目されている。まず、ビル・ファン氏は、ヘッジファンド界の伝説的存在であるジュリアン・ロバートソン氏のタイガー・マネジメントから分離独立したタイガー・アジア・マネジメントを運営していた人物。そして、アルケゴス・キャピタル・マネジメントは彼が運用するファンド。今年はじめのアルケゴスの資金は5000億円規模だったようだが、それを3倍にし個人資産は1.5兆円規模だったようだ。 しかし、現在ファン氏は、史上最大級のマージンコールの渦中にあり、ゴールドマンは2兆円規模、モルスタは1.3兆円規模のブロックトレードが執行された模様。 他には野村やクレディ・スイスが名を連ねる。そして金融機関のアルケゴス関連損失が当初の報道より拡大し、マーケットの撹乱要因となっているため、当面アルケゴス関連の報道には注目といったところ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日30日(火)、米株は主要3指数が揃って下落し、注目の巨額ブロック取引の影響を受けた金融株は反発。10年債利回りは一時1.77%と、2020年1月以来の高水準にまで上昇。バイデン米政権が打ち出す追加経済対策の影響を見極めたいとのムードが拡大。米金利上昇に呼応し、総じてドルは上昇。米ドル/円は節目の110.00円を突破し、本日31日(水)9時現在110.33円で推移。本日31日(水)は期末。期末特有のフローが出て、乱高下する可能性があるため、そうした値動きに振り回されないように留意したいところ。米ドル/円の目標値はまだ高く、押し目買い継続。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。