自他ともに認める「お金持ち」になるための年収・資産とは、果たしていくらぐらいなのでしょうか。
最新の米国の調査によると、純資産230万ドル(約2億5,382万円)と一般平均の約23倍、年収30万ドル(約3,310万円)以上と一般平均の約5倍であることが、お金持ちの条件だといいます。
現実と理想のギャップ
2019年に発表されたこの調査は、高齢者とその家族へのサポートを提供するSenior Livingが、18~86歳の男女1,011人を対象に実施したものです。
多くの人が「沢山お金がある(81.2%)」「不動産や高級車など沢山資産がある(71.5%)」ことを、お金持ちの定義としています。また、現役で働いている人にとって、お金持ちのラインは年収30万9,000ドルとかなり高めです。
これに対し、米国国勢調査局のアメリカン・コミュニティ・サーベイによると、2017年の同国の世帯収入の中央値は6万336ドル、連邦準備制度の消費者金融調査によると、世帯純資産の中央値は9万7,300ドルだったことが明らかになっています。
実際、Senior Livingの調査でも、「現在の経済状態に満足している」と答えたのはわずか4.2%。62.5% が「もっとお金が欲しい」と回答しました。つまり、現実と理想には大きなギャップがあるということです。
世代によるお金持ち像のギャップは4,413万円
世代により、「お金持ち像」が異なる点も興味深いのではないでしょうか。
ミレニアル世代(1980 ~ 1995年生まれ、PwC定義)にとって、「お金持ち」と認められるための資産は220万ドル、X世代(1965~1979年生まれ)とベービーブーマー世代に(1946~1964年)とっては各260万ドル。
ミレニアル世代は高額な学生ローンの返済や生活費の高騰などで、前世代より経済的に苦労していると思われがちですが、共働き夫婦や高スキル・高所得の女性の増加にともない、実際は「過去50年の若い成人世帯よりも、所得が高い」という、ピュー研究所の調査報告があります。
この点を考慮すると、調査結果は「経済的に苦労している世代だから、お金持ちのラインが低い」のではなく、「所得が高い世代だからこそ、お金持ちのラインが低い」ことを反映していると考えられるのではないでしょうか。
しかし、すべての人にとって、年収と資産の多さが裕福さを象徴するわけではありません。「働かなくても生活できる(37.6%)」「予算の心配なく、好きなところに旅行に行ける(56.3%)」「お金の心配をせずに生活できる(63.3%)」など、快適に暮らせるフィナンシャル・フリーダム(経済的自由)を裕福さの象徴とする人も、少なくありません。
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