5,000万ドル(約54億円)を超える資産を持つ超富裕層は、日本に3,350人存在します。これは世界的に見て、多いといえるのでしょうか。今回は、クレディ・スイスの2019年「グローバルウェルスレポート」をもとに、超富裕層が多い国ランキングトップ10を発表します。
「超富裕層が多い国」ランキングトップ10
クレディ・スイス公表の2019年「グローバルウェルスレポート」によると、超富裕層が多い国ランキングと超富裕層の人数は、下記の通りです。なお、クレディ・スイスは超富裕層を資産5,000万ドル(約54億)超と定義しています。
1位:アメリカ 8万510人
2位:中国 1万8,130人
3位:ドイツ 6,800人
4位:イギリス 4,640人
5位:インド 4,460人
6位:フランス 3,700人
7位:カナダ 3,530人
8位:日本 3,350人
9位:ロシア 3,120人
10位:香港特別行政区(中国) 3,100人
2018年と比べて日本の順位は下がった?
ランキング結果を見ると、超富裕層の多くはアメリカにいます。アメリカの超富裕層が全体に占める割合はなんと48%にも及びます。2018年のアメリカの超富裕層の人数は7万3,560人だったので、1年間で超富裕層の人数が増加したことが分かります。
1位から4位までは2018年と順位の変動がありません。日本は、2018年は5位。超富裕層の人数は3,580人でしたが、2019年は微減しています。
それに対して、インドは3,400人から4,460人へと超富裕層の人数が急増しました。他に、フランスも3,040人から3,700人、カナダも3,010人から3,530人と着実に超富裕層の人数が増加しています。
他国における超富裕層の増加によって、日本は5位から8位に順位を下げる結果となりました。
世界資産ピラミッドにみる富の格差
同調査の2019年の世界資産ピラミッドをみると、資産1万ドル(約108万円)を下回る層が56.6%、資産1万ドルから10万ドル(約1,080万円)の層が32.6%、資産10万ドルから100万ドル(約1億800万円)が9.8%、資産100万ドル超が0.9%という構成になっています。
人数でみると、資産1万ドルを下回る最も多い層は約29億人にものぼります。また、2000年以降の人数が最も増加した層は、資産1万ドルから10万ドルの層です。これは、新興国の躍進によるものです。