「年収1,000万円を稼ぐ人の思考法」「年収1,000万円ゲット!婚活必勝法」ネットでこうした記事が踊るように、年収1,000万円は憧れです。確かに会社員平均は441万円ですし、1,000万円以上は全体の5%に過ぎません。年収1,000万円以上ある方は本当にリッチに暮らせるのでしょうか。

年収1,000万円になったけど、実は辛かった…?

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(画像= Meryam/stock.adobe.com)

●つらい年収1,000万円と幸福な年収300万円の違い

年収1,000万円が恵まれた存在なのは間違いないですが、だからといって幸福に結びつくとは限りません。アメリカの銀行が実施した調査によると、「貯蓄額と幸福度は比例する」そうです。年収が増えたけど、支出も膨らみ貯金ができず幸福を実感しづらい、といったケースは多いのです。

逆に年収300万円でも、きちんと貯蓄できていれば幸福を実感できるわけです。

●日本人の幸福分岐点は年収800万円?超えるとさほど幸せでなくなるのは本当か?

もう1つ注目したいのは、ノーベル経済学ダニエル・カーネマン氏(プリンストン大教授)による幸福度調査です。調査によると、幸福度が年収と共に上がるのは7.5万ドル(約800万円)まで、それ以上は自己評価が実際の年収を上回り、幸福を感じづらいとか。「自分はもっと貰っていいはず」と満足できない気持ちが強くなるのですね。

年収1,000万円以上を目指すために必要なことって?

●年収1,000万の生活は思ったより地味?年収2,000万円の壁とは

年収1,000万円といってもそこからは所得税・住民税・社会保険料などが差し引かれ、手元に残るのは700~800万円といったところです。加えて、年収が上がっても今までの生活レベルにとどめられる人は珍しく、大抵は支出が膨らみます。年収が増えても、同じくらい税金と支出が増えてしまえば、経済的に楽にはなりません。

ではさらに高みをめざすとなれば、今までのようにひたむきに働くだけでなく、「稼ぐ仕組み」を考えなくてはいけません。具体的にはマネジメント能力向上によるキャリアアップ、不動産や株式による資産運用が考えられます。

●「年収2,000万円」止まりの人と、その上にいく人の違い

年収1,000万円もうらやましい存在ですが、その上はさらにハードルが上がり、例えば2,000万円以上は、会社員全体の0.6%に過ぎません。

2,000万円以上となると、大企業なら役員層(会社によって上級管理職)です。ただ優秀なだけでは勤まらず、求められるのは「人を動かす力」チームマネジメント能力、組織全体を見渡し行動する「戦略性」です。

縁あって役員クラスの近くで働く機会があれば、その時こそがマインドを身に付けるチャンスです。

●同じ年収1,000万円でも「市場価値」が高い人と低い人の違い

今までは、社内で「優秀な人材」ならそこそこ出世することも多く、1,000万円にも手が届きました。最近は企業間競争が激しくなり、企業は社員に「市場価値」を求めるようになってきました。すなわち変化へアジャイルに立ち向かい、創造性を発揮して成長にドライブをかけられるような人材を求めているのです。

社内事情に通じ調整に長けたような市場価値の低い人材は、今後ますます淘汰されていきます。

同じ年収1,000万円でも、市場価値の違いによって今後ますます優勝劣敗がはっきりするでしょう。

年収1,000万プレイヤーの資産運用

●独身・年収1,000万円、資産もそこそこ。「お金の悩みは無い」人が考えるべきこと

年収1,000万円で独身なら経済的にも余裕ですが、結婚して子供が出来たら意外と楽ではありません(今話題の「パワーカップル」なら別ですが)。

子供の教育費も重くのしかかり、大学卒業までにかかる費用は、高校まで公立だったとしてもおよそ1,000万円かかります。「お受験」でもさせようとするなら、1,000万円どころの話ではありません。

先々のことを考えて、無理のない範囲で消費を抑え、お金を投資にシフトしましょう。といっても慣れないうちは少額から、徐々に資産を殖やしていくのが王道です。

●年収1,000万円プレーヤー、金融資産と貯金額の目安はいくら?

日銀金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、年収1,000万~1,200万クラスの金融資産中央値は約1,000万円です。3,000万円以上の保有が1/4に達する一方で、200万円未満の層も2割近くいます。同じ年収1,000万円でも、ライフプランの巧拙によってストックは大きく差が開きます。

内訳は株式2/3、残りが預貯金です。勤労収入からの積み立てに加え、ここ数年は株高や配当収入により増加モメンタムが強まっています。

年収1,000万プレイヤーのプライベート

●年収1,000万円超の独身男性が「自分の楽しみ」のために購入している5つのもの

ある程度お金が自由になりますが、贅沢三昧するわけではないのでこだわりを絞ります。

・腕時計
袖からちらりと見えるセンスの良さ、カジュアル・ビジネスシーンであなたを引き立てるガジェットです。

・スーツ
スーツはビジネスマンの戦闘服、プレゼンや会食などの時は勝負スーツで身を固めましょう。

・趣味
思い切って趣味に徹する…ゴルフなら、気に入ったコースの会員になってクラブチャンピオンをめざしてみては。

・車
ヘビーデューティジープ、クラシックスポーツカー…家族ができたら難しい車、今のうちに乗り回しましょう。

・旅
独身ならどこへ行こうと自由です。サンフェルミン牛追い祭、屋久島トレッキング…今しかできない旅を楽しみませんか。

●40代経営者・高収入の人にふさわしい高級車ラインナップ

最近のキーワードは「エコ」、メルセデスやポルシェもEVをラインナップさせています。

グランピングも注目のトレンドで、2,000万円クラスのキャンピングカーが人気を集めています。

車は単なる移動手段ではなく、「シンボル」です。つまり、社会的地位や収入などライフステージが上がったら、単に上質というだけでなく社会の価値観に見合った車種を選ぶべきなのです。

●富裕層のための会員制コミュニティの目的とは

イギリスの紳士クラブと同様に、日本にも富裕層が集う交詢社・東京倶楽部・アークヒルズ・東京アメリカンクラブなどのコミュニティが存在します。数百万円の入会金、会員の紹介など、入会のハードルは低くありません。

同じ価値観を分かち合うからこその連帯感、インナーサークルの情報交換、ときにはビジネスチャンス…苦労して入会するメリットは大きいようです。

2020年は年収1,000万円のその先へ…

年収1,000万円はゴールではなく、あくまでマイルストーン(通過点)です。さらなるキャリアアップをめざすと共に、きちんとライフプランを立てて資産形成に努めましょう。

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