本記事は、上岡正明氏の著書『自分のやりたいことを全部最速でかなえるメソッド 高速仕事術』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています
コツコツ頑張ることが成果につながる時代は終わっている
フォーカス力を高めるために一番いいのは、当然ですが「経験」です。
経験を積んでいけば、昭和的な働き方を続けていても、自ずと重要なものが何なのか見極められるようになっていくでしょう。
しかし、現代は令和です。経験を積んで、などと悠長なことを言っていたら、時代から取り残されてしまいます。企業にも人を育てるような体力が残っているのは、一部の大企業くらいなものでしょう。
ホリエモンが言っているように、寿司屋で10年も修業して寿司職人になるのはナンセンスとしか言いようがありません。
では、どうすればいいのか?
まず、メンタルセットを変えましょう。
「真面目にコツコツやる」ことが、必ずしも成果に結びつくわけでないことを自覚しましょう。実際、これまで真面目にコツコツ頑張ってきたあなたは、満足のいく成果を上げられたでしょうか?残念ながら、コツコツ頑張ることが成果につながる時代はとっくに終わってしまっているのです。
だったら、どう考えるべきか?
「ずる賢く」手を抜くべきところは「手を抜く」ことは美徳と考えましょう。ほかの多くの仕事を切り捨てて、ひとつの仕事にフォーカスすることは、はたから見たら「ずる賢く」「手を抜いている」と思われるかもしれません。しかし、それでいいのです。
3ヵ月集中して学べば、ベテランになるまでネタを握らせてもらえない寿司屋で10年分の経験を積むのと同じスキルを手に入れられる。そう考えましょう。
とにかく即座にアウトプットを始めるしかない
では、あなたにとっての寿司職人養成学校はどこにあるのでしょうか。
はい。そんなものはありません。あなたがフォーカス力を高めるためには、とにかくすぐにアウトプットを始めるしかありません。
仕事で成果を上げられない人は、とにかくアウトプットするのが遅すぎなんです。特に新しい仕事にチャレンジするとき、不安でなかなか動けない、という悩みをよく聞きます。
たしかに「不慣れな仕事」「難易度の高い仕事」「クリエイティブな仕事」を始めようとすると、自分にはそんなスキルがないのではないかと不安になり、不安を解消するためにインプットばかり繰り返して、なかなか行動を起こせないことがあります。しかし、これこそ、仕事が遅い人が陥りがちな最大のミスです。
なぜかというと、アウトプットしてみないことには本当に重要なことは何なのか、フォーカスすべきポイントが何なのかわからないからです。
かくいう私も、経営者という新たな一歩を踏み出す前は、失敗を恐れて、不安になってばかりいました。
「営業の経験がないのに大丈夫だろうか?」
「法人税のことを勉強しておいたほうがいいのか?」
「ある程度顧客の目処が立ってから開業したほうが安全では?」
「そもそもコンサルティングについては門外漢なのに、やりがいがありそうだからというだけの理由で始めても大丈夫か?会社に就職して修業を積んだほうがいいのでは?」
といった具合です。
しかし、ふと自分のキャリアを振り返ってみたのです。未経験だった私が放送作家になれたのは、すべて積極的にアウトプットを繰り返したおかげでした。その成功体験を信じた私は決意しました。
やるのか、やらないのか。「やる」と腹を括くくった私は、準備もそこそこに、とにかく起業することに決めました。
起業してからも、失敗の連続です。でもそれは、インプットしてから始めても同じことです。
だったら、誰よりも早く失敗してしまったほうがいいわけです。
失敗したりわからないことがあればインプットし、その都度改善していけばいいと判断したのです。
すると不思議なことに、起業前に悩んでいたことは、ほとんどが杞憂でした。そして、起業前にはわからなかった、フォーカスすべきポイントが見えてきたのです。
行動、つまりアウトプットしてみると、必ず何らかの課題にぶつかります。その課題こそ、いの一番にインプットしなければならないことにほかなりません。
このことは、どんな仕事にも共通していえることです。自分がフォーカスすべきことがわからない人は、まずはインプットを続ける前に、行動を始めてみてください。
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