名誉職から性質を変え、稼げる新たな職業となった「顧問」。今や顧問市場まで誕生し拡大は必至だ。特集「顧問という働き方」の第3回は、どういう人が顧問に向いているのか、そして迎え入れる企業側が気を付けるべき点について、プロフェッショナル顧問協会の代表理事を務める齋藤利勝さんに話を聞いた。

「顧問業」が成功する秘訣と上手な顧問の活かし方
(画像=ZUU online)
齋藤利勝
齋藤利勝(さいとう・としかつ)
一般社団法人プロフェッショナル顧問協会代表理事。1968年生まれ。大学卒業後、リクルートに入社。その後ソニーの映画・ゲーム・音楽子会社を経て2012年に独立。楽天やUUUMなど、顧問を務めた企業は180社を超える。16年、プロフェッショナル顧問協会を設立して代表理事に就任。Twitter:@frenzytakuya

──齋藤さんは「プロフェッショナル顧問」の名付け親ですよね。

そうです。私自身、ソニーの映画・ゲーム・音楽子会社を経て独立し、顧問という道を歩み始めました。その後、楽天などのべ180社の顧問を務める中で、顧問というものが一つの職業として確立してきたなと実感しています。

とはいえ、職業としての顧問が生まれて10年程度ですから、“名ばかり顧問”が多いのも事実です。派遣会社に登録したものの幽霊会員になったり、企業側が求める結果を出すことができずに契約を打ち切られたりして稼働していないような人たちです。

それでは本当の職業とはいえない。そこで企業の抱える課題を解決に導くという結果を出せる顧問、そして質が担保された顧問、つまりプロフェッショナルな顧問を確立したい。そう考えて名付け、仲間たちと協会を立ち上げ、協会としてプロフェッショナル顧問を商標登録しました。

──齋藤さんが考えるプロフェッショナルな顧問とはどのようなものですか。

相手先企業と同じ目線で物事を考え、高い視野で解決策を導き出して成果を出す。そういう顧問ですね。そうした貢献をすれば、ふさわしい対価をもらうこともできます。プロフェッショナル顧問となって自らをブランディングすれば、顧問派遣会社からの依頼が増えるだけでなく、企業から直接依頼を受け、企業と業務委託契約を結ぶこともできます。そうすれば報酬も企業から直接いただくことになり、1社につき月2回程度の活動で月額20万〜30万円に跳ね上がる。そうなれば一人前のプロフェッショナル顧問と言えるでしょう。

──齋藤さんの目から見られて、どのような人が顧問に向いていますか。