~目先停滞も、ワクチン接種進展で年度後半の景気は上振れへ~

政府経済見通しの精度
(画像=PIXTA)

要旨

『第一生命経済研究所』より引用
(画像=『第一生命経済研究所』より引用)
  • 実質GDP成長率の見通しは、21年度が+3.7%(21年5月時点予測:+3.3%)、22年度が+3.1%(同+3.1%)である。1-3月期GDPが2次速報で上方修正されたことで21年度にかけてのゲタが上がったことに加え、ワクチン接種が想定以上に進んでいることから、21年度の成長率見通しを上方修正した。
  • 1-3月期のGDPは前期比年率▲3.9%と大きく落ち込んだが、4-6月期も停滞感が強い状態が続く。感染者数の再拡大と3度目の緊急事態宣言発令・延長を受け、サービス消費を中心として個人消費は下押し圧力を受ける。輸出が好調に推移していることや設備投資の増加が見込まれることといった要因が下支えになることから、2四半期連続のマイナス成長は回避されるが、1-3月期の落ち込みの後にしては鈍い戻りにとどまるだろう(前期比年率+0.8%と予測)。4-6月期に前期比年率二桁成長も視野に入る米国や、4-6月期以降持ち直しの明確化が見込まれるユーロ圏と比較して、日本の出遅れが目立つことになるだろう。
  • 一方、ワクチン接種が順調に進んでおり、今後さらなる加速も期待できることは好材料。接種率が向上するにつれて感染リスクは徐々に低下することが予想される。感染者数の減少が実際に見えてくれば、心理的な面でも好影響が及ぶ。抑制されてきたサービス消費が活発化することで、21年度後半から22年度にかけて、景気は回復感を強めるだろう。GDPの水準(季節調整値)でみれば、22年4-6月期に消費増税前の19年7-9月期の水準を回復すると想定している。
『第一生命経済研究所』より引用
『第一生命経済研究所』より引用
『第一生命経済研究所』より引用
(画像=『第一生命経済研究所』より引用)

第一生命経済研究所 調査研究本部 経済調査部
経済調査部長・主席エコノミスト 新家 義貴