茨城県つくば市は、同市内にある中高一貫校である県立並木中等教育学校の生徒会選挙でインターネット投票(以下、ネット投票)を実施すると発表した。9日、つくば市が公式サイトで発表した。生徒会選挙は7月7日に行われる。
つくば市によると、子供たちに選挙を身近に感じてもらい、政治参加を促すことが狙いだ。市によると、来年度以降、市立小中学校でも生徒会選挙においてネット投票を導入する予定で、2024年のつくば市長・市議会選挙でネット投票の本格導入を目指したい考えだ。
つくば市は、社会全体が一人一人を包み込み、支え合う「誰一人取り残さない」SDGsの精神の下で、 世界最高峰の科学技術を結集し、デジタル、ロボティクス等の 最先端技術の社会実装と都市機能の最適化を進めていく「スーパーサイエンスシティ構想」を市のスローガンとして掲げている。
今回のネット投票は、サイエンスシティ構想のまちづくりの一環として行われる。
xID株式会社が、同社の開発したマイナンバーカードを活用したデジタルIDソリューション「xID(クロスアイディ)」を提供し、本人確認や投票内容保護を担保する。
またブロックチェーン開発企業のLayerXが、ネット投票の導入のため講師を派遣しサポートする。この他にも、高速大容量通信5Gを手がけるKDDIに加え、筑波大学、文部科学省も協力するという。
並木中等教育学校の生徒には、生徒会選挙におけるネット投票の導入実験に先立ち、ネット投票の仕組みや実施意義の理解を深めてもらう授業、デジタルID・ブロックェーンの活用した投票の体験機会、そして通信・5Gについての知識を学習するワークショップを3回行う。
今後、同校では、この匿名で行える投票システムを応用し、選挙だけの利用でなく、コロナ禍での修学旅行の是非を問うアンケート、 児童生徒の意思表明、いじめの相談・通報などにも使えるようにしたいとしている。(提供:月刊暗号資産)