本記事は、大須賀祐氏の著書『リモート輸入ビジネス 成功マニュアル』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています

「個人」でも大企業に勝てる

輸入
(画像=ilixe48/PIXTA)

●自由に値付けできるのが最大のメリット

輸入ビジネスとは、海外メーカーの商品を輸入し、その海外メーカーの「代理店(代理人)」として日本国内で販売するビジネスモデルのことです。

輸入ビジネス最大の魅力は、資本力に限界のある個人や中小企業でも、資本力にものをいわせて大々的に商売をしている大企業に「勝てる」、つまり、「儲けることができる」点にあります。

例えばあなたが、ある海外メーカーから商品を輸入し、日本国内で販売するとしましょう。

まず、その商品が日本未上陸であれば、あなたの裁量で自由に、日本国内での販売価格を決められます。さらに独占販売権を取得することで、その商品を売ることができるのは、日本ではあなただけになります。

消費者が「割高だな」「価値がないな」と感じたら売れず、「割安だな」「価値があるな」と感じたら売れる。それだけのことです。

価格に見合うだけの価値がその商品にあるかどうかを決めるのは、あなたであり、市場だからです。

輸入ビジネスでは、市場原理に則った、フェアなビジネスが可能になるのです。

●「定価」に縛られないから大企業とも戦える

海外と日本では、メーカーの市場への介入度が大きく違います。

海外では、メーカーが販売価格(定価)を決め、統制する制度はありません。

決めるのは、「取引相手にいくらで売るか」という出荷価格のみ。取引相手に商品を売ってしまえば、その取引相手が別の相手にいくらで売ろうが、かまわないのです。

海外メーカーは市場原理を重んじているため、「生産者がむやみな市場介入をしない」が不文律となっています。

末端価格を決定する権利は製造元ではなく、商品を仕入れ、販売する側にあるのです。

一方、国内メーカーがつくった商品を、国内で取引するとなると、そうはいきません。

国内ではまず、国内メーカーによって希望小売価格が決められます。その後、メーカーと買い手との間で「希望小売価格の何割の価格で仕入れるか(=掛け率)」の交渉が行われ、商品の取引価格が決まります。

資本力があり、大量に発注することのできる大企業は、メーカーに対し「たくさん仕入れるんだから、安くしてくださいよ」と交渉を持ちかけ、低い掛け率で購入することができます。

ですが、資本力に限界があり、少ない数量しか仕入れられない個人や中小零細企業は、必然的に、大企業よりも不利な条件で商品を仕入れざるを得ません。

スタートラインの「仕入れ価格」がまず不利なうえに、販売力や販売ルートにはさらに圧倒的な差があります。つまり、国内における、「定価」をベースとした取引形態では、個人や中小零細企業は絶対に、大企業に勝てないのです。

海外と日本の、メーカーによる市場への介入度の差を比べると、海外メーカーから商品を仕入れる「輸入ビジネス」がいかにフェアで、自由度の高いビジネスであるかがおわかりいただけるでしょう。

このように輸入ビジネスでは、商品を仕入れただけの一販売店としてではなく、メーカーの「代理人」として、つまり「メーカー側の人間」として自由に値をつけ、自由に利益を上げることができるのです。

「個人」でも「大企業」と対等以上に戦える、究極のビジネスモデルだといえます。

リモート輸入ビジネス 成功マニュアル
大須賀祐(おおすか・ゆう)
一般社団法人日本輸入ビジネス機構理事長、日本貿易学会正会員、ジェトロ認定貿易アドバイザー(現:AIBA認定貿易アドバイザー)、株式会社インポートプレナー最高顧問。早稲田大学卒。東証一部上場企業入社後、3年目で最優秀営業員賞受賞。しかし国内ビジネスに失望し、会社を退社。輸入ビジネスに身を投じる。2004年当時わずか合格率8.4%の狭き門「ジェトロ認定貿易アドバイザー」を取得。現在は輸入ビジネスアドバイザーとして、クライアントとともに年間100日強を海外で過ごし、全世界的に活躍中。また中小企業向けに利益倍増のための新規事業戦略としての輸入ビジネスを提唱し大人気を博している。セミナー受講者は約12,000人、海外での実践講座のクライアント数は、2021年5月時点で920名を超え、今なお数多くの成功者を輩出。その圧倒的な実績によりクライアントからは「輸入の神様」と称されている。また、輸入ビジネス界に対する多大なる貢献により、歴史と伝統ある日本最大にして最高の権威を有する貿易の学術団体「日本貿易学会」の正会員に推挙され、貿易界の発展にも寄与している。2019年、輸入ビジネスという考え方を広めるため、一般社団法人日本輸入ビジネス機構理事長に就任。著書に、『初めてでもよくわかる輸入ビジネスの始め方・儲け方』(日本実業出版社)、『図解 これ1冊でぜんぶわかる!貿易実務』『これ1冊でぜんぶわかる!輸入ビジネス【完全版】』(ともに、あさ出版)、『実はとっても簡単!儲かる輸入部門のつくり方・はじめ方』(明日香出版社)などがある。

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