本記事は、大嶋信頼の著書『毎日がうまくいく朝のスイッチ』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています

考えすぎの状態から自分を解放するスイッチ

毎日がうまくいく朝のスイッチ1
(画像=PIXTA)

朝、目覚め、頭がボーッとして「さあ起きなきゃ!」と思っているその時、自分の脳に3分間だけ注目してみましょう。脳には血流があって、脳細胞の間にはたくさんの電気信号が流れています。その電気の流れに注目してみるのです。

やり方は簡単で、「起きた時の脳に流れる電気に注目する」と思って、脳に注目してみるだけ。目を閉じたままでも、開けたままでもかまいません。

3分間、脳の電気信号に注目していると、「1日のスケジュールが浮かんできた!」とか「今日会う人の顔が浮かんだ」といった状態になり、布団から自然に起き上がれるようになります。

さらに1日の生活の中で「なんか面白いことないかな?」とか「ちょっといいアイディアが欲しいな!」と思った時に、あの布団の中での3分間を思い出してみます。つまり、朝の脳の状態を再現するのです。すると「あんな面白いことがあったじゃん!」とか「いいアイディアが浮かんだかも!」などと、ワクワクしてきます。

逆に「なんか嫌なことばかり頭に浮かんでくるぞ」とか「不安なことがたくさんある」などの時にこの状態を思い出すと、まあ、いいか!」とか「なんとかなりそう」と、くよくよ考えずにすむようになります。

ひらめき脳=デフォルトネットワークを起動する

脳細胞の間にたくさん流れている電気信号は、計算をする時は、計算をする脳の部位に、掃除をする時は、空間認識をする脳の部位に、人のことを思い出す時は、人の記憶を引き出す脳の部位に、といった具合に目的ごとにそれぞれの部位に集中して流れています。

ただ「すごいことをひらめいちゃった!」という時は、一部の脳ではなくて、脳全体に電気信号が流れているのです。そのひらめきの脳の状態をデフォルト・モード・ネットワークと言います。

言い換えれば、「何かいいアイディアを出さなきゃ!」とか「この部屋をなんとかしなきゃ!」と思っていても、「あれ?何にも出てこないぞ?」とか「部屋を片付けられるイメージがちっとも浮かんでこないや!」といった具合に何もひらめきが起きないのは、脳の一部に電気信号が集中してしまっているからというわけです。

ではなぜ朝なのでしょう?

本当だったら「あ! ひらめいた!」という瞬間に「この脳の状態を記憶しておこう!」とできればいいのですが、「ひらめいた!」となった次の瞬間には人は興奮してしまうのでそれがなかなかできません。

実はひらめきの脳の状態であるデフォルト・モード・ネットワークは「ボーッとしている時と同じ状態」であることが脳の研究でわかっています

だから、朝起きた瞬間がいいのです。寝起きのボーッとした状態の時に、「脳に流れる電気信号に注目する」のはデフォルト・モード・ネットワークの状態を覚えておく、という狙いがあるわけです。注目する時は、目を閉じたままでも、開けたままでもかまいません。「起きた時の脳に流れる電気に注目する」と思って、脳に注目するようにしてください。ある人は「脳の血管の拍動が感じられる」、ある人は「たくさんの人や過去の記憶の場面が次から次へとものすごい速さで切り替わる」というふうに、感じ方は人それぞれです。

ただ、多くの人は「脳に流れる電気信号に注目する」、と言われたって何も浮かんでこない」となるかもしれません。そうした人は「何も浮かばない」という“無”の状態がデフォルト・モード・ネットワークだと思ってください。きっとあなたを「考えすぎのごちゃごちゃした頭」から解放してくれることでしょう。

ひらめき脳で頭の切り替えができるようになったAさん

Aさんは、会社で一生懸命に働いているのに「自分だけちっとも認めてもらえない」と悩んでいました。何も考えていないような同僚のアイディアが採用されるのに、なぜか一生懸命に考えたAさんの考えはいつも採用されずに却下される。「なんでなの〜」と思っていたところに、「脳を流れる電気信号に注目する」朝のスイッチを教えてもらいます。

「朝はぱっと目が覚めちゃうから、ボーッとなんてしてないんだよな」と思いながらも、朝、目覚ましを止めてから「脳を流れる電気に注目」と唱えながら脳に注目してみます。すると「おー、なんかいっぱいごちゃごちゃ動いている」と、いろんな考えや思考がうごめいているように感じられ、その状態に3分間集中してみました。

「こんなことをやっていて意味があるのかな?」と考えそうになってもできるだけスイッチの内容に注目して、3分後にベッドから起き上がってみると、いつもだったら「あれはどうしよう?」とか「あの仕事はどうしたらいいんだろう?」と考えながら朝の用意をしていたのが、「あれ?何も考えないで動いている」と、テキパキと出勤の準備を終えてしまいます。

職場に行っても考え込むことなく、自然とメールの処理をして、書類を作成して、電話対応をする、ということができてしまいます。

さらに、周りの人たちのことがあんなに気になっていたのに、それが気にならなくなって目の前の仕事にだけ集中することができてしまいます。

「なんかいいアイディアがないかな?」と思った時には「朝の脳の電気の流れを思い出して……」とやってみると、あれこれ考えることなく「ひらめいた!」とさくっと一枚の紙に簡単にまとめて上司に提出することができ、すぐに採用!

「えー、あんないい加減なものでいいの? そっか! あの何も考えていないような人の意見が採用されて出世するのって、脳の状態がいつもデフォルト・モード・ネットワークだったんだ!」とちょっと悔しくなります。

そして、いつものように「もっと早く使っておけばよかった〜」と後悔しそうになるのですが、「朝の脳の電気の流れ」を思い出すと簡単に後悔の状態から抜け出し、いつの間にかすっきりとした脳へと切り替えることができるようになっていました。

毎日がうまくいく朝のスイッチ
大嶋信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー。米国私立アズベリー大学心理学部心理学科卒。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所附属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所原宿相談室室長、株式会社アイエフエフ代表取締役を経て、現在、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。短期療法のFAP(Free from Anxiety Program)療法を開発し多くの症例を治療している。著書に『無意識さんの力で無敵に生きる』(青山ライフ出版)、『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(以上、すばる舎)、『「気にしすぎてうまくいかない」がなくなる本』『片づけられない自分がいますぐ変わる本』(以上、あさ出版)、『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP研究所)、小説『催眠ガール』(清流出版)、『チクチク・いやみ・理不尽と感じる「ほんのひと言」に傷つかなくなる本』(大和書房)等多数。

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