本記事は、大嶋信頼の著書『毎日がうまくいく朝のスイッチ』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています

毎日のストレスから解放されるスイッチ

毎日がうまくいく朝のスイッチ2
(画像=PIXTA)

モニターは、「何か変化が起きていないかどうか、状態を定期的に観察し点検すること」。「思考をモニターする」このスイッチでは、起きた時に自分の頭がどんなことを考えているのかを観察してみます。

ポイントは自分が思考していることを「〇〇している」という感じで客観的な表現で、感情を排除し、自分自身に淡々とフィードバックすることです。

例えば、目が覚めた時に「あー、今日のあの仕事嫌だな〜!」と仕事のことが頭に浮かんでいたら「今日の仕事のことを考えている」とモニターして自分自身にフィードバックします。「嫌な仕事」とか「嫌だな〜」という感情を排除してみるのが「モニター」のポイントです。

「変な夢を見たなぁ〜」という感じで夢の内容やその意味を考えている時は、「夢のことを考えている」とモニターします。

「気持ちが悪いな〜」とか「昨日食べすぎちゃたかなぁ〜」と後悔し始めたら「体調のことを考えている」と自分自身にフィードバックします。

こうして淡々と起きた時の思考をモニターしていくと、ストレスを溜め込むことも、増幅させることもなく、心穏やかに1日をすごすことができるようになります。

感情を排除しストレスの波紋を広げないようにする

ではどうして淡々と思考をモニターすると、ストレスを溜め込むことがなくなり、心穏やかにすごせるようになるのでしょうか?

例えば、「気持ちが悪いな〜」と考えているとしましょう。するとそこからは、「昨日のあれがいけなかったかな?」と後悔が始まり、芋づる式に「会社でのストレスがいけないんだ!」と会社への怒りが湧き出てきたりします。

さらに、今度は「この会社、大丈夫なのかな?」という不安感が出てきて「この先私の人生は真っ暗だ」という感じで絶望的な気分になってしまう――、なんてこともあるかもしれません。

このように「後悔」という一つの感情から波紋が次々に広がり、様々な感情が揺れ動いて、自分の中で大きくなっていく。そのようにして人はストレスを生み出してしまうのです。

一方で感情を排除しながら思考をモニターし、「体調のことを考えている」と言葉にして淡々とフィードバックしていくと、波紋はそこから先には広がりません。つまり、そこから先の大きなストレスを生み出すこともなく、1日を淡々と心穏やかにすごすことができるようになる、というわけです。

イライラの芽を摘んで人生を楽しめるようになったCさん

Cさんは会社をものすごく慎重に選んで決めたはずなのに「職場にはムカつく人しかいない!」という感じで毎日、ちゃんと仕事をしない人、いい加減に仕事をやる人たちを見てイライラしていました。

そうしてイライラしているといつの間にか四面楚歌になってしまって、ポツンと1人で仕事をしているような感じで誰もサポートをしてくれません。

さらに、一生懸命に職場の改善点や、仕事の仕方の改善を挙げ、もっと効率的に働けるように考えているのに、上司はちっとも話を聞いてくれません。

どの会社に行っても同じような感じで、嫌な人に囲まれて嫌なことしか起きない、Cさんの毎日はそんな嫌な気分でいっぱいになっていました。

そんな時に「思考をモニターする」朝のスイッチを試してみることにしました。

起きた瞬間に「何を考えているんだろう?」とモニターしてみたら、「あいつムカつく〜!」といきなり上司や仕事ができないくせに威張っている同僚のことが浮かんでいました。

Cさんは「職場の上司と同僚のことを考えている」と観察したことを頭の中で言葉にしてフィードバックしてみます。

すると次に「今日1日やる仕事が面倒くさい!なんであんなどうでもいい仕事をやらされなきゃいけないんだろう!」ということが浮かんできます。それも「今日1日の仕事のことを考えている」と言葉にしてフィードバックします。

そんなふうに感情抜きにしてフィードバックしていくと、「あれ?いつもだったら朝起きた時に頭が痛くなるのに今日は痛くないかも!」とちょっとびっくり。

通勤時には、いつもだったらイライラして読めなかった本が読めるようになっていました。

さらに職場に行っても淡々と仕事をこなして、家に帰ってきた時には「あれ?あまりストレスが溜まっていない!」と気づきます。いつもだったら大量のスナック菓子が必要なのにそれが要らなくなっていたのです。

Cさんは次の日の朝も思考をモニターしてみることにしました。

すると「父親の介護の不安が〜」と親の体調の問題がいきなり浮かんできたので、「父親の体調のことを考えている」と言葉にしてフィードバックします。するとその思考は不思議と消え、今度は「これから先の自分の将来が不安!」「年老いたらどうなってしまうんだろう?」と考え始めます。そこで「将来のことを考えている」と言葉にしてフィードバックをするとそれも消えてしまいました。

このように頭の中が静かになっていくと、周りの人が気にならなくなり、職場でも自分の仕事に集中することができて、さっさと仕事を終わらせて早く帰ることができます。そのうちCさんは毎日の生活で「あれ?そんなにストレスを感じていないかも!」と気づき、「自分のやりたいことは何?」と考え始めるようになりました。

そうして見つけた趣味を通して知り合った人たちと友達になるなど、Cさんは自分の生活を楽しめるように変わっていったのです。

毎日がうまくいく朝のスイッチ
大嶋信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー。米国私立アズベリー大学心理学部心理学科卒。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所附属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所原宿相談室室長、株式会社アイエフエフ代表取締役を経て、現在、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。短期療法のFAP(Free from Anxiety Program)療法を開発し多くの症例を治療している。著書に『無意識さんの力で無敵に生きる』(青山ライフ出版)、『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(以上、すばる舎)、『「気にしすぎてうまくいかない」がなくなる本』『片づけられない自分がいますぐ変わる本』(以上、あさ出版)、『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP研究所)、小説『催眠ガール』(清流出版)、『チクチク・いやみ・理不尽と感じる「ほんのひと言」に傷つかなくなる本』(大和書房)等多数。

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