第2回では、著名投資家のたぱぞう氏がどのような考えで太陽光投資を行なっているのかを紹介した。第3回では、太陽光投資の物件の選び方、FIT(固定価格買取制度)終了後の出口戦略などについて聞いた。
20年後の「出口」はあまり心配していない
―― たぱぞうさんの太陽光投資の運用実績は約4年間ですね。ここまでは予想通りに運用できていますか?
はい、おおむね予想通りに運用できています。予想外だったのは、コロナ相場で金融資産が大きく増えたことですね(笑)。太陽光投資を始めた当初は、「退職後は太陽光投資の収入に頼ることになるのだろうな」と思っていたのですが、コロナ相場で金融資産が大きく増えて、そこまで頼らなくて済むようになったことは、良い意味で予想外でした。
―― 「太陽に空室はない」といわれますが、不動産に比べて運用が楽という印象はありますか?
そこまでの違い(差)は感じないですね。というのも、私は不動産投資もほとんど管理会社に丸投げしています。不動産投資も良い管理会社にお願いすると、ほとんど工数がかかりません。もちろん、太陽光投資には入居や退去の手続きはないですし、管理は業者にお願いしているので、楽といえば楽ですね。
―― たぱぞうさんが考える「太陽光投資のデメリット」について教えてください(編集部注:メリットについては「第2回 有名投資家たぱぞう氏はどのような太陽光投資を行なっているのか」ご参照ください)。
デメリットはあまり実感していません。あえて挙げるとすると出口戦略でしょうか。私は不安に思っていませんが、20年後の(投資の)「出口」を不安視する人はいらっしゃいますね。
物件の破損リスクは保険できっちりとカバーできます。ただ、地震保険は保険料が目線に合わない(保険料が高いため、加入すると投資の採算が合わない)ことが多いため、津波が起きるかもしれない地域はそれなりのリスクがあると思います。と言いつつ、私は海の近くに2基持っているのですけどね(笑)。その2基の運用成績は良いですよ。津波のリスクを考慮するかどうかは投資判断次第だと思います。仮に津波で2基やられて、4,000万円の全損が致命的だと考える人は、そのような立地の物件を買ってはいけないと思います。
―― 「20年後の出口戦略」の方向性についは投資家の間でも意見が分かれるところだと思います。「20年後の『出口』はあまり心配していない」とおっしゃる理由をもう少し詳しく聞かせていただけますか。