D2Cのデメリット
D2Cには、デメリットもある。こちらについても確認しておこう。
魅力的な商品が必要
D2Cでは、自社で商品を企画製造することになるが、収益を上げるためには魅力的な商品を開発しなければならない。顧客のニーズを探り購入につながるような商品を企画するにはそれなりの時間とコストがかかることも覚悟しておかねばならないだろう。
顧客開拓が必要
既存のプラットフォームサイトを利用した場合、そのサイトをすでに利用している顧客を取り込むことが可能だ。しかし自社サイトを作った場合、一から顧客の開拓が必要になる。自社の顧客ターゲットとなる層へサイトの認知度が上がるようにダイレクトメールを利用したり顧客になりそうな人たちが興味のあるサイトに広告を出したりするなど、ある程度の時間や手間がかかることも押さえておきたい。
定着までに時間がかかる
自社サイトの場合、顧客開拓だけでなく定着するのにも時間がかかる。全く認知度がないところから「認知度を上げてファンを増やす」という目標に向かって多角的に取り組んでいくことが必要だ。
D2C成功のポイント
D2Cにもメリット・デメリットの両面がある。D2Cを軌道に乗せて成功させるポイントを見て行こう。
独自の世界観による商品力・ブランド力
D2C成功のポイントは、他社にはない独自のブランド力および強力な商品力にある。自社のターゲット層に響き、なおかつ自社にしか表現しえない世界観を提示できれば、顧客は自然と自社ブランドのファンになる可能性を高められるだろう。
ただしブランド力だけが強くて商品自体がありきたりのものでは、商品を手にした時点で顧客が落胆する可能性がある。ブランド力とともに、商品の魅力を高める開発力も伴えばD2C成功の足がかりとなり得るだろう。
マーケティングによるコンテンツ力
D2Cでは、情報発信が重要だ。商品の解説だけでなく、ブランドストーリーや商品の活用法など、商品を思わず手にしたくなる情報を発信しなければならない。自社サイトだけでなく、オウンドメディアを立ち上げて情報発信すると効果的な場合もある。
また自社のターゲット層に響くコンテンツ力を育てるためには、マーケティング活動が不可欠だ。自社サイトのアクセスログから顧客の行動を把握し、より効果的なコンテンツを作成・発信したい。自社サイトへ集客するためのSEO対策なども必要だ。
SNSを活用した顧客との交流
自社サイト・オウンドメディア以外に、SNSを活用した顧客との交流もD2C成功のポイントだ。Twitter・Instagram・YouTubeなど商品の性質により、相性のよいSNSは異なる。顧客と積極的に交流することで、自社のブランド価値は高まるだろう。SNS運用には、炎上対策などさまざまな注意点もあるため、運用開始前には有識者の支援を得るなどの対策も必要だ。