8)立場が上の人に極端にへこへこする人

管理職になる人間に求められることとしては、「公正さ」がある。「会社」によって良いこと、「社会」にとって役立つこと、「お客様」にとってプラスになることなどに対しては、自分の都合とは関係なく的確な判断を下すべきだ。

しかし、立場が上の人に極端にへこへこする人などは、こうした判断ができない。なぜかと言うと、「長いものに巻かれる」ことに重きを置き、自分の出世や保身を第一に考えて行動をするからだ。こうした人が管理職になると、会社にも社会にもお客様にもマイナスの影響が出かねない。

9)時代の変化に合わせる人ができない人

誰しも、過去の良い思い出は忘れたくないし、一人の人間として生きていくために自分の経験則をいかすのは当たり前だ。しかし、過去や経験にすがり過ぎると、時代の変化に合わせて自分を変えていけなくなる。時代に合わせて自分が変わっていかないと、管理職としての役目を果たすのが難しくなる。

たとえば若手社員を育成するシーンで、自分がかつて「アメとムチ」で育てられたからといって、その方法で指導を叱り口調で指導を行うと、しばらくしてその若手社員は会社を辞めるかもしれない。

上位と部下の人間関係に関する価値観は、昭和、平成、令和と時代が変わる中で、大きく変わってきている。特に最近のZ世代は「共感」を大事にする人が多い。頭ごなしに怒鳴りつけるような育成方法を御法度だ。まずは若手社員の考え方を理解しようと努めることができる人材を管理職にしたい。

10)失敗や苦労した経験が少ない人

できれば、挫折や失敗、苦労を経験した人を管理職として登用したい。こうした経験がない人は、部下が挫折や失敗をしたとき、そのときの気持ちを分かった上で正しい指導をすることがしにくい。

そのため、管理職にする候補の人材を社内でピックアップする際には、過去の失敗を一律に人事考査における減点項目と決めるのは、ややもったいない。(もちろん、その失敗を教訓にして成長できているような人材でなければダメではあるが…)

11)お酒を飲むと性格が豹変する人

「普段、職場ではとてもいい人なのに、お酒が入ると…」。こういった悪い評判がある人材も管理職に据えるのは避けたい。お酒が入るとつい強気になって、パワハラやセクハラをしてしまう人は結構いる。

管理職であっても、多少の「笑い上戸」や「泣き上戸」であれば、その人の性格の一つとしてユーモアな話として片付けられるが、お酒の席で強い言動でパワハラをしているシーンがスマホのカメラで撮影され、SNSで炎上したら…と考えると、ぞっとする。お酒を飲むと性格が悪い方に豹変する人は、管理職にするべきではない。