この記事は2022年1月18日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


羊飼い円高
(画像=PIXTA)

2022年1月18日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年1月18日(火)の正午すぎに日銀の金融政策と声明が発表される。午後3時30分に、日銀・黒田総裁の記者会見が控えている。

「日銀の金融政策に大きな変更はない」と思われるが、この会見で円に対するニュアンスが変化するかどうかを見極めたい。年初来、米国の金利、株式、為替、各マーケットの反応がちぐはぐになっている。これが先行きの判断を難しくしているところだ。

2021年は米5年債金利と米ドル/円の動きの連動性がかなり高かったのに対し、2022年は米5年債上昇にも関わらず米ドル/円が上昇しなくなっていること。これは大きな違いだ。

円安論者たちは、米金利上昇にともなう米ドル/円の上昇を大きな理由にしていた。しかし、そうはならなくなってきているので、マーケットが新しい理屈で動き始めているということだろう。

実質金利が大幅なマイナス、というところにフォーカスされてくるとすれば、いくら利上げしてもドルが上がらなくなってくる。その可能性が少し高まってきているのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は様子を見たいところ。金利上昇にも関わらず上がらなくなっているのであれば、そろそろ新しいシナリオ、円高方向に振れるシナリオを考え始めなければいけないだろうか。

▽米ドル/円の日足チャート

羊飼い 円高方向に振れるシナリオを考え始めなければいけないか?
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。