品質管理について学べる「QC検定」とは?
品質管理を体系的に学ぶには、日本規格協会グループ(JSA GROUP)が行っているQC検定を受検するのも効果的である。
QC検定の概要
企業で品質管理を実施するには、従業員の品質管理に関する意識を強化するとともに知識と能力を身につけることが必要だ。品質管理検定(QC検定)は品質管理に関する知識レベルが評価できる検定試験であり、全国で筆記試験が行われている。従業員の品質管理に関する知識を個々のレベルに合わせて客観的に評価できる内容だ。
QC検定の種類
「QC検定」では、1級・準1~4級までのレベルに応じた4つの級に分けられている。企業として検定試験を活用することで得られる主なメリットは、以下の通りだ。
- 従業員の品質管理に対する意識を高め、製品の品質向上を図ることができる
- 企業は従業員個々の品質管理のレベルを把握することができ計画的な教育ができる
- 部署ごとに品質管理レベルが把握可能になり昇進・昇格の人事の参考にもできる
- 人材育成や人事計画、社員の採用時における社内教育の軽減につながる
【QC検定の種類】
【1級/準1級】
品質管理部門のスタッフ、技術系部門のスタッフなど企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる方々
【2級】
QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる方々、小集団活動などでリーダー的な役割を担っており、改善活動をリードしている方々
【3級】
QC七つ道具などの個別の手法を理解している方々、小集団活動などでメンバーとして活動をしている方々、大学生、高専生、工業高校生など
【4級】
これから企業で働こうとする方々、人材派遣企業などに登録されている派遣社員の方々、大学生、高専生、高校生など
出典:日本規格協会グループ(JSA GROUP)品質管理検定(QC検定)とは | 日本規格協会 JSA Group Webdesk
QCに関するQ&A
Q.QCとは?
A.QCとは、品質管理(Quality Control)の略語で製品の生産やサービスの構築をする際に品質に問題がないか検証することである。
Q.QCはなんの略?
A.Quality Controlの略語。日本語では品質管理と訳される。
Q.QC活動のメリット・デメリットは?
A.QC活動のメリットは、主に以下の4点だ。
- 高品質な製品提供による企業の信用・ブランド力向上
- 品質を数値で客観的に把握できる
- 業務改善の達成感や実績を認められる満足感を得られる
- 現場社員のモチベーション向上につながる
一方、QC活動のデメリットとしては、以下の3点が挙げられる。
- QC活動が業務に役立っていると感じられない
- 本業が忙しく活動や資料作成などがなかなか進まない
- QC手法が難しく使いこなせない
Q.QC7つ道具とは?
A.データの整理や分析に使える手法のことで具体的な手段は、以下の7つである。
- パレート図
- 特性要因図
- グラフ
- ヒストグラム
- 散布図
- 管理図
- チェックシート
Q.QC7つ道具と新QC7つ道具の違いは何?
A.手法を用いる対象が数値データか言語データかが、両者の大きな違いだ。QC7つ道具は、データの整理や分析に使われ、新QC7つ道具はQC7つ道具では扱いにくい言語データを分かりやすく図や表で表現する手法である。新QC7つ道具は、以下のような手法を指す。
- 系統図法
- 連関図法
- マトリックス図法
- アローダイヤグラム法
- PDPC法
- 親和図法
- マトリックスデータ解析法
Q.QC活動は何のために行う?
A.自社製品の品質向上が主な目的だが、参加する従業員自身の能力向上、組織の活性化のためにも行われる。