企業が意思決定を下す手段としては、ボトムアップとトップダウンが有名だ。今回はこれらの違いやメリット・デメリット、それぞれに適した企業などをまとめた。2つの方法の組み合わせ方も解説しているので、体制を見直したい経営者はぜひ参考にしてほしい。
目次
ボトムアップとは?
ボトムアップとは、企業の下層部が意見やアイデアを出し、その提案を上層部が吸い上げる方式の意思決定手段である。ここで言う下層部とは主に現場のことであり、ボトムアップ型の企業では現場のメンバーや従業員に多くの裁量が与えられる。
○ボトムアップのイメージ
ボトムアップ型は事業の多様化や経営人材の育成に適していることから、近年では成長局面に入っている企業などから注目されている。
ボトムアップとトップダウンの違い
一方で、経営者などの上層部が提案・意思決定をする方法は「トップダウン」と呼ばれている。
○トップダウンのイメージ
上図を見るとわかるように、トップダウン型の企業では提案などの承認作業が必要ない。経営者が会社全体の方向性を決め、その内容が「命令」や「指示」といった形で下層部に伝えられるため、ボトムアップ型に比べると意思決定のスピードが速くなる。
したがって、トップダウン型は経営者にカリスマ性がある企業や、早期の成長が必要なベンチャー企業などに多く採用されている。