この記事は2022年4月5日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年4月5日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
小林芳彦 1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は、2022年3月28日(月)に125円台まで吹き上げたが、その後、結果的には上値が重くなり、現在調整が入っている状況。あまりにもドル買いピッチが早すぎたため、さすがにどんどん上昇する感じではない。
この調整が値幅的もしくは時間的、いずれになるのか、ここからマーケットが確認しにいくだろう。最終的には再び、米ドル/円は上方向という気がしている。
また、ロシア・ウクライナ問題に関しては、今のところすぐには和平交渉まで進めないと見ている。ロシアのやっていることは酷すぎて、世界中から非難を浴びており、ここからますますロシアは孤立感を深めるだろう。
ロシアはウクライナの首都キーウ(キエフ)の攻略に失敗したわけだが、広げ過ぎた戦線を締め、新しい軍隊を差し向けてクリミア、ドネツク、ルガンスクの3都市だけは固めようとしているのではないだろうか。ロシアはこの3都市を完全制圧してから和平交渉に持ち込みたいのだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは121.2~124.5円。戦略的には米ドル/円は充分にひきつけて買いから入りたい。
121円台に突っ込んだ時の動きをみると121.2円付近は相当底堅い。そのレベルからそれほど大きく下がる感じはしないので、しっかり買って、多少跳ねたら半分以上は利食い。残りはその後の上昇用に残しておくというのが必要だと思う。跳ねたところ、123円ミドルから124円にかけてしっかり利食いたい。
また、現在は、ロシア・ウクライナ間の戦闘が激化しても、ユーロが売られなくなっている。目先はドル買いが強いことと和平交渉が進まない限りは買えないので、ユーロ/米ドルはひきつけて戻り売りで臨みたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。