この記事は2022年3月30日に「ニッセイ基礎研究所」で公開された「まるわかり“実質実効為替レート”~“50年ぶりの円安”という根深い問題」を一部編集し、転載したものです。
要旨
昨年終盤以降、実質実効為替レート(以下、「実質実効レート」)に対する注目が高まっている。円の実質実効レートがおよそ50年ぶりの低水準にまで下落したことで、その悪影響への懸念が高まっているためだ。
筆者はかねてより、折に触れて実質実効レートをフォローしてきた(*1)が、改めて注目が高まる今、意味合いや動向を解説したうえで、その背景や影響、先行きについて考察したい。
*1:「たまにしか注目されないけれど、侮れない“実質実効レート”」(ニッセイ基礎研レポート 2015-06-30),
「現在の円相場はこの20年で最も円安?」(年金ストラテジー (Vol.204) June 2013),
「改めて問う“円高とは?”~実質実効レートでみる円相場」(ニッセイ基礎研レポート 2010年10月号)