この記事は2022年4月15日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


米国金利
(画像=Maximusdn/stock.adobe.com)

2022年4月15日(金)の午前9時すぎに現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日(2022年4月14日)に開催されたECB理事会だが、まず政策金利はコンセンサス通り据え置き。

注目のラガルドECB総裁の会見では、「資産買い入れの終了は7月~9月期が極めて高い」としながらも利上げに関しては「資産買い入れ終了後、数カ月後もあり得る」としている。

タカ派な意見では、9月の利上げ観測もあったため、ラガルド氏のコメントはハト派に終わったというところ。

ハト派のラガルド氏の会見後、1.0758ドルまで下落したユーロ/米ドルだが、ECB関係者の話として「7月利上げの可能性は依然として残っている」との報道が伝わったことで1.0835ドル付近まで反発。

結局、ユーロ/米ドルは節目の1.08ドル以上でNY市場がクローズしているが、ラガルド氏の会見が想定よりハト派であったことも確かなのでユーロ/米ドルの上値は重いまま。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米国ガソリン価格だが、3月分は前月比で6年ぶりの大幅な伸びを記録。

4月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)も65.7と予想外に改善し、3カ月ぶりの高水準となったため米金利が反発。米10年債利回りが再び2.83%へと上昇したことで、米ドル/円は再び126円台を回復。

「米金利上昇=米ドル/円の上昇」という相関性が高いままであり、個人的に米金利は先物で織り込んでいる以上に高まると想定しているので、米ドル/円のロングは継続。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。