この記事は2022年4月25日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年4月25日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
竹内のりひろ 1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年4月25日。先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、すべての通貨が下落して終え、ドルが全面高となっている。円は下落の中位(マイナス1.60%)に位置し、週足では7週連続で陽線となっており、引き続き円安傾向が続いている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週は明後日4月27日(水)~4月28日(木)の日程で日銀金融政策決定会合が開催される。ここまでの円安だが、背景の1つにあげられるのが日米の金融政策の方向性の違い。
黒田日銀総裁は先週4月22日(金)、コロンビア大学での講演でも「金融緩和継続」を強調しており、メインシナリオで今回の会合での政策変更を予想しない。
長期金利の変動を一定の枠のなかにおさえるYCC(イールドカーブ・コントロール)の変動幅(バンド)の拡大を発表するだけで、足元で進む円安を幾分か和らげる効果はある。今回の会合、1つのサブシナリオとしてYCCのバンド拡大や年限の短期化(10年→5年)もあげておく。
市場の思惑は交錯しており、オプション市場は、今週、米ドル/円の約4円30銭程度の変動幅をすでに織り込んでいる。上下どちらにも動く可能性があり、予断を持ってのぞまないようにしたい。
ボラティリティからの予想レンジは、米ドル/円で126~130.3円、ユーロ/米ドルで1.065~1.095ドル、ユーロ/円で136.5~141.5円とみている。
▽米ドル/円の日足チャート
▽ユーロ/米ドルの日足チャート
▽ユーロ/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。