日々是相場
(画像=VectorSpace/PIXTA)
日経平均 2万6,590.78円 ▼514.48円
為替 1ドル=128.54円
売買高(東証一部、以下同) 10億5,924万株
売買代金 2兆4,044億9,000万円
値上り銘柄数 250銘柄
値下り銘柄数 1,555銘柄
騰落レシオ(25日) 94.20%

市況概況

米国株安を受けて売り先行で大幅下落

週末の米国株が大きく下落したことを受けて本日(2022年4月25日)の日本市場は売り先行となった。寄り付きの売りが一巡すると下げ渋りはみられたが、買い戻しを急ぐでもなく、戻り売りが多く、総じて軟調だった。

特に何も変わっておらず、インフレ懸念が強いなかで、日銀の金融政策決定会合を控えて手仕舞い売りを急ぐ動きがあったものと思われる。

昼の時間帯には買い戻しがみられた。日銀の買いを期待する向きがあって、後場は下げ幅を縮小して始まった。それでも、買い戻しは限られて、下げ渋るものの戻りは鈍く、結局は大幅安水準での引けになった。前場に2万6,500円を割り込む場面が見られたことで、売り一巡感が出ているものがあり、改めて売られるということでもなかった。

小型銘柄は引き続き手仕舞い売りに押されるものが多く、東証マザーズ指数は大幅に続落となった。先物はまとまった買いがほとんど入らず、まとまった売りがでても、すかさず買い戻しが入るような場面があり、大きく方向付けるようなことはなかった。

相変わらず買い材料に乏しく、米国では金利上昇を懸念する動きが強まっている。決算は、金利上昇やインフレ懸念を打ち消すほどの発表がなく、日本市場でも決算発表の本格化を前に手仕舞いを急ぐ動きになったものと思われる。日銀の金融政策決定会合を控えていても、「良い方のサプライズはないだろう」ということで、買い戻しが限られたのかもしれない。

テクニカル分析

日経平均
雲の中に突っ込んできており、再度、下値を試す動きになりそうだ。上値は移動平均線などに抑えられる状況が続くということが確認された形であり、さらに上値は重くなるだろう。

あれやこれやと一言

買い材料がないなかで急反発となり、上値が重くなると今度は売り急ぐという展開が繰り返されている。特に買い上がる材料はないなかで、買い戻しが入り、まだまだ戻り売りの水準まで到達せずに損切りができない状況なのだろう。戻りを試す場面で空売りが積み上がらず、買い手不在ということなのだろう。

戻りを試す展開のたびに塩漬けが増えるというような感じではないかと思う。「今度こそ戻す」と思って買い増すと、とたんに売られて、損切りする前に下落して、それすらできなくなるという状況なのではないかと思う。順張りも逆張りもうまくいかず、売れば持ち上げられるということなのだろう。

乱高下と言っていい状況だが、はっきりしているのは金融緩和が継続することが、株価に好影響にはならないということだ。インフレを抑えることが企業業績の上昇につながるということであり、逆に金融緩和の終了がみえれば変わるのかもしれない。

ただ、日本は米国と違う。金融緩和を終了するということは、日銀保有のETF(上場投資信託)を売却するということで、どちらにしても株価を抑える要因になりかねない。日銀のETF売却が凍結された上で、インフレを抑えることが第一ということなのだと思うし、インフレ懸念がスタグフレーション懸念であるうちは株価はさえない展開が続くのだろう。

当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。