この記事は2022年4月26日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年4月26日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週、2022年4月22日(金)に協調介入の話などが出て、米ドル/円は一瞬売られる場面はあった。だが、協調介入というのは基本、あり得るはずがないため、基本的には円売りの方向でいいと考えている。

ただし、昨日4月25日(月)の海外時間辺りからクロス円の調整がきつく、米ドル/円が連動して下落している。かといって円売りの流れが終わったかといえば、そうではないだろう。

米金利が上昇し続けることは誰もがわかっているにもかかわらず、昨日4月25日(月)には金利上昇を嫌気して売られたという情報が出たりしたが、そういうわけではないと考えている。

しかし米債の利回りが下がったことだけは事実で、米ドル/円は129円台まで急激に買い上げた調整が入っていると想定。よってこここからは落ち着きどころを探す展開になりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは127~130円。戦略的には引き付けて買い場探しをしたい。127円はもしかしたら瞬間的に割り込むかもしれないが、それでも126円台は買っていきたい。

注意しなければならないのは、対ドルでの他通貨の下落だ。これが現在のクロス円の売りに結びついているため、注視しつつ米ドル/円の押し目を買ってみたい。

また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に関しては、停戦合意は到底望めない状況で、侵攻開始から2カ月余りとなったため、マーケットではユーロ売りの材料にならなくなってきた。ウクライナの方には気の毒だが、よほど衝撃的な事象が出てこない限り、材料視されなくなっているのが現状。

また、ユーロに関しては、ラガルドECB総裁が年内の利上げを示唆したことで底堅くなりそうだ。いまのところ、急激に上がり過ぎたユーロ/円の反動などもあり、下がってきているものの、流れからするとクロス円も含めて下がったところは買いたい。

現在はポジション調整による下落の流れだが、大きくみれば円売りの方向性は変わらないだろう。よってクロス円も含め、下がったところは買っていきたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。