この記事は2022年8月17日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年8月17日(水)の午前11時すぎに現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年8月15日(月)の為替マーケットは、リスクオフ後に一転してリスクオンとなるように、ヘッドラインで簡単に方向性を変えるので、方向感なく乱高下する相場に巻き込まれたくないところ。一方株式市場は、2022年8月10日(水)のCPI発表後、続伸しており、2022年8月16日(火)は為替が株についてきた展開。
米国株は、CPIさえピークアウトすれば全て解決というのがコンセンサスだったのか、ラフに言えば、8月の+8.7%のインフレ予想が+8.5%だった事で、大幅上昇した。
現在の為替相場の戦略やスタンス
注目していたのは2022年8月17日(水)発表予定のRBNZ。RBNZは17日、4会合連続で0.5%の利上げを実施し、政策金利を3%に引き上げるというのがコンセンサス。
年内あと2回の0.5%利上げを示唆するのか、あるいは米金融当局のように利上げ幅を縮小させる可能性に言及するのかという点と、ニュージーランドの不動産と労働市場ではこれまでの引き締め政策の効果が表れ始めており、RBNZがそのスタンスを変えるのかどうかに注目。
RBNZは、他の主要中銀に先駆けて利上げに踏み切ったように、個人的には先見性のある中銀だと思っているので、その動向に注目している。戦略的には一部利益確定はしたが、ユーロ/スイスフランのショート継続。
▽ユーロ/スイス の日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。