この記事は2022年10月19日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Who is Danny/stock.adobe.com)

2022年10月19日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

政府・日銀による為替介入への催促相場が続いており、米ドル/円は150円が視野に入る。実際に介入かどうかは不明だが、米ドル/円が高値を更新するタイミングでは1円程度急落する値動きがあるので高い緊張感をもってチャートを見ていく必要がある。

また、ポンドもボラティリティの高い展開が続いている。英トラス政権が打ち出した大型減税策がほぼ撤回される形でマーケットの混乱は一旦収束に向かっているといえるが、求心力が失墜するトラス首相の進退を含め、当面は材料に事欠かない展開と言えそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

「政府・日銀VS投機勢」といった構図だが、個人的にはいつ来るかわからない介入期待でショートするより、催促相場にのって短期でロングを回転していくほうがやりやすい。ただ、米ドル/円は150円の大台に迫っていることからロングをホールドしておけばいいというオペレーションはそろそろ危険だ。

介入に関しては9月22日の1回目以降、数回1円程度の急落があったが、これが介入だとしたら効果が薄くなっている。前回介入時はロングポジションのストップロスを巻き込みながら下落幅が拡大した面も大きかったが、足元のマーケットは売り仕掛けも含め「介入待ち」ともいえる地合いで対照的。前回と同じ規模であれば小幅な下落に留まり、買い場提供となる可能性は高いのではないだろうか。

▽米ドル/円 の日足チャート

221019iguchiL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。