この記事は2022年10月18日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=taa22/stock.adobe.com)

2022年10月18日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

ここ最近までポンドが注目を集めていたが、英国の財務大臣のクワーテング氏が解任され、後任がハント氏となり、減税案のほぼすべてを撤回するという形となった。その結果、英ポンド/米ドルを積極的に売る理由はなくなってしまった。

米ドル/円に関していえば、介入がいつ入るかわからないという観測は高く、実際に覆面介入が入っているという報道もあるが、よくわからない状況下で149円台まで円安が進んでいる。マーケットは全体的に儲けにくくなっている気がする。

今年2022年前半は割と簡単な相場で儲かった人も多かったと思うが、9月、10月辺りで収益を落としている人も多いかもしれない。マーケットが荒れやすくなり、難しくなってくると思うので、残りの11月12月と気を引き締めていかなければならないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ファンダメンタル的には米ドル/円は押し目買いしかないのだが、テクニカル的には、米ドル/円の日足チャートは非常に危険に見える。

目標としていた150円をほぼ達成している。ここで1本大きな陰線が入れば、トップフォーメーションに見えなくもない。積極的にロングにするのも、ショートにするのも難しく、コストの良い米ドル/円のロングを持っている人はそのままでいいと思うが、ポジションのない人がここで新たに何かをするというのは非常に難しいため、静観するしかないのではないだろうか。

現在はマーケットの変わり目に見えなくもない。なぜなら、この先米国が景気後退していく様が実感できるような経済指標が徐々に多くなっているからだ。ある種の転換点が近いかもしれないので、ここは静観していきたい。

▽米ドル/円の日足チャート

221018shimaL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。